ページビューメ-ター

2014年2月27日木曜日

暗雲たちこめる








暗雲たちこめる






1


「だめだ。奈落の肩あては一日20分が限界だ」
アルフレットは肩あてをはずして地面に落とした。
ズン

ファジオが旅行から帰ってきた。
アルフレットがいった。
「ファジオは地球人だが、どこの国だ?」
「…一応、こっちに来るまえは日本に…」
「ジャパンか」

奈落の肩あてをつけて力を押さえたアルフレットと勝負試合することになった。

ファジオは思った。
腰ぬけがいると重くなるといった。だが、自分が腰ぬけにならないよう力むので精いっぱいなときがある。精一杯恐怖と格闘して、力をためて…

闘気を高めた。
ブオオオン

「ホウ、来い」
正義の剣をかまえる。

ファジオはファイティングカッターで斬りかかった。
「ぐっ」
ずぎっぃいい
(肩あての重さが増している。前にもまして力が抑えられている)
「はあああ」
ファジオは勇気を出して攻撃を繰り出す。
「く、おおっ、や。やや不利だ。このアルフレットが」

「はあっ、サンラストブレイク」
空中に飛びあがりはなった。
ベギ
ファイティングカッターに正義の剣が食い込み、削り節のような金属のカンナくずがめくれた。
「はっ」
すばやくさけて、次のターンを踏む。
ドシ

アルフレットの肩にファジオの剣が落ちた。
「痛い…反対の肩あてでガードすればよかった」
「…」

ファイティングカッターもぼろぼろになった。




2


エジオン

エルダが地球の実家に一か月ほど帰省することになった。
ファジオは空港までみおくった。

夜、ファジオは近所のエジオンのレストランにひとりではいった。
意外なところにあり前から気になっていた。
それほどハイカラでもなく、ぬくもりの多少あるレストランだった。
客に女の子がいた。
「…」
ハンバーグランチを食べている。
ファジオもコーヒーとペッパーハンバーグを頼んだ。


アルフレットがエジオンの市街を見物に歩いていた。
「あー、大量生産の街だ。ジャイロダインにそろそろもどるか」
機械がドリンクを出す無料店にはいった。
夕べファジオがみた女の子がいた。

「ん?妖気を感じるぞ、誰だお前は?」
「まあ、いろんな人がいるから…」

マハリクという名の女の子とアルフレットはいつのまにか仲良くなった。
「それでエジオンでなにをしているの?」アルフレットはきいた。
エジオンのパーカーの基地と反対の方角から来たという。
エジオンは惑星の全球体がパーカーの支配下にある。
「サウス・エジオンからきたのか。随分遠いね」
「まあ、エジオンは海がないから」
「三歳児に見えるけど?高校生くらいの」
「そっちも中身は小学生にみえるから」
「おじさん、オーラで空飛べるからね」
「今度やってもらうからいい」
「アウトレウスの彼女とかいわないよね」
「…誰それっていうより、知ってる気がする。ビーナス・エリアの…ネットにでていたきがする」
「牧歌的だからね」




3

エカルテ城

クラークがいった。
「久しぶりの平和だな。仕事の手緩めて体温めるぞ。怖気づいて筋肉痛だ」
「適当にニュースをみますか」秘書猫がそういう。「お茶をいれてきます」
「緑茶な。砂糖入っていないヤツ」

農産物など豊作だとやっている。
「ホウ、エアポートから旅行客たくさんいれるか。広告出してひっぱってくるかな」
建築の仕事が減ってきている。
「職が余るな。でも建物そんないらないな。あー、ゆっくり考えるか」
ガオンが一匹暴れたがエカルテ兵が三人がかりで退治したとある。
「ああ、エドガーが報告に来るな」
時空警察で武器コンテストが開催されるという。
「脅威だな。時空警察に頭が上がらなくなるぞ」
クラークは筋弛緩剤を打たれたみたいにゆるんでいた。

「お茶おいときますよ」
「おおう」

エドガーがはいってきた。
「うたたねですかな」
「なにかあったか」
「ガオンが一匹…」



4


アルフレットはマハリクをつれてタイムレテポートをつかった。
「なっ、ほんとに空を飛べるだろ。ここはジャイロダインだ」
「ホントだったんだ、ふーん」

みわたすと、混乱していると予想していたのがしっかりしている。
アルフレットは愕然とした。
「…オレたちがいなくても、しっかりしてるのねん」

とにかくウルフにあいにいくことにした

「アルフレットさあん。ひさしぶり。戦争は終結しましたね。たよりにしてますよ」
「…」

団地もそのままになっていた。
マハリクも空の部屋を借りて住むことにした。

パーカーが連絡を受けて、アルセウスもジャイロに向かうことになった。
ファジオがやってきたソードショップをひきうけた。
前任者はあっさり、ゆずりわたしてきた。

「ソードショップの店員か…」
「私も何か手伝うから」

遅れて到着したアルセウスは倉庫をみていった。
「完全にオートコントロールか。データ処理だけのコンピュータワークだ」
倉庫の責任者になった。

アルフレットとアルセウスはウルフの司令官室にいった。
「で、どうなんだ。ジャイロは」
「おちついてますけど、採算が。外来の船がこないですよ。会議して決めましょう」
「会議ってどこで?」
「ここですよ。イスあるでしょ、ごたごたした部屋だけど」
「…スペースインターネットに広告だな」

「それですね」