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2015年5月3日日曜日

アガメムノン もしくはネクロポリス大戦記 (19)





アガメムノン もしくはネクロポリス大戦記 (19







1



第三試合:アルキポVSガーラド

ところが…

「アガメムノンサイドが第三試合と第四試合の順番を逆にしろといってきている!?」

アルキポは憤慨した。
「試合をいじくりすぎだぞ。おまえらの私物じゃねえんだ」
エドアールもそう思った。
「確かにそうだ。一方的だぜ。でかい組織は確かに直通で指図してきたほうがいいときはあるけど、おもちゃじゃないんだ」
メラネウスがいった。
「誰なんですかね。くじ引きにこだわる気もないけど」
当のアガメムノン本人だという。

あとあとわかったが、このネクロポリス連合軍の総大将アガメムノンにはしびれを切らすと我慢できないたちの性質があったという。

マンデンブルー大佐は考えた。
「試合に参加しているメンバーももめているよ」
ジュールが心配する。
エパフロデットが口をはさんだ。
「わかる気がする。向こうの目的は戦争なんだ。試合もだんだんもりあがらなくなるのはなぜだ。はりあいがないんだ」
テモテもいった。
「互角の戦いでゆったりしている気分になるんだよ」
「そうじゃない。戦争だったらぬきさしいかないプレッシャーがある。この試合はどうだ。勝っても負けても何がどうなる!?」エパフロデットはそういった。
「賭けないと面白くないみたいな話か?チェスでもそうかも」ヴィクターがいった。
「そうだ。純粋に勝敗になにもない。ただ争って終わってもなにもないんだろ」
「わかった、向こうに打診してみる」
マンデンブルー大佐は理解した。
結果勝った方にはなにがのこるのか?

アガメムノンの主張はこうだった。
こちら側が勝ったときはマコを返してもらう。

「うん、こっちが負けたら帰ってもらおう」
マンデンブルー大佐は納得した。
「こっちが勝ったら?」
「それでも帰ってもらえ」
ヴィクターがいった。
「いや、せっかくだからネクロポリスの偉大な知識を教えてもらおうよ」
ジュールがいいだした。
「ジュール!?」
「秘宝をよこせだったらがめつすぎる気がするけど貴重な情報と交換ならスリムにいくきがするんだ」
「なるほど」セドウィックが感心した。「それでなんの情報を」
「それは…」
「まあ、それはともかくこれで勝敗に釣り合う重みができたわけだ。戦いに張り合いが出る」
ヴィクターはそういってその場を離れていった…



2



アルキポはまだ納得していなかった。
「かー、敵の権力者の都合でおれ達の試合が勝手にかきかえられるのかよ」
メラネウスがなだめた。
「まあ、ここは私に免じて」
グラースゴウ
メラネウス
巨体で体力と破壊力の狂戦士。もはや異形の鉄の塊の兵器デスラウェポンをくりだす
時空警察に勤務している。実務と戦闘など幅広く活躍



第三試合:グラースゴウVSメラネウス


「時空デパートに注文していた新製品!昨日届いていた、よかった」
テクニカルウェポンの装着パーツ。
最新型の銃口とカッター。テクニカルウェポンは野球グローブのように片手にすっぽりとはめて闘う兵器だ。中にグリップがあり、しっかりと握れる。
メラネウスの注文した新型はビームライフルと実弾が同時に発射されるタイプで、カッターもスタンガンのようなしびれる電撃がプラスされているタイプだった。

「高かったんだぞ。頼むぞー」
メラネウスは軽く準備体操をしてリングに上がる。

一方敵のグラースゴウは?
巨体をおもそうにひきずり、SL機関車を感じさせる。
両手は素手だった。

試合が始まった!




3



メラネウスはしゃがみ込み、標準をさだめると連射した。
「ひと眼見て勝てない相手と悟った。しからば、次の戦いのため力をできるだけ削ぐのが使命!!!」

ズガガガガッガッガガ
最新のテクニカルウェポンの砲撃はすさまじかった。
ビームの熱で煙があがり、実弾の振動とグリスが焦げるような匂い、爆音。
ドガガガガガアガ
あたりは一瞬にして戦地のようになった!

グラースゴウは2分以内に900ダメージを8回分受けた。
ドパパパパパパパ!!

それでも敵はふんぞり返り立っている。
雷雨の中たたずんで、雨粒がレインコートからはじけている人のようだった。
そしてゆっくりと胸のプレートの部分に装着されている小型のジャベリンをはずした。
ガチャコン

「フン」

怪力でジャベリンをメラネウスに放り投げる。
ブン!

メラネウスは射撃を止め、テクニカルウェポンのバリア機能でガードした。
「シールド・オン!!」
ブオオンン
バリアがジャベリンをはじく。
バリン!
グラースゴウのジャベリンはバリアでなんとか防いだ。

ジュールは見ていてあせった。
「あああ、メラネウスのテクニカルウェポンはあれは旧型じゃないよ」
「最新型のやつだ」テモテがいった。




4



「ホウ…!?」
グラースゴウは声を上げると戦略を転換した。
「デスラウェポン!」
そう叫ぶと超重量の巨大兵器を握っていた。
野牛の角のような武器。中央がグリップになっているような。それの近代的デザインに進化したような武器だった。シンプルだが赤と青と白の鮮やかなようで色の薄いデザイン。

グオ!

ありったけの破壊力でデスラウェポンをメラネウスに叩きこむ!!

「くおっ!?一か八か切り込む!」
メラネウスはテクニカルウェポンを構え飛びかかった。

ズガ

一瞬にして勝敗はついていた。







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