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2014年5月28日水曜日

Another War ―もうひとつの戦争― 第十一部


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Another War  ―もうひとつの戦争―

第十一部


Another War  ―もうひとつの戦争―















1


セルウィウスの携帯電話に着信が来た。
「なに!?ブラックパズズが襲ってきた。わかった軍隊をうごかす」

オーブリーとエドアールも一緒に戦えという。
「なんだってオレたちも援軍として闘うのか?帝国で」
「あたりまえでしょう。あなたポンポンですか?昨日今日と食べたでしょう。トップシークレットも抜き取って」


オーブリーとエドアール、セルウィウスがハイウェイを飛ばしてブラックパズズの暴れている地区についた。
別行動していたクラークとフォイエルバッハはいない。

セルウィウスは通話している。
「なに?百人隊はまだか」

オーブリーがブラックパズズをみていった。
「こいつは…以前闘った。だが黒いタイプだ、黒トカゲ」
「私も二戦目ですが」
「こいつと闘うとパワーアップするんだ。なぜか。前にそうだった」
「前にそうだっただけでは論理的ではありませんが可能性はある」

「ごちゃごちゃ頭を使ったから力で白黒つける。喰らえ、ハエトカゲ」
エドアールは数メートルジャンプし炎の剣をぬいた。

五月雨…

ズガガガ 1978

「フン、コインの戦士もなかなかやるでしょう」セルウィウスがいった。
建物が被害にあっている。
だが、まだ開けている土地でよかった。
巨大なブラックパズズは焼けかつ斬られた。
エドアールは燃え盛る炎の剣をかまえた。
「このくらいか。体力がありそうだ」
【スーパーエドアール】
ブオッとオルゴンエネルギーにつつまれオレンジ色に輝く。

再び跳躍した。
【鉄兜】

ドガ
パズズの額に深く切りつけた。
4110!!!!

「!その威力」セルウィウスも目を見張った。

さらに体をねじって体重を乗せる。
マンハッタン!!

5578ゴウ

「ムゴボオオオオオ」
ブラックパズズは叫び声を上げる。
「ぼくもいくぞ」
【七星宝】

ドン 1978
ドガ 2314
ズア 2011

一撃一撃が2000クラスだった。

合計 12594!!!

だが、かえり血がネバネバくっつき悪臭を放つ。
「くそ、剣が。スライムみたいに」

【砂嵐】

ズウウウウウウウウ

三人とも678ダメージくらった。




2



「スプラッシュ/クラッシュュス!!!」セルウィウスの猛攻!

5689

ゾンビブレス 
黒い霧をふきだしてきた。
「逆だ。殺虫剤は俺たちがかけるんだ!!」
オーブリーはくらってしりぞいた。

エドアールが奮発する。
オーバーランスをかまえ、右手に炎の剣をきらめかせて突進。

下から槍を突き上げるとランスを放し両手で剣を握り切りつける。

ドガ 1234
ガシュウ 4561

「幸先がいい」セルウィウスが笑った。「さすが大人のお子様ランチを食べただけある!ユニークにすべてのものはタダではないのです!」
エドアールがいう。「ああ、得意の戦闘でもてなしを返してやる」

【バーチャルブースター】 

うすい青色の光の束が放射される。
扇風機から流れ出る風のように、

7841ダメージ

ブラックパズズは体から煙をあげ、元気がなくなっている。

「気をつけろ。スタミナだけはそいつはあるんだ」オーブリーがラッキーフォースを放つ!

【ラッキーフォース】

黄色い光が焼きつくす。
9000チン

「ぐがあああ」
苦しくなったのかハエヤモリは暴れ出した。

「うおおお」
「やっかいな」

メガトンパンチ 
前線にいたエドアールは魔法騎士の鎧の上からくらった。
メシャ
「怪力だな!鎧がゆがんだぞ」
着地して反撃!

「あと一息だ!」

そのときクラークとフォイエルバッハが到着した。

「おおお、くらえ!」

ミカエルの聖斧

ザン
ブラックパズズの羽を切り落とした。

「もう一度ラッキーフォース」
オーブリーの光のエネルギーを喰らい、ブラックパズズは膝をついた。
「巨体が沈んだ」
フォイエルバッハが剣を抜く。


ザシ

とどめを刺した。
ドクドクとどぶのような黒い液体があふれ出す。
「あとは処理部隊にまかせよう」




3


翌日、魔法技術研究所を再度見学した。

プリマリーマがいった。
「私たちは世界標準ではなくとも世界最先端の社会常識を保有していると自負しているわ。あれこれ考えて行動するということは必ずしも誠実と反することもあるけど、社会に浸透して常識になれば、慣れて普遍的なルールとなる。今の私たちの社会基盤は現在世界最高だって信じているわ。これをこえるには時間のみ。100年の時がたてば、それを超える規範が生み出されるでしょうね。でも、いまだ怪物の襲撃にてこずる現実がある。あなたたちと同じだわ。コインの戦士の皆さん」

フォイエルバッハ、セルウィウスも同乗してロームルスのいる惑星に宇宙船で移動になった。
戦艦ゲストロン。
クラークの船はおいたままだ。

ザールたちも招かれていたが相手はアルカイオスがすることになっていた。この時点ではまだ宇宙船の中だ。



4


セプティミウス、オーブリー、エドアールの三人がかのフェンリスダンジョンに来ている。
セルウィウスは用事があるとどこかいってしまった。
クラークはフォイエルバッハが相手して別行動だった。

「ここが、フェンリスダンジョン。最近帝国で地震とともに盛り上がった洞窟」セプティミウスが説明する。「合同研修ということでダンジョンの調査団にされたわけだ」LEDカンテラを灯し、セプティミウスは奥に進む。
エドアールが炎の剣を抜く。
ぶあっと炎で燃え上がる剣先が辺りを照らす。
「なるほど、ダンジョンにいい武器だ」セプティミウスはそういった。

【意地悪なほど気のきいたこの世界】
そう壁に書かれている。
「なんだ…」オーブリーが口に出して読む。
「なんでも意味深なことが書かれているってさ」セプティミウスがいう。

三人は奥に進んでいく。
宝箱がある。
あけると金貨がはいっている。
30000コインするな」オーブリーがそういった。
「やまわけだ。ひとり10000」エドアールがそういう。
「オーケー」
腰の袋に金貨を入れて歩く。

「帝国なんてちょっと前まで、軟弱なやつが増えると国が弱体化するってスパルタだったんだ。容赦なく鍛えるって」
「それで、今は」オーブリーがいった。
「前よりぬるい。僕は帝国でそんなエリートコースを望んでないけど。だいたい、真ん中より上くらいがちょうどいいんだ。ホントにしごかれてないとおかしい奴になるだろ。普段ある程度しごかれていると、鍛えられた奴らの中にいられる。それだけ居心地がいいんだ」
「へえ、昔の忍者だ。あんな肉体改造までして苦しい修行して何の意味があるかって、君のいう弱体化した連中の中にいさせられると楽どころじゃない。慢性的に窮屈なのがつづくんだ。だから苦行を望んでする。死ぬことさえある苦行を」
「だいたい同じ。帝国の忍者だよ、僕は」セプティミウスが慎重な真剣な表情で奥にゆっくりと進む。
「真ん中より上くらいか…」オーブリーもいう。

なんとなく神経質の度合いが少し高いダンジョンだった。
下り坂だ。
「酸素濃度は…だいじょうぶか」セプティミウスがやや小声でささやくように心配した。



5


三人はフェンリスダンジョンの奥にどんどん進んだ。
【千年王国の最新兵器、マスターソード】
「マスターソード!?」エドアールが読んだ。
「達人剣だ」オーブリーもそういった。「誰が書いているんだ!?」
「気にしない気にしない」セプティミウスはデリケートな表情を崩さない。

ブルブル 三体

「でた、モンスターだ」セプティミウスがついに来たかというように叫ぶ。

「オレが…」エドアールが炎の剣をふりかざす。
【力を奪う】
しゅるるるる
「ぐ、ぐあっ剣が重い」
「どうした!?エドアール」
エドアールは剣を落としそうになった。エドアールの力が抜き取られている。
【怪力満タン】
幽霊という感じの半透明のブルブルは力こぶをつくってゲンコツを丸めている。
「ぐぶっ!?」
エドアールは脳天にもろに叩きこまれた。
999

「大丈夫か!?」オーブリーもあわてている。
【ラッキーストーン】
オーブリーの聖なる守りがゴーストにきく。
ブルブルはひるんだ。
「エアーアタック」
ゴウン!!!

ブルブルに645ダメージ。
【力を奪う】
「うおおお」
オブリーはブルブルふるえだした。
震えて剣をふるえない。

エドアールが二発目を喰らう。
「ものすごい力だぞ」
頬にもろにゲンコツをくらいふっとぶ。
「以外に強敵だ」

「どうする。セプティミウス」オーブリーがいう。
セプティミウスは真剣に考えていたがアイスソードを抜いた。

大冷凍!

「こっちの力を吸収して倍返ししてくるなら、さらに冷やす!」
冷風がふきつける。

ブルブル三体は逃げ出した。

「はぁ、なんとかしのげた」エドアールは水薬を飲んだ。
「どうせなら仕留めたかった」オーブリーがいった。
「そう、欲張らない…」セプティミウスがそういう。



6


また、宝箱があり、あけてみると【ライトフレームランチャー】がはいっている。
「おおっ、カラフルな菓子のようなデザインの銃だ」エドアールがいった。
「エネルギー弾が撃てる奴だろ」セプティミウスがいう。
エドアールが装備した。

ダンジョンは意外と単調で意味深なものはそうなかった。
「いったいどこまでつづくんだ」オーブリーがいった。
「そうだぞ、このダンジョンは何なんだ」エドアールがいう。
セプティミウスがいった。「僕からするとここは外国なんだ。普段居住しているのは海の向こう。君たちとダンジョンの調査団のためにやってきたんだ。僕にきいたってよくわからないよ」

単調さが不安をあおる。
なんとなく不気味だった。

単調なようでいて迷路の様に分岐している。
「どうする!?ふたりとも。毛糸の玉でもどる道をしるしてなかった。ローソクが燃えつきて道もわからないで帰れなくなるかも」
セプティミウスがそういって立ちどまった。
「そうだな。あまり深くまで来ると…アンデルセンみたいだ」
エドアールがいった。
「いや、今の時代コンパスが性能がいい。歩いた道をチェックするラビリンスコンパスというのがある」エドアールは見せた。
ダンジョンの歩いた見取り図が描きこまれるという。
「それにしても、帝国は風変わりなものが多いけど女性は奇妙な雰囲気があるな」エドアールはそういった。
「帝国っていっても地域によって万別。僕は女の子に関してはうといよ」

開けた場所にきた。
物々しい造りになっていて三人とも見上げた。
なにかある。

【三匹の悪魔が封印されている。永劫に魔戦争を停止しない魔人。封印を解くなかれ】
「なんだ…!?」

中央に意味深なまじないで封印されている石がある。
「…開けてみるか?アリスタンダークラスの魔人が三匹も…」
エドアールが震えながらいった。
「ホラ、敵度に神経質で弱気なほうがいいんだ。こんな魔人と争ったら、僕が苦労して開発した技なんかすぐ使い果たしてしまう。カラ元気も善し悪しだよ」セプティミウスがそういって止めた。
「危ないぞ。でも見てみたい」オーブリーは両方の中間のような意見だった。

三人は無言でしばらく封印された石を見ていた。
「…」
グラ、ゴゴゴ…

地震のように揺れ、三匹の魔人の封印がとけようとしていた。