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2014年1月18日土曜日

シャカムニ 第二弾

シャカムニ 「今死んで極楽にいっても、今まで苦行したたくわえでは、極楽のかまどの火が1500年くらいしかもたないという」

僧 「半端ですね」

シャカムニ 「だが、この世の人はこの世に大方満足している。不満を持つ人しかでたがらないだろう」

僧 「なにもしなくていいかもしれませんね」

シャカムニ 「不自由しても上に行くには苦が待っている。なおさらだ」

僧 「苦と楽のバランスかもしれませんね」

シャカムニ 「真に欲のある人、苦しい人は実際体現している」

僧 「いまのわたしたちみたいに、迷いの中にいる人が半端なんですね」

シャカムニ 「まあ、最低でも極楽浄土がゆるされている。ゆっくり考えよう」

読み切り小説 シャカムニ

時空小説を休止してお送りします


読み切り小説


シャカムニ

僧 「どうやって正しい道にたどり着くかなど教えることではないのです」

シャカムニ 「そんなことをいっていたら、何もしないのと同じです。だが確かに論破してやろうという人はいてもきく耳を持つ人はいません」

僧 「だいたい、世界を救うために活動するなど大それています。それに、自分たちも悟れていないのに…」

シャカムニ 「自分の救済のため、自分の力をつけるため修業した方が早いのかも」

僧 「それはそうですが、自分のことばかり考えて救済にあずかろうとしているということになりませんか?」

シャカムニ 「正しく悟ること。これを嫌う人は多い。それに余計なお世話でもある。自分の力を高めることに専念しよう」

僧 「恐ろしい菩薩があらわれて、すぐれた力が欲しければこの世を原罪から救ってみせよといっております」

シャカムニ 「盗まず耕せといったところで、救えるものではない。このまま死ねば極楽浄土がゆるされている。いっそのことあきらめようか」

僧 「それでは最初の議論に戻ります」