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2014年1月3日金曜日

蛇女メリーサ








メリーサ










1



銅像の台のようなものに何かのっている。
[奈落の肩あて:これをつけたものはあらゆる能力が落ちる。重しのように肩にのしかかるであろう。あらゆる戦闘が不利になる。すべての敵の強さが+に修正。だが、成長するどあいは飛躍的に増すであろう]

ザールは持ち上げて見た。「なんだ?レベルアップを早めるのか。だが自分にプレスがかかる」
ズン
肩につけると力、精神、知恵、勇気、すべて重りをつけたように重い。
「ぐぐぐ、これだけで苦しい」
世界が一変してみえた。
さっきまでは危険なエリアに侵入していても自信があった。
だが、今は赤子が暗闇にさらされているかのように不安だ。
自分には何の手段も講じる余裕がないかのようだ。
「無理だ、戦闘どころではない」
「ザール王子はずしたほうが」シールドがいう。
「うむ。だが宝だ。もって帰る」

石像がある。
女だ。

かつてザールがブロームイン城で殺害し、幽霊となってザールを悩ませた。その後アリスタンダーの魔力により、スピリットとなる。
そして、ザールたちに消滅させられたが、天界、バビロンでアロンにより転生させられ、メリーサとなる。天界で暮らすが退屈と思っているうち、キルケーに“スキュラに飲ませた没薬“を飲まされ、蛇女となって地に落ちた。
女性版ファウストのように大波乱の転生を送る。

生身の姿を現した。

≪二度も殺された恨み、蛇女となったわが身で晴らしてくれる。生まれ変わった私は蛇女メリーサ≫

ザールはとびのいた。「なんだと、きさまあのスピリット…いや、ブロームイン城の女」
≪覚えていたか…≫

ドーン

オーラの衝突と爆音、そしれ揺れが上のフロアからつたわってきた。

グラグラ

「なんだ。上のフロア!?誰かいかせたな!時空警察か!?なぜ通した!?」

≪ヤツに逆らうと地獄に突き落される。女とはそういうもの。それにあの金髪の少年(ボーィ)血を吸うにしろ、石にするにしろ魅力を感じない…≫

ザール、シールド、ダガー、魔法騎士の精鋭二名とのバトルが始まった。




2


下のフロア

ジムが電話をかけようとする。「どこにかけるか…」
タンクがいう。
「宇宙船にかけるよ。家電に携帯に、車上電話だろ。車にかけたほうがはやいときがあるんだよ」
ここは地球とコインの中間くらいの宇宙エリアだ。
電波はステーションのサーバーを経由しつつしないとつながらない。
「船の電波のほうが外と接触がいいよ」

電話をかけると、≪特別防衛隊は帰還せよとの命令です≫という。

全員降りた。
「どうせなら上にいるやつも倒していきたいぞ」ネオがそういった。
「大組織だとそれができないんだよ。その代り大人数で手分けするから全部自分でやらなくて済むだろ」タンクがいう。
「それなんだ。全部の仕事やらなくても一部の仕事だけで回るんだ。生活が」ネオが新鮮そうにいう。

ドリトスのフロアでタイガータンクが無言でレジスタンスガンを抜いて打った。

ガン…

「どうした」エドアールがきく。
ドリトスの足の破片が蠢いていた。


宇宙船に乗ろうとすると、ザールたちの船も止まっている。


みんなは船のリビングルームに集まった。
メッシュの荒いソフアがあり敷物が敷いてある。
大型テレビもある。
ジムがテレビをつけた。

「エカルテのエアポートまで送るっていうよ」
「助かる」オーブリーがいう。

小型冷蔵庫がある。
「ビールが冷えているぞ」タンクが取り出して配った。
ジムがいう。
「特別防衛隊の専用船をつくってほしいな」
「自分で運転したいだろ」タンクがいう。
「でも戦闘で半死半生になると帰りの運転が困難ですよ」シャノンがいう。

戦闘船なのにベンジャミンが飾られている。

ソフアに腰掛けビールを飲みだした。
「とりあえずアンティンエプル戦に勝利を祝して乾杯」
ぷしゅと缶ビールを開ける。
「うまい」




3



「たなにカップラーメンがあるぞ。カップラーメンがあると、なんでもあるというきになるだろ」
テレビのニュースではアンティンエプルに勝利した時空警察特防隊のことがやっている。
「はやいな」ネオがいう。
だが、詳細は彼らが帰還してからとやっている。
「まだ、報告していないから」シャノンがいう。
「帰ったら報告書をかかされるぞ」ジムが伸びをした。
カップラーメンをガラスのテーブルに並べた。
「オレも食べる」エドアールがいう。
ジムが「お湯を沸かすか」
とキッチンの水をヤカンにいれた。
おしゃれなキッチンもついてくる。
電気コンロで沸かした。
「澄んだ水がでそうだ」オーブリーがながめていった。

ビールを飲むものカップラーメンをすするものそれぞれだ。

オーブリーがいった。
「エドアールはなんで婚約者に緊張しないんだ!?」
「親戚だからだ。いや嘘だ、緊張するな。いまでも。ふたりきりだといいが、周りに人がいたりすると上がって緊張したりする」
ウィーナーがいう。
「従姉妹とか」
シャノンがいった。
「それは…緊張しないくらいならありがたみがないと分析解釈してよいのですか?」

オーブリーがいった。
「しどろもどろになったりするなよ…」
「ああ。…だが、アルバリシアの身長がもう15センチほどひくければ、もっとおちついてられるだろうな」
エドアールがそういった。
タンクがいった。「キャラメルだろ」




4


魔法騎士がライデンソードで斬りかかる。
「とった!」
「ハッ」

メリーサは両手で二人の剣をうけとめる。
【怒りの落雷】

ズワッシャアアアン
高圧電流が放たれる。
魔法騎士はうたれた。
「ぐうう」

745
687

シールドがスマートコントロールアクスでミノタウロスハンドをうつ。
グオン
ドガッシッャア

地面が抉れる!
メリーサはサッととびのいてかわしていた。

【ブリザードボム】

ザールが爆発する吹雪でダメージを負う。
シールドはサイコシールドでキャッチ、吸収した。
数センチ後ろに押された。
ズズ…

ダガーは跳躍してかわす。
ザールが叫ぶ!
「戦闘能力では時空警察の若造に勝てないみたいだな!!」
≪そんなもので勝ってもうれしくもないし…意味もない≫
メデューサの後釜のような蛇女は頭髪の蛇をのばしてザールにかみついた。

「ぐう?」
【生き血を吸う】
600ポイント吸い取られた。

ザールは剣で蛇を斬り落とした。
一撃剣 

ドガ 2310!!!

追いかけるように魔法騎士が襲う。
【石化の術】

バシン…
魔法騎士の一体は石像になり、数メートル後ろに飛ばされ、固まった。
ビシイイインン

「石にされた…」
ダガーがおののいた。

もう一人の魔法騎士はブリザードボムの直撃を喰らい、動けない。

「おちつけ、どうようするな」ザールは跳躍した。
【ライトニングカッター】
ザールは宙でひねってかわすが、おいかけてくる。
「なに!?むお」
ドガガッガ 687




5


エカルテ城


スフィンクスをみているとニュースが流れている。
「…やつら、もうすぐ帰ってくるな」
クラークは眠そうにいった。

トムもみている。
エドガーがいった。「アンティンエプルという暗黒魔人か。エカルテも面目を保てましたな」
クラークがいう。「ここの広間もあるけど…もう一軒構えるか…ドンと。二か所あると便利だろうな」
トムが即座にいった。
「よせよ。体は一つだぜ」



6



ジュールは名前を聞いた。
「最後に…名前は?」
≪神エニゴンモニスタ≫
「…」

ジュールはやまびこの剣をぬいてかまえた。
「手加減なしの全力でオーラをぶつける」
ゴゴゴゴゴゴオオオオ

ピカ
ジュールの体がオーラで輝く。

ドン

ショット…

「グッバイ…」

ぼくには彼がグッナイ(おやすみ)といったように聞こえた。

ジュールのオーラは剣から解き放たれ神エニゴンモニスタにむかっていく。
ゴオン
28654

シュゴオオオオオオ

無限に核反応が置き続けるかのように破滅の神が焼かれる。
≪ぐ、ごごごおごご≫

「ぼくは、自分が弱者のときの立場の…減らず口や身の守り方の技法をほとんど持っていない。だから優勢のままいかせてもらうよ…」


目の前の敵は輝く火の玉のようにビカビカ光っている。
燃え尽きるかのようだ。

第二波がおしよせてきた。

「やまびこの剣の力…」

オーラの津波が神エニゴンモニスタをおしよせる。

18754
17845

≪ぐおおおお≫
「…」
ジュールは剣をおさめた。

目の前は日の出と日没の両方の輝きの太陽の光景だった。
海の波に光が照らされ無限の光景のように揺れ動いている。

じゅごおおおおお

日が沈むように…ジュールのオーラの燃え上がりが暗くなってゆく。
「…」

半神…?



しゅうううう
「!」
≪強大な力だ。神の力のぶつかりあい≫
まっ黒く焼け焦げた腕が伸びてきたように感じる。
「バカな…」



7


吹き抜けの天井が見えないフロア。
水力発電所のダムを底から見上げたようなつくり。

どこまで上にいくと次の世界があるのだろう?

黒焦げのような手がジュールを襲ってくる。
「クッ!!」
ジュールは空を飛んで裂けた。
ぐるううしゅうううう
敵は執拗に追ってくる。

ショット!
ドアアンン
爆発がおこる。

【ダークパズル】
「およっ!?あう、あらっよ、よとおと!」
ジュールは剣をふりまわして奮闘する。
頭の中でパズルを解かされているように思考して混乱してしまう。

「ぬうう」

なおも上に逃れる。
「おおお、くらえ」
やまびこの剣をふるう。
オーラのショットが神エニゴンモニスタを焼く。

【精神エネルギーをドリンクする】
ピピュポポ
「おあっ!?」
ジュールの生命力を吸い取られた。


さらに、
【アイス・ナパーム】

ググググググゴオオオオ
あたりはすごい振動だ。

「液体窒素!」
ナパーム弾は高熱を発し、あたりを焼きつくすが、アイス・ナパームは熱を奪い氷漬けにする。

(半神…にしては強力な魔力!手ごわい。ぼくの体にダメージをあたえられるなんて!!)
ジュールはオーラの爆発を熱に変換して対応した。
「およよっとと」

ボガアアアンン!!!

巨大なシダ植物のような神の手がのびてくる。
【ダークサイクロン】

「う、うわあああああああ」
ジュールは目がぐるぐる回った。

そのときジュールを抱きかかえるように飛びこんできた戦士がいた。
「ステファノ隊員!!」
「ジュール隊員、気をつけて!しっかり。奴は執拗に攻めてくる」

二人は態勢を整え必殺技を繰り出した。

「オーラシュート!!!」
「マックスビーム!」

9999
9999
9999
9999
9999
≪ぐぎごごごごおおおおおおおおおおおおお≫

ボゴオンボゴン

敵は流石に燃え尽き爆発に飲み込まれていった。
【焼失】

「倒した…」
「…」




8



ソバットをダガーは打ち込んだ。
メリーサが体制を整えようと踏ん張る。
クリーンヒットしてサンドバックのように揺れる。

≪精神を疲労するが、いちかばちか“死の言葉”≫
メリーサはダガーの†スリープダガーをよけるために唱えた。


「うぐぐぐぐ?心臓が止まる…」
ダガーはぶっ倒れてもがいた。だが、術が不完全なため気絶ですんだ。
あと二人。


ザールは蛇の髪の毛の攻撃をかわした。
【石化の術】

ザールはフワと後ろを向いて着地した。
≪目を見なくても、石にできるのだ。効き目が弱るが…≫

ピン

ザールの後ろにドリトスのときの…翡翠の王冠の銀の玉が一個だけ浮かんでいる。
ポツ…
≪ハッ…≫

ビシィインンン

メリーサは自分が石となって固まった。
魔法騎士は石化がとけて目が覚めた。

「自分で反省するまで石になっていろ…」
ザールはそういった。



9


ザールは上のフロアに上がった。
「いったい時空警察はどうなっているのだ!?」

ザールはその光景に慄いた。
話の順番が前後しているが、ジュールが巨大焼却炉のような建物をグングンのぼるようにとんでいく。それを悪魔が焼けただれながら追跡している。
両者とも上へ上へとまいあがってゆく。

「なんと恐ろしい光景だ」


■□


メリーサは大神の力により石から解放された。
大神ジォヴェであるのか、その部下の神であるのか…
無要な争いを避けてジュールを通した功績に免じて、メリーサ女王として転生した。

惑星バルハルのギズモンド帝国とも、ハーランドともちがう辺境。
その国の老王は病気の床にいた。
神の言葉を聞き、国の跡取りとしてメリーサを命じてこと切れた。

メリーサは女王として君臨する。
何度か目の転生だった。

神の言葉をきけば、

≪争いを避け、みだりにいさかいを起こさないものは秩序ある世界に生きることを許されるであろう。そのことをまだ理解しないものに教えよ≫





10


特別防衛隊の船

エドアールはソフアでうたたねをしている。
タイガータンクがいった。「さて、シャワー室にいってくるか」
ジムがいった。「また、ニュースだ」

[時空警察隊員ジュールが入院した。だが世界は守られた。敵は焼失した]
「入院するなよ」
「でも、とうとうやったのか」

「これで平和が来る」













時空警察ジュール隊員出動







                                                                                       
時空察ジュール隊員出動                                                                                                                                                                                                                              
                                                                                       
                                                                                       













1


「ジュール隊員が出動します」
「うむ」


今度はヴィクターが声をかけた。
「いつもの剣じゃないな。グレードソードはどうした?」
「ああ、やまびこの剣。これで行く。緊張している。しばらくぶりに。指がうまい具合に動かない」
「おまえでか」
「ああ、そうだ。この間の…」ジュールは息継ぎをした。「模擬の軍事演習とは…違った怖さだ」
「援護(サポート)はちゃんとある」
「安心して戦える。だが、それに甘えちゃいけない」



2


アンティンエプル④は…魔剣…
「また剣かよ。殺気でぎこちなくなってきた」
「私の殺気ではないな」
「上の(フロアの)奴のか…」
「…人間はキツネにつままれているから…絶望しないでいられる。すべての真実を知ったとき、そこにあるのが絶望だったら一巻の終わりだ」
「恐ろしいこというなよ」

そのときオーブリーがいった。
「2名棄権してオレが変わろうか?その方が早いかも」
「いや、…オレが負けたら次に行け」タンクがそう返事した。

「このフロアの次に待ち構えているのはメリーサという新米の蛇女だ…道を譲ってやりたいが、たおしていけ!その方が実力がついて上に上がれる」




3


魔剣…

デラックスに暗黒な剣をつきだすように片手で構える。
タイガータンクの目の前で、剣だけになってアンティンエプルは消えた。
シュン…

「剣だけ残して消えた…!」

剣のみ宙に浮いて攻撃してくる。
タンクは槍ではじこうとする。
「重い槍じゃ腕が痛くなる」
叩き落とすとまた、空を飛んでくる。
「しつこそうだぞ」
「マジックハンドってかんじか。タンク!本体を狙え」ジムがさけぶ。

「が」ッ!
みえない暗黒魔人の拳がタンクを殴る。
透明人間になっての体術だ。

「くそ」
タンクは見当をつけてオーバーランスの尻をおもいっきりひいて、ブローをくらわせようとした。
「おっと危ない」
「チッ、かすっただけか…」
気を後ろに取られると魔剣が吠えたてる。
二本のランスの間を走って向かってくる。
「くそ、レジスタンスガン」タンクは槍を片方はなしてポケットから取り出した。
ガン

魔剣ははじかれ地面に墜落した。



4


見えないパンチがくるわ、魔剣が襲ってくるわでタンクは叫んだ。
「くそ、反則だ」
両のオーバーランスを地面に落とし、自分も体術でみえないアンティンエプル④と格闘した。
「みえなくてもつかめばなんとかなる」
アンティンエプルはいった。
「なにごとも、相手が悪いと考えるとそれまでだ。極論まで煮詰めて考えれば脱出の出口がある。相手を恨めばそこで成長が止まる。攻略した時こそ自分になかった力を手にできる。素晴らしいぞ、まだ見ぬ力を自分のものにしたときの気分は!!」

魔人は透明になっていても体は実体だ。
だが、魔剣がゆっくりと斬りつけてくる。
「あいかわらず、助言が好きな魔人だな」

「剣がないときの技!発明したぞ」
首をスリーパーホールドしたまま、ジャンプし逆さにスクリューでねじって相手の頭をたたき落とした。

ホールド・スクリュー・ブリッジ 3457!!

アンティンエプル④は実体をあらわした。
同時に魔剣も動かなくなった。

ドシン

「強い、次の力を見つけるためには自分の嫌なことに気づいて認めないとダメなんだよ。いまわかった。囲碁の定石研究みたいだ。番町皿屋敷やらない人間に財産がたまるっていうのは知っていたけど」

オーブリーがいった。
「次はぼくがでる。セカンドステージに登るには、認めたくない無理あるものを分解して納得しないとないんだ」




5


ジュールはドリトス戦のあとをみた。
広い建物の中は荒れている。
「…」

その上のフロアに上がる。

アイスグリーンザウルスとヴィクターの戦場。
爆発の跡が残って傷ついている。

テレポートの床の模様にのる。
アンティンエプルのフロアを通り過ぎてメリーサのフロアについた。
エレベーターのようにワープした。

見慣れないが、おごそかな…
それでいて美しいというより濁って見える。
そんな造りのフロアだった。
だが、ある種の美術的、芸術的価値はある…
そんなことを考えていた。

吸血鬼の美学のような。
血の美学。
途中まで正しく至り、あとが間違って、もとにもどらなくなったような。
そんな内装だった。

石像がある。
「…」

気配を感じない。
ジュールは目をやったが通り過ぎた。

また上に行く模様。

ワープした。



6



アンティンエプル⑤ VS オーブリー・ウォーター
シャノンは棄権した。


「おまえは…腕が立つな。かなり本気でいかせてもらうぞ」
魔剣をとる。
「やはり魔剣か」

アンティンエプル⑤はくるくる回転するように、魔剣をもってオーブリーに突進してくる。
「マハラジャの剣舞!!」

ギン!
オーブリーはなんとかイーグルフルーレで受け止めた。
が、反撃の余裕はない。
「危ない、高価な剣に傷がつく」
「折れたら弁償してやるといいたいが…」
「高価なものはやっぱり高い」オーブリーは呼吸を楽にとって笑った。

七星宝(しちせいほう)

アンティンエプルはまるで複数いるかのように分身して見える。
舞を舞って、残像が見える。

「…ダブルボディで5人に分かれてさらに残像で分身か…つくづく分身が好きなやつだ」
ボッボッボッ…

七突きの七星宝が残像をつらぬき消滅していく…
やっと本物にヒット 1005

どちらも地面に着地して、 足腰に力を入れてターンを踏む。
ザ、ザザッ
「七星宝でやっと1000か…」

皇申剣

アンティンエプルをよけるように剣が襲う。
魔人は消えた。
剣だけ残っている。

「そこだ」
オーブリーの剣は見えない隙をついた。
ガオン 6451
「お見事…」
アンティンエプルは魔剣をとるとまた「マハラジャの剣舞」できた。
瞬殺のようになめらかに来る。
見事な太刀筋だった。
一点の非もない。



7



ブロームインではザールが再陣を組むといいだした。
「わたしがひがんでいると段ボール箱にはいってお見舞いの品が届く。王になると任務をさせられるのではなく、自分で考えて行動しろといわれる」
そういって出陣していった。

エカルテでは…
「ザールがまたでたか…」
エドガーがいった。
「エジオン、エカルテとラグナクロク共同軍、ゴールド・ブロームンと時空警察の4チームに組ができあがりましたな」
「ああ、自然になりゆきでな」
「そうだぜ、怖いとか危険だとかで権力が手を結ぶんだぜ」トムがいう。



8


オーブリーのイーグルフルーレは最後のアンティンエプルをつらぬいていた。
「ぐ…」
オーブリーはいった。
「厚かましいようでいて、礼儀がしっかりしている。作法がなっているな…」
「わたしの負けだ。一敗地にまみれたとはいわん。地に伏せて名誉を得た」

「とうとう勝った…終わったぞ」ネオがいう。



9


ジュールは破滅の神と対峙していた。

「怖いんだよ。なんだか。アリスタンダーとは全く違う。お前にちょっかいだしたら恐ろしいことになりそうで。できればかかわらないでいたい…」


荒涼とした山脈、それに浮かぶ影にもみえる。
全体が見えない。
巨人の巨大な影
そんな感じだ。

時空警察たちはダイヤモンドの女神とコードネームで呼んでいた。




10


時空警察

「なに!?グッドナイトシールドの研究でスィッチを入れっぱなしにして凍りついた!?」
「ハイ、研究途上ですのでジュール隊員には装備させませんでした。が生命エネルギーをシールドに吸収されつくして仮死状態に」
「太陽の影にならずに夜を造り出す神々の道具かと」
「太陽のまえで夜を…」




11


アンティンエプルはいった。
「これをうけとれ。勝利の商品だ。ウェディングホーン」
「誰が受け取る?」ジムがいった。
「タンクがいった。コインの人たちもいるぞ」
魔人がもう一つ宝を差し出した。「アンティンエプルの壺。私を3回だけ呼び出せる。肝心な用事に使うのがコツだ。そのほうが私もお前たちも都合がいいだろう」
「大サービスだぜ」エドアールもいう。
「それから、グレネードシュネーの魔法これを教える」
魔術の円盤のような地上の書物とはちがう書をわたされた。

「では、気をつけろよ!さらばだ」
魔人は煙になって消えた。


ウェディングホーンとアンティンエプルの壺を時空警察が持って帰ることにした。
オーブリーはグレネードシュレーの魔法を覚えた。
70000コイン煙の消えた後に落ちていた。
コインが飛び跳ねている。
全部拾った。
ひとり10000コイン得た。
「壺と笛は横領するなよ。時空警察に届けるからな」

最後にアンティンエプルの声が聞こえた。
「さっそくホーンをふけ。誰か来たがっているぞ」




12


ザールの船はワープした。
「なんだ、砂嵐が!?」
驚いていると目的地についている。

「あれは…時空警察の船だ。とまっている」

降りて向かう。
ドリトスのフロアでテレポートした。
一気にメリーサのフロアに。

ザール、シールド、ダガー、魔法騎士2名。
「強い花の匂いがしそうな造りだ」

「カタコームのよそおいにもみえる」









アンティンエプルバトル










アンティバトル










1


エジオンではアンティンエプルに勝利したというニュースをまっていた。
待っているだけでも仕方ないのでファジオは休暇をもらって休んだ。
エルダとふたりでスーパーマーケットで買い物をして自宅で調理して御馳走をたべることにした。
明日は出動だ。

エジオンのスーパーは何かが地球と違い、なにかが同じだった。

エルダはカートを押して食料品売り場を歩いた。
ファジオは書店コーナーか喫茶コーナーで時間をつぶそうかとも思ったがいっしょにつきあった。
冷蔵庫の冷風がふきだす食品売り場、牛乳などのとなりくらいに固形チーズが一式そろって売られている。
みていると何種類もあり形がそれぞれ独自でおいしそうだ。
ナチュラルチーズ、ブルーチーズ、ブリュク、パルメザン…
それぞれの風土をかもしだす、おしゃれな包みにくるまれて売られている。
ファジオはエルダに買ってみようかと指さして見た。
「えー、ないって…」
そういってエルダはとおりすぎようとする。
「??」
ファジオは首をかしげた。
そんな高い金額でもない。
思い浮かんだのは昔の時代、各地では自分の土地のチーズしか手にはいらない。輸入して手当たり次第にいろんなチーズが食べられるのは反則なのかもしれない。
そう考えて見た。
それで一個だけチーズをつかんで買い物かごにいれてみた。
なにもいわないでエルダは歩いていく。

レジはない。
エジオン市民の証があれば全部無料だ。
セルフで袋に詰めるところが、地球のスーパーと同じだ。

そのあと、喫茶コーナーでお茶を飲んで帰った。



2


エドアールは槍を旋回させながらいった。
「少し前、強くなりすぎたかと、うぬぼれていたが…簡単にいかない強敵がこうもでてくるとはな…」
オーブリーもいった。
「僕もだ…これだけ人数がいれば勝ちが決まっていると油断していた」

「ふん、宇宙は広いぞ若造…もっとうでをみがけ」
「やつの剣撃をおそれてふみこめないのがアダか」

エドアールはステップをふんで強く打ちこんだ。
「ハッ」
ガキン

打つあいの結果、エドアールは腕にドラゴンソードをもらった。

「疲労している…彼は傷も深くなってきた」
ウィーナーがいった。

「オレ槍はやつの剣と互角か」
二戦目のエドアールはあきらかに疲労してきている。

「なら」
「無謀だ」
アンティンエプルはドラゴンソードを光らせた。
鋭い切れ味の刃がおそう。

オルゴンエネルギー

エドアールの闘気はオルゴンエネルギーにまで高められた。
オレンジ色のにぶい光につつまれる。
アルフレットのように飛び道具にまではいかないが、身を包みこみオーバーランスに力が蓄積された。

ドフゥ6451

さらに、マンハッタン
4512

魔人は尻もちをついている。
「ぐっ、この」
フレイムボムをうってきた。
「火力が弱いな」
エドアールはオレンジのオレゴンエネルギーにつつまれ、片手で握りつぶした。

「二体目も破壊できるよ」タイガータンクがいう。


アンティンエプルも黒い霧のようなオーラをふきだした。
「音速斬り」
ドラゴンソードで音速斬りをつかった。
「がっ!?」
エドアールはオレゴンエネルギーにまもられながらも、もろに喰らった。
鎧を着ていない。

鮮血がほとばしる。
3120

「水薬は棄権しないと認めん」
アンティンエプルは息を切らしながらもそういった。
「棄権する…」

エドアールはアンティンエプル②で敗れた。

次は…「オレか」ネオの出番だ。「やつも弱ってきてるからな」




3


ネオは刀傷をおい、肩で息をしていた。
「ブッ」
魔人の拳の方の腕が飛んできた。しかもジャストミ-トする。
「が、歯がガタガタになるぞ」
ネオは目に黒いあざができ、よれよれになっている。
対する暗黒魔人は…

スネークソードの何発かを喰らい、ネオダイナマイトで爆撃を受け、ネオと同じようにふらついていた。
ゴングが鳴らないのに、たがいロープにもつれるように休んでいる。
「ハァハーハーハーハ」
「相討ちくらいはいけるよ」タンクがドリンクを飲みながらいう。

エドアールは…胸に喰らった傷に水薬をかけて洗い流し、薬草をペタとはりつけた。
「どうだ、まだいけそうなんじゃないのか?第二ラウンド」オーブリーにそういわれて包帯を巻かれる。
「まあな。以外と切れたのは筋肉までだ。筋肉痛が一か所で起きている感覚であまり痛くない。ギブアップしてしまったけどな」
息切れも収まってきている。
残りの水薬をごくごく飲みほした。
さらに、ライトな飲み物をとりに、きりだしの大理石のテーブルにむかう。

ネオとアンティンエプル②の第二ラウンドが始まった。
ゴングもならずに、どちらも動きだす。
「最終戦だな」ネオが狙って剣をかまえる。「そう簡単に折れないぞ、この剣は」
「まえの若造のダメージで、ここまで苦戦するとは…なかなか歯ごたえのある奴らだ」
アンティンエプルは火力を極限まで高めた。
「フレイムボムの最大クラスか…」ネオが真剣になった。
どちらもラストチャンスだ。
「何とか二勝をもらいたい。そっちもだろ」魔人はそういってニヤと笑った。

勝ち抜き戦の残りは、魔人が4人、戦士が6人だ。

フレイムボムのドでかいのがネオに向かった。
ゆっくり風船のように飛んでいく。
「ああああああ!!!」
ネオがスネークソードをかまえて飛び込んでいく。

ネオダイナマイトで火球をふきとばす!!!
二つの力の衝突が起きた。
金づちで鉄をたたいたかのように、痛い火花が散る。

「がああああ」
捨て身の戦法だった。
ザク
さらに大火球の燃え盛る中、ネオは魔人の腕をつかんだ。
「もう一発喰らえ!!ネオダイナマイト!!!」
大爆発が起きる。
魔人は火の中で笑った。
「おまえの裏表ない熱意。フン、真向から正攻法だけだな」

アンティンエプル②は倒れた。
ネオも一勝して棄権。



4


エジオン

朝、ファジオがおきてたたんだ新聞を前にだまってすわっていると、エルダがおきてきた。
寝室からヘアバンドをして、どてらをはおってでてくる。
「おはよー」
「…」
「どうしたの?」
「エルダ…この戦いが終わったら長期休暇をもらって、コインメタトリーかメガロポリスあたりまで旅行に行こうか」
「エジオン一周とかでいいわよ。そんな遠いところまで?」
「うん」

今日から出動だ。


パーカーの基地

「支持率が激減している。昨日冷凍保存されたかのようにスティールされた」
どうやら、破滅の神はだまってまっているわけではないようだった。

アルフレットも療養中の人のようにきている。
カーターも難しい顔をして剣を抱えて黙っている。


エカルテ城

「支持率が下がっているぜ。あれだけいた戦士も熱も光もぐんぐんへっている感じだ」クラークがそういって王座でモニターをみている。
トムがいう。「寒いぜ。窓を開けろよ。いや閉めろ。景気が悪いと気が小さくてひもじくなるぜ」
エドガーがいう。「気を引き締めてかかれば安心じゃ。怖がっていると呑みこまれる」
「そうだな。時間がたてば変わってくるさ」



5


「神の血?」
「そうだ」
アンティンエプル③がそういう。
次の対戦者はノーバート・ウィーナーだ。
「その者にとっての奇跡をおこすには代償がいる。奇跡に近い勝利を得るには苦労を。合格にはそれなりの。では絶対者で苦しいほどの代償なら?どれほどの奇跡が起こせる?全能者で苦しいほどの力だ、エネルギーのような量(スカラー)で表示するととてつもなく大きいだろう」

ウィーナーがいった。
「なるほど、だれでもマラソンをしている最中苦しくて、正常でいられない。イスに座っている時なら我慢できても、長距離走らされていたら平静でいられないだろう。入学試験に取り組んでいるときでも普段の寛大さの10%もない。力を放出して取り組んでいるからだ」
「そうだ、私をたおせるほどの代償がおまえにはらえるか。何もない無から創造し、通常回避できないエラーを回避するのに宇宙の則をくつがえすには絶大なコストがかかるということだ。宇宙の実行者でさえな」

アンティンエプル③は魔法の杖をもっている。
ウィーナーがピストルのような兵器を取り出した。

サイコキネシス銃。通じるか!?

ビッュッオーン
気のきいたシンセサイザー様のサウンドをかきならして発射された。
クモの巣(ネット)のように広がるビーム。
だが、焼きつくしてダメージをあたえるのではなく、しばりつける光線だ。

「ぬっ!?おおおお」
「やった、通じるぞ」
アンティンエプル③は軽く動きがのろくなる。

すかさず、二挺目のガンをだす。
ビッグガン
ガンガンガンガン
無言で打ちまくる。
乱射だ。
さすがに動けないアンティンエプルの体に弾丸が埋め込まれていく。
512536,978.1025

「よし、ダメージがあるぞ」
「ぐぐぐ…動けん」

ネオは水薬を飲んで横になっていた。
「横にならせてもらうぞ。ハハッ、火傷で黒焦げだ」
ジムがいう。
「よくやったぞ、タオルだ。顔をふけ」
「ああ、もう一本くれ」
「ホラ」

アンティンエプルは魔法をつかった。
ライトニングカッター

シュオン
音速のように光の剣がとびすぎる。
「甘く見るなよ」

ウィーナーをかする。
「動けなくできるもの12分とみた」



6


「用心深すぎるよ、ウィーナー。電池が切れるまで縛っていられるよ」タンクがいう。

不釣り合いにでかい銃。
ビックガン。普通に玉を発射するだけだが、でかいだけ破壊力が強い。
「できるだけ玉をぶち込む!」
ウィーナはどんどん連発する。
ガンガンンガン

サイコキネシス銃のいましめをちぎろうともがくが、力が少なく分身したため動けない。
「変わりに魔法は使える」

スペード・ショット 

トランプのスペードみたいなのがウィーナーに飛んでいく。
「マジシャンかよ」
「見たことのない魔法だぞ!?」
「う…ぐ」
978

アンティンエプル③はニヤと笑った。




7


エカルテ城

トムがいった。
「時空警察のニュースだぜ」
時空警察隊員が実の父親を殴ったという。
ぐるぐるパンチで、目にあざができたらしい。

「へえ…」
「時空警察でもあるんだな」クラークがいう。
エドガーがいった。
「ゲンコツをかまえてぐるぐる回しか…」



「あの電演算剣とかはどうしたんだよ。ビックガンかよ」タンクが叫ぶ。
「あれは…まだ未開発だ」ウィーナーはじりじりと汗をかいた。
サイコキネシス銃が弱くなってきた。

「大魔焔(だいまえん)」
フレイムボムと違う火炎が燃え上がる。
「あああ、火焔がねじり上がっている」

ビス
最後のあがきにビックガンを額に命中させた。
だが、大魔焔の柱がそこいら中を走り回る。
グバアアアアア

「うわあああああ」
「ウィーナー」

「セコンドが止めろよ!タオルを投げろ」
「アンティンエプル!ギブアップだ」
「ふん、よかろう」
ウィーナーはダメージを与えて敗北した。
「よくやったよ」
頭から水薬をかけて火傷を冷やしてもらった。
「ダメージは与えた。奴の魔法はまだ奥が深いかもしれない」
ウィーナーはネオと一緒に休んだ。


タイガータンクの出番だ。
「よし、オレか…」
巨大な特大のオーバーランスを二本担ぐ。





8



アンティンエプル④と⑤は指でテーブルをさした。
煙とともに新しいドリンクがあらわれる。
「サマードリンク…飲んでいいぞ」
そして自分も飲みだす。
ネオが「おお?オレも飲んでいいのか」と一本空けた。「うまい。夏の味だ」

ウィーナーがいった。
「神の血の話で気がついたことがある。高級言語でできないことはマシン語までいじればできる。マシン語で無理ならハードを自分で作るしかない。でも、頭で思いつかない。技術的な問題もある。外に広がるとできることが解放される」
シャノンがいった。
「なるほど…空想でも思いつくのに困難がある」
「神の血はそんな感じでコストはかかるが、不可能事を可能にするエネルギーのようなスカラーだと。ステファノ隊員はもっと人間的な、有機的なことの分析屋だが、僕は根本に偏った分析をする。数学的に骨格をいじって思考するところがある」
「ステファナ隊員は確かにそうだ。肉に近い部分をいじっているけど」


「最近、平和だったからなまっている。怖いのなんてひさしびりだよ。少しだけど手が震える。上手に勝とうとするから硬くなるんだよ。破れかぶれで勢い任せだ」
タイガータンクがオーバーランスを繰り出す。

魔術の杖をもったアンティンエプル③はとび跳ねてよける。
「もう一方」
槍を肩からバズーカのように放とうとする。
杖をつきだして、両手で構えてアンティンエプル③はフレイムボムをうってくる。
「フェイクだ。かかったな」

タイガータンクも火炎を喰らったが、オーバーランスが命中!
978ダメージ!

暗黒魔人が魔法を唱える。
吹雪が巻き起こる。
「ううっ」
「グレネード・シュネー」
雪がブッかって爆発する。
「アイスなまま爆発している…いたいぞ」
吹雪の寒さでも痛いと感じるが、本当に雪が爆発していく。
ボンボン!

「アリスタンダーと違う魔法だ」
「がんばれ」

巨大な槍をたたきつけるようにおいかける。
「スペード・ショット!」
「どこにうっているんだよ」
だが、自動的にパラパラパラとトランプがめくれるようにタンクをおいかけてささる。

「くっそ、かなりくらってる」

「とらえた」
ドン
よけられる。
「大魔焔!!」
タイガータンクがやかれる。
竜巻のような炎の柱がふきあれる。

「チッ」

火焔の勢いにたまらず必殺技を出した。
「おおお、アタック・アンタッチャブル」
アンタッチャブルとは不可触民、インドで触れることのできない身分差別された人々。転じてボクシングでの技。敵の攻撃をふれさせない。

片槍を炎のカーテンの前で突き破るように投げた。
さらに大魔焔をとびこえてオーバーランスをつきさす。

アタック・アンタッチャブル 6665

「ぐはあ…」
勝負あり。
アンティンエプル③は消滅した。
残る魔人は二体。