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2014年12月8日月曜日

World planet huger ワールド・プラネット・ハンガー 7


                           






7


World planet huger
ワールド・プラネット・ハンガー

閉ざされた世界









23  藩ごとMA



アイアンヘルムは考えた。
考えてみるだけタダだ。
まてよ…面倒なことは一切やめにしたいが、どっかの藩、県、州を丸ごと手下にしたら話が早くないか。
自分に今までついていなかったロケット砲が明日から右腕についている感じだろうか。
トントントンと筋書き道理にいく。
あるいはそれなりの重労働とか対価を支払う可能性もあるだろうし。
支払えるなら支払って。
企業のMA
あれは惑星アルヘレンにもある。
教科書で学んでたとき、おもったぜ。
そういうものか。
でも、株だか何だかで支配しただけで、明日からはいそうですかと支配できるもんなのかね。
たぶん、やったらソースがこっちに足りなくなる。
体が重くなる。
ナーバス(神系)を買収した組織に根付かせるのが植物のようにしんどいかも。
草花だとあれは労働だぜ。
ふーむ。
それに規模がこちらに匹敵する首都だの、アーベルのベザスだのだと、戦争になる。
弱小の藩なら手こずらないでストンといくかもしれねぇ、だけど、使える腕として破壊力に足りない。
人数が膨れるくらいかもな。

企業だとどうなる。
知っている知識で。
企業買収しても、企業の資産。つまり文房具だ。
アイデアとか、ノウハウ、今の時代パソコンの中におさまっているレポートとか、やり方知っている人物とその頭脳だけが必要で、あとはいりませんみたいなのも現実あるだろうな。

だが、まてよ…チマチマ、よその藩ともめているよりどうなる?

アイアンヘルムにとってよだれが出るのは、くしゃみのように中途半端におさまった今の自分の組織をおさまりのいい(上の)ポジションにすることだった。
そのための苦労ならやり甲斐がある。

だけど、負債を抱える藩の方がこのご時世、圧倒的に多いぜ。
支配したとして、オレがやるのもめんどくさいかも知れない。
送り込んで丸投げする手下も今はいない。
それなら首都の奴を調査して同盟…?
同盟でよこならびと、下にいるので全然違う話になる。

今の時代の若者が熱心な電脳空間大陸(インターネット)。
あれは確かに、多くの人間が時間と労力を割いて滞在している。
客の側の人間もな…
電子大陸だ。
あれは、確かに人が住んでいるといえる。
あそこに住んでいる時間が長いと、現実空間に滞在する時間が減少するんだぜ。
だからどうのまではわからないけど。
あれでなにかできないか。
そう、視聴率。
オレでもあまり好まないが、実際視聴されているっていうのは血液が通った力みたいな…
よくわからないが、重火器に似た何かがある。
昔の戦国の権力闘争でいえば、大名の支持率みたいなものか。
あれは遊び道具にしちゃ危険すぎるシロモノだ…


24 クロスカントリー


雪のある山にいってきた。
アレクセイはひとりでいくといったのにスピカがついてこようとした。
「なんだよ、スノボーじゃないぜ。鴨を撃ちにいくんだ」
そういって追い払った。

クロスカントリー(スキーの一種)をつけて銃をかつぎ雪をこいだ。
雪は新雪で林をぬけ、人が入った気配がない。
それは新鮮な空気で、首都で暮らすと人の気配が騒音や排気ガスのように頭にたまるアレクセイは一人を満喫した。
息が白く煙りになる。

ズドンと銃を撃つ。
墜ちた鴨を拾いにいくのは遠すぎた。

時空小説の戦闘はお手本のようなシーンを書くのがお約束になっている。
そのかわりアニメのようで、現実味が薄い。
ワールド・プラネット・ハンガーはスポーツをやっている現実みたいなのが書けていると思われる。うまくやろうとしても、現実そううまくいかない。
スポーツの道具は金でそれなりにそろうけど、やってみるとお手本みたいに決していかない。
これだけ苦労して、苦労しただけで水のあわみたいなのが基本だろう。
でも、たくさん苦労して悪戦苦闘したという事実が厳しい現実で鍛えられてかっこいい。





25 マルファ


アイアンヘルムの女はマルファという。
精神的に強く、しっかりしている女で、体が頑丈だった。
しかし、最先端の理論などについていける精神の具合には恵まれず、子宝にも恵まれなかった。
ようするに、アイアンヘルムとの間に子は生まれなかったのだ。
誰かがいった。
「そうか、美人だから…美人は妊娠しにくいから」
「なに!?お前医者か?……そういうものなのか」


もう十年以上も前、アルメロンで雪が積もったころ、ある裕福な女が針仕事で指をさした。
血は雪に落ちて白い雪を赤く染めた。
男と女の双子を産むと死んだ。
継母となる女が来たが、貧しいわけでもなかったが、双子をかわいがらず、家から追い払った。
ヘンデルとグレーテルばりにおいだされたのだが、詳細は警察でもわかっていない。
この継母は今もアルメロンに住んでいて、夫もなくなり資産で暮しているが、つたが家に生え、誰も近づかなくなっていた。
ひっそりと暮らしているが咎められたりもしない。
誰も攻められなかったという感じがなぜかする。
ようするに他人の家のことをどうこういう風潮の土地でなかったのだ。

アイアンヘルムとマルファは双子をもらって育てた。
だが、実の子とは認めなかった。
「おまえたちは、オレの子じゃない。だが、俺の切り札だ」
マルファは子供たちを温かく面倒を見た。
そして時が過ぎた。

アルメロンよりさらに首都と反対側にいくとペレの「藩」がある。
それより向こうは「海」だ。
ペレは首都からの連絡もあまりこないが知的民族のおもむきがあり、戦闘に関して優喜が乏しい。
そのペレの国で精巧なシステムが構築されて完成した。

アイアンヘルムは軍にいたときに癖からなのか、自分の軍隊を中位軍、下位軍のふたつにわけていた。
それぞれ、統括する部下がいる。
唯一の心温まる存在みたいに感じることもある。
アイアンヘルムはそれほど忠実な部下に恵まれていない。
それは首都もどこも同じだ。

「あの坊主も大きくなった…」

戦闘に勇敢でないといえ、新兵器のシステムは脅威であった。
マルファも自分の「藩」の民も怖がった。
なんとなく臆病になる。
銃でもない理知のメカニズムが拳銃を向けられている気分になる。
この世界だとよくあることなのだ。
アイアンヘルムはしがみつかれて、自分の肝を冷やした。
「戦闘に熱い」のが自国かもしれないが、知恵や理知でこられたら…!?











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