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2014年5月16日金曜日

リバーサイドドラゴン








ドド










1


お城の図書室でオーブリーとロビンがさがしていると、ロビンがボロボロの本からみつけた。
「これじゃねえのか。目覚めの水」
「どれどれ。うん」
どうやら、ゼルダの森の大きな川の川上の水が眠り病にきくという。

二人は出発した。
丘をまたあるいてこえる。
こぶこぶの道だ。

「天気がいいけどアツいな」オーブリーが汗を拭った。
「ゆっくりいこうぜ」

ときどき小休止をしながら道を進んでいく。

夜になり、ねぶくろをだして休むことにした。
「弁当をだせ」
「ワインも真鍮のビンにはいったのがある」
その日は休み、次の朝起きて進む。

川だ。
近くに行くまで川の流れの音は聞こえなかった。
「ここの水でいいのか?」
「あの本には上流の湧水ってかいてあったさ」ロビンがいった。

オーブリーは歩き疲れていたのでここの水をすくってビンに詰めて帰りたかった。
「ためしに飲んでみるか…」
手のひらですくって飲んでみる。
「…」
「どうだい?」
「特に…うまい水だけど」
「効き目が薄いとかでまた戻ってくるのも嫌だぜ」
「そうだな」

ふたりは川沿いに上流に上っていく。



2


「ここらでいいだろ」
水をすくってビンに入れる。

ザザーアと川の水巻きが崩れて渦がでかくなる。
≪リバーサイドドラゴン≫

「リバーサイドドラゴンだと」
オーブリーはイーグルフルーレを抜くと構えた。

白馬のようになめらかな美しい竜だった。
「先手必勝!七星宝!!」
オーブリーの一撃一撃はかすむように突きぬける。

0
「なんだって」
「オイラが」
狩人の弓

0

リバーサイドドラゴンは口から水圧のビームを出してきた。
「ぐああ」
1002

「皇申剣!」
0

≪受け流すのです…虹に石は当たらぬ≫
もういちど、水圧のビームをだしてきた。
オーブリーは【受け流し】で水鉄砲を後ろに流した。
オーブリーの受け流しは完成しつつある。

≪すべてのものは互い頼り合っているのです。攻撃的にならず感謝と慈愛の心をもちなさい≫

リバーサイドドラゴンは消えた。
「消えた…」

声だけ聞こえた。
≪その水は眠りから目覚めさせるでしょう≫



3


オーブリー達は引き返した。
丘で寝ころんでいると、ロビンがいった。
「あんな龍がいるとは知らなかったけどな」
「ああ…聖獣とかだ」

歩き疲れて倒れそうになること街にもどった。
ワンウリー城に行き、水を見せる。
メリーサの口に目覚めの湧水をとくとく流し込むと、徐々に眠りから覚めた。

「…あなたたちは…」
「おっ起きたぞ。大臣を呼べ」オーブリーはいった。
ロビンが大臣を呼びにいくと大臣がやってきた。
「女王様!」

「…ありがとう。眠っていたのね。美の小箱の力が強すぎると気がついたときには…眠り薬のように目がかすんで」
「おわかりでしたら話が早い」
「その二人が何とかしてくれたようね」

メリーサ女王はお礼に身の上話をした。
「そういうわけで、蛇女の悪夢から解放された私は大神ジォヴェの世界で勉強させられて、そしてここに落下したの」
「大神…!!」オーブリーは驚いた。
「ジォヴェ?」ロビンはきいたことがなかった。
「あなたたち男性にしたら、大神の世界にいってきたといえば、話のとおりがいいみたいね」
「そりゃそうだ。はったりじゃなければな」オーブリーは肝を冷やした。

「でも…王子様のキスで目が覚めるのが昔話にあるけど…あなたたちふたりとも、私の好みじゃないわね。そういうわたしもお姫様っていえないけどね」
「…」
「目覚めの湧水で」大臣が説明しようとした。
メリーサは制止して自分の話を続けた。「大神の世界で教わったけど。成長が止まった男性は完成されたような魅力があるの。あなたたちは高いけど成長を続けている。そのうち成長が止まって魅力ある男をこえる可能性があるから目が行くけど、お子様みたいにも思えるの。成長が止まると、嫌なことをはっきり言える。ある意味嫌な人になるわけ。でも女にしたらそこが魅力にみえる」

オーブリーたちはしばらくワンウリーの街に滞在し、メリーサ女王と町の人々の話をきいた。
それが夢十夜である。





4


エジオン

ファジオが5月病にかかっていた。
エジオンのソルジャーもいいが、時空警察の組織だった体制にあこがれていた。
組織のトップの才能などといわれてもアウトローみたいでうれしくない。

パーカーは相変わらず巨大電波望遠鏡でドラゴンフライをのぞいていた。
「…いま、ああやって飛び回っているトカゲトンボたちも、やがては地球の恐竜のように化石燃料となるのだろう」
アランがきいていた。
「いま元気の飛び回っているエネルギーが石油や石炭になるんだな」
「ちょっと違うが、そうかもな」


5


メガロポリスのフィラデルフィアのアルフレットのところにエジオンから電話がきた。
「なに、ファジオが…ああ、あいつはそういう時期だ。自営業などというより大組織のサラリーマンにあこがれる。自分がトップなどうれしくもないんだ。知的なものに目が行く。オレはもと地球の警察からスタートした。だから独立のありがたみがわかる。やつも時期が過ぎれば今の環境のありがたみが分かるさ。なに、ファジオじゃなかったら暇つぶしにアランに技をかけそうな勢いだと!?ほっとけ」

アルフレットはそうパーカーたちに助言した。

アルフレットはライオンソードを工場で量産してソードショップで売ろうかとも考えたが、アルフレットジュースをコンビニで販売することにした。
「ああ、自分のエジオンの農場じゃ意味がない。金をだして果物を買うか」
アルフレットは時空銀行から金を借りた。
翡翠の王冠を担保に入れた。
「盗難防止のため当方の金庫にあずからせてもらいます」
「シット!だが、しかたない」

アルフレットは工場をレンタルして仕入れた果物からジュースを作ることにした。
「奈落の肩あてじゃ抵当に入れられないのねん」

マハリクも「早くしないと、貯金が尽きるし」と催促する。
「まあ、あわてるな。いちおうオートロックの背の高いマンションだ」