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2014年12月20日土曜日

ポールの勇気















1



ブロンドの髪のジュール、銀髪のヴィクター、黒髪のテモテ。

ジュール 「え?『ドラえもん』の中に入ってるのぼくで、動かしているって?どこでやっているんだい、そんなの。きいたことないよ」

テモテ 「ええ?いや…」

ジュール 「でも、ぼくはレンジャーの試験のとき、正体不明の蚊にさされて、普通だったら高熱を発症する熱病にかかったけど、綱わたりをあきらめなかったよ」

テモテ 「ああ、あの横に張った綱にしがみついてわたるやつだろ」

ヴィクター 「そこでギブアップしたやつもいたんだよな」



2




ゴールドウィン軍の機動隊の約二名がケンカを始めた。
ネオ 「あああっ、はじまった。誰か止めろ!」
ヨナタン 「オレ、ただのバイトだし」
ポール 「もー、なにやってんの。隊長よんで来い」

二人は乱闘を始めて大げんかになった。
ネオ 「機動隊がケンカしてどうする。違う警察に逮捕されるぞ」

まわりの兵士もとめようとして、簡単にいかない。
ドヤドヤさわぎになり、収拾がつかなかった。

そのとき、入口からザール王子がはいってきた。
「やめろ!なにをやっている。市民の生活を守る機動隊がケンカをするな!」
そういってわってはいった。
騒動はおさまった…




3



かつてさわがせた、暗黒魔獣王エンデパンダンスが狂ライオンを生み落としさっていった。
コインのブロームインに落ちていったが、それをアリスシスターは飲み込もうと襲いかかった。
「乗り物が欲しかった…てなづけてみせよう」

そう簡単に狂ライオンは従わない。
アリスシスターは四本の腕がのびている。
そして二本の足をライオンに突き刺して同化した。
「しずまれ、しずまれ」
「ヴぅううううう」

ギリシア神話のケンタウロスのような姿になってアリスシスターは進化した。

「暗黒魔獣を乗り物に…」

そして、ゴールドウィン目指して走った。



4


ポールは考えた。
筋肉が恐怖を吸収してくれるのは確かだ。
プレッシャーが豪風のようにふきつけるとき。
ただ、普段、筋肉のせいで緊張感が足りず脳が半分寝そうになることがある。

あと、体で恐怖を吸収してくれる器官。
脳、心臓、キンタマ…
内臓も実はそうなのだろうけど。
押し寄せる恐怖に対抗できる備蓄があとどのくらいか、だいたいわかる。
恐怖が足りなすぎると神経が機能しないで体が働かなさすぎる。
敵度なストレスが必須だ。

体の一部にストレスが偏るとそこだけ害する。
だから全体に配るように心掛ける。

でも、つったっているときは平気なのに食事のときは答えるかも。
ゴールドウィンの兵士がガハハと騒いで食っているとき、ポールは
「何となく気になるなあ…」
と食いにくさを感じる。
実際脳が圧迫を感じている証拠だろう。



5


ゴールドウィンの兵士はカード麻雀をしたり、お香をたいたりしている。
ヨナタンがいった。
「これだけホテルに兵士が集まっていればマジックギャルも安全だし。街にいって飲みにいきませんか」

半知りだった三人はゴールドウィンの国の繁華街にでた。
夜の繁華街、金を払えば温かそうだし、夜の道は適度に酔いをさます寒さだ。
歩道のわきにはきれいな店が並び、道路ではクラクションが鳴る。
一件入って飲んで外に出て三人で歩いていた。
「結構飲んだし」
「これ以上飲むとおえってなるから、もう帰って寝よう」ポールがいった。
そのとき、
ドン
ぶつかって猛烈ダッシュで走る男性。
「あっ、なんだ?!」
「おい、やめとけ、さされるぞ」ネオがとめた。
「そうはいっても、警察に近い軍でしょ、おれたち」ポールはダッシュでおいかけた。

【ジャポネロ】

ジャポネロを先頭に、ポール、ヨナタン、ネオとダッシュして追いかけた。
角を曲がるとジャポネロはもういない。
「あっ、これは」
その代り、血を吸われてミイラになっている死体が二体転がっている。

ゴールドウィンでは警戒体制を改めた。
ポールにクラークから電話がかかってきた。
「来るぞ…気を抜くな」




6



はげしい落雷のような音を立てて、ズドーンとアリスシスターがおりてきた。
「きたぞ、機動隊かかれ!!」


ゴルデンシールドをかまえた兵士がゴールドエクスカリバーを片手でふるう。
ひとつ目のライオンが吠える。
爪が光る。
ゴルデンシールドが爪あとでえぐれた。
だが、鍛えられた機動隊の剣!
狂ライオンの足に痛烈な一撃!

アリスシスターはバーラルレディヘッドをよびだした。
「このうるさい兵士どもを、なんとかせよ」

頭部だけのバーラルレディヘッドは女性の姿のバーラルレディにくらべ、威圧感はないが、おちょくるような、ユーモアにしては笑えない特徴をもっている。

体あたりでかく乱してくる。
機動隊は剣をふるうがうまく宙に飛んで逃げる。
「くそっ」

【エントロピーの崩壊】
パァン!
兵士はアパシー(無気力)に襲われた。

ヨナタンがライムウィンドウの魔法を唱える。
ライムのような球の風がふきつける。

アリスシスターに345ダメージ。

マジックギャルは「パワーアップしなくては」と思った。

才能本位で魔法を会得したのがマジックギャルだ。努力して修行して魔法を覚えたのがジルだろう。才能より後天的な努力の方が大きい。そして、剣があるから魔法はあまりいい、のがオーブリーだろう。
才能本位の能力は自分でコントロールしかねるケースが多い。意識して覚えた能力はコントロールがきくが、意識して抑えられないのが才能による力かもしれない。

アリスシスターは短い時間魔法が使えなくなっていた。
だが、バーラルヘッドをもう一体呼びよせてきた。

ネオマッハ
素早いカマイタチのようなので一瞬にしてスパッと切れる。
バーラルヘッドはまっぷたつになった。
「ぐぬ…」
アリスシスターは歯ぎしりする。

マジックギャルはライトニングボルトを唱えた。
「はあああーあ」
グルグルグルグルガガガアアアア

ゆっくりした電流!
ひとつ目ライオンは動きがスローになった。
電流が流れるとき時間がスローにならないか!?

そこを機動隊の剣が叩く!
784
火花が散る。
678

ポールの電撃剣!
一瞬まぶしく光り、次にはもう振り下ろされていた。
ガガガアアアン
1678
アリスシスターは体力の補給に血を吸ってきた。
【生き血を吸う】
ポールはすばやくかわした。

ネオは「制服で戦闘か。鎧は似合わないぞ」
そういって身軽にとび跳ねた。
【メガトンパンチ】
アリスシスターの四本の腕の一本が筋肉質に変化する
「ネオバリア」
片手で御坊さんが数珠をいじるときの手をつくるとバリアがシャボンのようにつつんだ。

パンチはバリアにぶつかり防がれた。
「少し卑怯だぞ」
至近距離のネオダイナマイト。
爆発の熱がアリスシスターを焼く。

ザール王子は自分の出番は今ではないと後ろで剣を杖にして立っている。

バーラルヘッドの怪奇光線。
目からビームが襲う。
「きゃあああ」
マジックギャルと機動隊の数名を破壊する。


ザール王子がポールに剣を渡した。
「これを使ってみろ。我が国の火で鍛えられた最新のソードだ」
【スピードソード】
「もしよかったら、あとで新品を買え」

「この剣!?」
レイピアより大きいが、長さも太さも重さも控えめでしまっている。
頑丈な剣だった。
機械剣のようなメカはないが、機能的なデザインでスピードをもってふるえる。

(ブロームインの王子か…)
ポールはもう一度電撃剣をつかってみた。

カッ
3451
ズドン
「おおっ、とうとうオレにもこんな大ダメージが可能に!」
飛躍的に強くなった。

ヨナタンはリバーキャップアクスをふるった。
【樵の斧】
ドガッ
ライオンから血が噴き出す。
だが、猛爪でヨナタンはクラッシュする。
「がっ」

「くうう、おのれえ」
まさかの劣勢。
【石になれ】
【石化離脱】
「あれ、石にならないぞ」
ネオはすりぬけるとネオマッハを喰らわせる。

「くううううう、こんな敵くらいでてこずるとは、いったん退却するか」
アリスシスターは地震とともに消えた。










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