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2014年3月5日水曜日

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マハリク・マハリタ・ヤンバラヤンヤンヤン







ハリハリンバランヤンヤ








1


マハリクとアルフレットがジャイロダインを歩いている。
「ジャイロダインってなにもないね」アルフレットがそういう。
「そう、わたしはさっぱりしていて好きだけど」

植林の枝の上にマハリクとよく似た女の子が腰かけている。
マハリクと目があった。

枝に腰掛けている女の子は青い鳥のように長いまつげの眼をパチパチまばたきさせてのけぞった。口を開けて驚いている。
「ひゃあああ」
「はぁあああー!」
マハリクは小鹿が慄くように、顔を後ろに下げた。

アルフレットが心配そうにいった。
「知りあい?オレさきにかえっていようか」
「うん、そうしたほうがいい」

アルフレットがいったあと女の子は下りてきていった。
「マハリク…コインの戦士を皆殺しにするんじゃなかったの?役目を忘れたわけ!?」
「マハリタこそ、こんなところまできて」



2



レベルラハムとはソーシャルウェポン。
つまりはマハーラタが本体である。
念力で操り、人前に出ることのないマハーラタが戦闘や、人とやりとりするための体である。
イエス・キリストはそうではなく聖母の胎から出て地上におりた。

マハリクとマハリタはマハーラタの細胞の一部からつくりあげた生命体で、マハーラタの娘というのに現実近いニュアンスである。

数か月前


クンダ(ジャスミンの一種)の花の、白い輝きにも似た、マーラーティ(素馨:そけい。ペルシアの高地
原産。モクセイ科の常緑小低木。強い芳香を放つ)の香油のような、風のオーラがこぼれおちる。

秘められたる居城。

マハーラタは特殊な魔法を使い、念じていた。
グツグツ煮える大鍋に神秘力(ヨーガ)を使い。

「マハーリク、マハーリタ、ヤンバラヤンヤンヤン。ハッ」
自分の細胞から妖精のようなマハリクとマハリタを生みだした。

「目覚めよ。娘たちよ。マハリク、マハリタと名づけよう」

「マハーラタの幻術(マーヤー)にかけて。母である姉よ、なにをいたしましょうか」
「スヤスヤ…」



3

ソードショップで働いているアルフレットにパーカーから電話がきた。
マハリタは店にいなかった。
≪うわさにきいたぞ。女にたぶらかされているって本当かアルフレット。はっはっはっ≫
「…いや、オレ本気だから。そういうのやめて、まじめに働いて…」
≪ごほっ、すまん≫

この物語のはじめの方にアルフレットの恋人のカーターの妹ドロシーというのができくるのを覚えている読者もいるかも知れない。
話が食い違うがあれはどうなるのか。
アルフレットの妄想の彼女なのか。
カーターの妹がドロシーなのは確かだ。
作者もどうなるのかわからない。



4


アルフレットは考えていた。
マハリクがいるだけで、ただの液晶テレビがシアタールームになるんだぜ。
深夜放送をみて異世界に行ってきた。
自分でも怖い。酔いが覚めたときには、マハリクとの関係が破綻するかも知れん。
だが、スタビライザーをつけたように安定して良好な関係が持続できれば無敵だ。

そのためには、三日坊主にならないよう、苦しさに耐えるトレーニングとパワーアップが必要だろうか?
時空警察のグレートシティに再び行って、猛者どもとしのぎを削り合うか。
だが、マハリクを置いていくのか…

「どうする?グレートシティにいってパワーアップしたいが…マハリクを置いていくか…それに宇宙船か。旅費が高額だしな…タイムテレポートは精神を疲労しすぎる」
そのときマハリクが不意に顔を出した。
「グレートシティにいくの?」
「マハリク!」
マハリクは魔法陣を床に描いた。
「これでテレポートできる」
「!?なんだと、安全にかマハリク!?」
「たぶん大丈夫。どうして、そんなにパワーアップしたがるの?」
「…いろいろあるが、今いる世界になれたら異世界に行きたくなる。そのときパワーが足りないと入れてくれない。いくら大学生活が居心地がいいからと言って10年浪人して学生に留まったら嫌になるだろ!?そのとき通行許可証がレベルアップしているかなんだ」
「ふーん」


マハリクとアルフレットはふたり、グレートシティに魔法陣でワープした。