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2014年10月1日水曜日

魔王の息子













1


アルキポ、セプティミウス、レイヤーの三人がベルゼブブのフロアにたどりついた。
見上げるほど巨大なハエの魔王。
頭に電極をいくつもつけている。
青や赤の薄暗いライトがチカチカ点滅している。
体からも電極やチューブがのびている。

そして半分眠っているようにみえる。

「…背のでかい男の谷に挟まれているみたいだ」セプテミウスが叫んだ。「一匹なのに普通自動車で高速道路ででかいトラックに左右をはさまれたみたいに…」

巨大さの余り、魔王ライトアリスタンダーよりもさらにふんぞりかえっているようにみえる。

アルキポもいった。「おまえ、女のことでムキになっているヤロー2人に挟まれた気分だぞ。全然屋根になってくれるありがたさねーだろ」
「敵だから当たり前よ」レイヤーが構える。

ハエの魔王…



2


ステファノ一行はバーラルデビルと対峙していた。
「よくここまで来た。まずはスネークナイトの骨を改造して作った、我が部下、ゾンビナイトが相手をする」

カーターが前に出た。
バーラルデビルの隣に剣と斧をもったゾンビ戦士がたっている。

「それでは、わたしはしばらく席をはずそう。この上でまっているぞ」
バーラルデビルは上のフロアに消えた。

ゾンビナイトはバーラルブレードとバーラルアクスで攻撃してくる。
3mの身長だ。
「ふん」
カーターはアロンの剣でうける。

イスカンダールの鎧とアロンの剣が重い。

鎧がなければ致命傷!
バーラルブレードはカーターの力量をこえて鋭い。
「くっ、一太刀遅ければ」

スタミナが削れていく…
サンダーシャワー!
敵はさらに魔法を使ってきた。
「カーターさん、がんばれ」ステファノは声を出した。

タオの呼吸で傷を回復する。
一回転してねじれうち、魔力が知能なのか、武者人形のようにきちんと受け止められる。
「手ごわい!」
【スカルボン】

やっとかすった。

そのときセルウィウスたちがたどりついてきた。


カーター
ステファノ
ヨナタン
Gソルジャー
セルウィウス
サンダナ
ファジオ
アルセウス
アラン
ジル

メンバーがプラスされた。




3


天守閣

バーラルデビルが魔王にいった。
「父よ。とうとう私のところまでやつらが上がってまいりました。私が創造したゾンビナイトには苦慮するでしょうが、やつらは打ち倒すでしょう。そのときが私の武勇を誇るときです」
魔王は無言で聴いていたが、そのとき女の声が二人の耳に聞こえた。
「もしや…とおもいましたが、あの魔王アリスタンダー様では?」
かつてのアリスタンダー四天王のひとりキルケーであった。
「おまえは、主を裏切って…」バーラルデビルがいいかけたが、魔王が制止した。
「空に漂ってましたが、懐かしい空気を感じましたので。なんなら英雄どもを私が始末してきましょう」
魔王はいった。
「いいだろう。いってくるがいい。ライトアリスタンダーとして復活したワシの軍勢にくわえてやらぬでもない」
「御意」
キルケーはそう言って消えた。

バーラルデビルが疑惑の声でいった。
「よいのですか。やつらまた主君を裏切りかねない」
魔王は答えた。
「我が配下を制御しかねるのは、ひとえに我が憤怒、憎悪、憎しみ、嫌悪、悪徳の邪心が足りぬからなのだ。魔王としてあのネクロポリスの連中の悪徳のタガのなさに恐れを正直感じてきた。我が悪徳の数十倍もの悪徳。それに恐れもためらいもないのだ」



4


疲労したカーターはイスカンダールの鎧の上からバーラルアクスをもらった。
メシャ
鎧を着ていても衝撃がみぞおちをゆすぶりカーターは呼吸が止まった。
カーターは無残にころがり地面を滑った。
「がっ」
とどめ、バーラルブレードが光る。
そのときファジオのボーンランスが飛んできた。
「…」

カーターは戦闘不能の状態になった。
ファジオがドラゴンソードで変わる。

ファジオはスピードのある剣で撃ち会った。
ゾンビナイトはぎこちない動きでありながら二刀流を正確な動きで使ってくる。

ギンキンキンギン

水薬で回復したとはいえ、ガルム犬との死闘でスタミナがすりへっている。
無言でこらえたが敵の剣閃がファジオの腕に滑り込む。

ファジオも一太刀いれる。

ファジオははっとした。
サンダーシャワーを使われた。
目の前が閃光でまぶしく、さらに斧がおそってくる。
「がっ」
うしろになんとかさがったが…

ずしゃ
崩れて地面に顔をこすりつける。



5


フォルトナトの一行。
アリスシスターをたおして進む次の間。
そこにはふたの空いた宝箱があった。
「金貨いちまいだけある」
「なんだよ」

誰かがごっそりもっていったらしかった。
「戦利品が残念だが。いったい誰が…」
フォルトナトは首をかしげた。

このままいくと邪気でわかる!
ライトアリスタンダーの天守閣に突き進む!



6


アルキポもセプティミウスも足がすくむ。
汗を垂れ流し、恐怖で喉が渇く。

「…死ぬ覚悟で行くぞ」
アルキポが剣を抜いた。

【ドラゴンストライク】
めしゃ

(やった…!!)
12450

ベルゼブブは目をさましたように動きだした。
(うおおおお、目が回るう)



7


ファジオはサンラストブレイクをドラゴンソードでしかけた。
左手でソードをかまえ、宙に放り投げる。
右手でキャッチし、反動を制御して打ち下ろす。

【サンラストブレイク】

9754

ゾンビナイトは狡猾だった。
バーラルアクスをぶつけて相殺してきた。
派手なクラッシュ音がなりひびき!

アクスが壊れた。
ドラゴンソードも。
「それでも、ゾンビナイトの片腕をもっていった…」
ファジオは誇った。

カーターが水薬でなんとか立ち上がれる程度に回復しいった。
「これをつかえ、君の方があつかえやすそうだ」
エクセレントソードをファジオにわたした。

(これは…?重い…!だが、自分の筋力にいい)

ゾンビナイトも朽ちてきた。
ファジオの重い剣に不利になってくる。

セルウィウスとステファノは思った。
「時間の問題で勝ちだ…」




8


「がっ」
「ぐはあ」

セプティミウスとアルキポは地面に倒れ伏していた。
「勝てねえ」アルキポが気を失いそうになる。
「反則だよ。ボスキャラが二匹いる強さだ」セプティミウスが涎をたらして倒れている。

レイヤーにはまだ攻撃してこないが、時間の問題かもしれない。
「ちょっと、しっかりして!」
回復アイテムで治療しようとする。

【石化ガス】
「がっ」
セプティミウスが石になりかかる。

そのとき、アルクレオン王子が助太刀にはいってきた。
「ぼくも戦います」
そして石化解除の魔法でセプティミウスを癒す。
「あなたは…」
レイヤーが王子をみやる。








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