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2015年5月3日日曜日

アガメムノン もしくはネクロポリス大戦記 (20)





アガメムノン もしくはネクロポリス大戦記 (20







1


デスラウェポンの一撃でメラネウスは粉砕されていた…

その光景はスタジアム中の観客をくぎづけにした。
皆あっけにとられ注目している。
テレビ画面を通しても視聴率が最大だった。
アテンションを喚起したのはどうやら、ある種の殺気とか恐怖そのものらしいのだ。

メラネウスは血みどろになって倒れている。
担架に乗せられた。
救命士たちが水薬をじゃばじゃばかけてシーツをかぶせると運ばれていった。

ジュール 「メラネウス!!」
セドウィック 「どういうことだ!?安物の旧式じゃなくて最新のテクニカルウェポンを装着してズタズタにされるって?」

エドアール 「学習塾なら絶対合格できる教師だ。あのグラースゴウってでかいのは」
アルキポ 「あんなの見せられたら、怖くて次戦いたくないぞ」

よそ見しているものも珍しいくらいだった。
授業でも試合中継でも人間にとって恐怖や殺気は調味料のようなものなのかもしれない。
たとえ授業中退屈している人でも無言で注視してしまっている。

第三試合はグラースゴウの勝ちだった。



2



マンデンブルー大佐は青ざめながら腕を組んでみている。
そのとき男性の隊員が伝えにきた。
みんな 「全治二カ月!」
マンデンブルー大佐 「まあ、そんなものですんでよかった。命は救われた」

さらに婦人警官がやってきて情報を伝えた。
マンデンブルー大佐 「なに!?特別防衛隊 ランクA発足前夜!?しかもフルコミッション(完全歩合給制)でいくだって!?」
セドウィック 「あの、発足がおくれているっていう特防隊がか」
マンデンブルー大佐は頭を抱えて悩んだ。
「ああー、投資銀行や生命保険の営業じゃないんだよ。フルコミッションなんてやっていると特防隊はひとり歩きをはじめるぞ!!」
エパフロデット 「なんか、噂だと特別防衛隊ってまえから時空政府から独立しているみたいな目で見られやすいんだよな」
テモテ 「なんでだろ」
セドウィック 「オレたち骨の髄まで時空警察にとけ込んでるところがあるからな。にゃおん!!」
ジュール 「七人の天使は時空警察の中核に位置しているからだよ」
セドウィック 「ていうのか、オレたちが主催者サイドってわけか」

マンデンブルー大佐は冗談めかして、くたびれ果てたようにいった。
「もう私も体が動かなくなってきたよ。ジュール君…」
「大佐!」
「ちょっとあっちに行って休んでくる」

マンデンブルー大佐は通路を歩いて大佐専用のリフレッシュルームにはいった。
[大佐以外のものが入るときはノックのこと]

ガー、シュオン
自動ドアが閉まる。
中は狭いがソフアやテレビなどが設置されている休憩用の小部屋だった。
あっちの端には無料自動販売機がずらっとあったが、大佐は飲み物を飲む元気もなかった。
「ふー」と煙草に火をつけ灰皿を引っ張った。
どっしりと安楽椅子にこしかけ、疲れ果てたように目を閉じた。

(もう実戦の戦闘は無理な歳か。それとも実務が重いので体が重いのか…)
煙草の火を消した後、マンデンブルー大佐は30分ほどうたたねをしていた。
ふと、携帯電話の呼び出し音が鳴った。
それは珍しく鳴る、変わった音だった。
すぐ大佐は気がついた。
娘からだ。
マンデンブルー大佐の娘は今は離れて暮らしているけど、娘がいると世間が広くなったように彼は感じる。
血ぬられた戦争と実務の時空警察での職務に対して娘から伝わる世界はしらない明るくて楽しい世界だった。なぜか妻だと自分と同一の世界にいるという感触がするのだった。
テレビに出ていたグレートシティの小料理屋に今度誘ってみようかと思った。

「ネクロポリス!?」
大佐はニュースで戦争のネクロポリスのことを娘がいっているのだと思った。
「そうじゃなくてテクノポリス!?」

大佐は休憩室をでるとジュール達に話した。
「テクノポリス計画だって!?」
「どこでやっている。新聞に出ているか。私の娘がなぜか知っていた」
「大佐の娘か」
「時空警察も大組織だからいろんなところから思惑がおきてくるよ」
マンデンブルー大佐たちはネットなどをみたがはっきりしたことは探せられなかった。

どうやらテクノポリスというのはテクノロジーを優先させて、それを体現化したシティらしい。それをグレートシティやデカポリスとまたべつに造ってシティにするという。



3


アルキポ 「もう時空警察本部は敵にゆずらされるなよ。オレがかたきをとってきてやる」
アルキポはスポと兜をかぶった。
【音速カブト】

エジオン

アルセウス、アラン、ファジオがテレビモニターでコーヒールームに集まってみていた。
「この試合中継はリアルタイムなのか、パーカー」
「さあな、150時間くらいおくれてとどいているんじゃないのか」
「私と同じ音速カブトだ。思えば時空警察にいったとき手に入れたものだった」

さらに
地球・アメリカ・オレゴン州

地球ではアガメムノンとの戦争は伝わっていなかった。
そのころ地球ではiWatch(アイウォッチ)の発売とかおきていた。










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