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2014年9月6日土曜日

コイン一周記





コイン一周記
                  







1


マジックギャルがもういちど魔法を使ってみようと力むと…
「あれ…できない。あのときのは錯覚だったのか…」

魔法のエネルギーが空になって使えないのだった。
しかし、謎にコインの世界で使えるカードをいつのまにかもっていて、ある程度の支払いは可能だった。

マジックギャルはゴールドウィンのABCホテル(料金の安い簡易ホテル)に泊まった。
ホテルの人にたずねると、ブロームインという国は魔法殿という建物があり、魔法国家だという。
「へえ、そこにいってみよう。何かわかるかも」

マジックギャルはゴールドウィンとブロームインとの関所にきた。
そのときガオンが襲ってきた。

ゴールドウィン兵とブロームインの魔法騎士の門番と三人でガオンとバトルだ!!




2


「ガオンだぞ」
「ガードを固めろ!」
「きゃああ、何!?いったい」

ガオンが叫びながらキックとパンチをぶつけてくる。
「きしゃあああるああ」
ぼご、べご
鎧を着たゴールドウィン兵の門番は骨がきしむほど腕にもらった。
「ぐうう、ガオンごときに」
痛そうにしゃがみ込む。

魔法騎士の兵がライデンソードでおそいかかる。
「ぬああっ」
ガオンの腕から紫の血がたらりと流れる。
「ふしゅううううふううう」

マジックギャルは手のひらに力を集中した。
「熱い!あのときとおなじ!」

ガルルルルルルンン
【ライトニングボルト】

火花の散る雷がゆっくりとガオンに向かう。
「ぬううう」ガオンは動けない。
ガガガガガ!!!!
ガオンの体表が焼かれてただれる。
345!!

ゴールドウィン兵が片手で剣を打ち下ろした。
【ゴールドエクスカリバー】
ド・ガ
245
さらにエアーアタックがガオンにふきつける。
ガオンは干物のようになって立ったまま動かない。
「やった…の」

突然いきり立ったように最後の力でマジックギャルに襲いかかる。
「ぎにゃあああ」
魔法騎士の剣がそれを阻止した。
だが、ガオンが手のひらの中に隠し持っていた、エネルギー弾が魔法騎士をはじいた。
ガオン!
「ぶあっ」

マジックギャルがもういちど魔法を使うとガオンはぶすぶす燃えてやがて炭のように焦げ付いた…



3


さらにマジックギャルの旅。
ザール王子の国ブロームインに入国した。
街で魔法の杖を買って装備した。

「この杖はエアーアタックの力が込められている」
「魔法の力を消費するのかしら」
「定かではない。普通に使うほど消費しないが、消費量が0でもないといわれる」

ブロームイン城に行きたいと思ったが無理だと諭された。
「それは無理じゃろ」
「そうか」
「魔法に興味があるのなら魔法殿に行ってみなされ」

魔法殿ではライトニングボルトを使えるとわかると中にいれてくれた。
「同じサンダー系の術を教えよう」
エクレアの魔法をならい、4日ほどで会得した。
使える魔法が二つになった。さらに+杖のエアーアタック。

さらに貴重な情報をきいた。
時空警察にあるアリスタンダーの魔法の石版。
あれが最近解読されたらしいとの話。
ブロームインの魔法研究員たちはそれを欲しがっていた…

マジックギャルはブロームインのホテルに滞在して魔法殿に通っていたが、さらにラグナクロクに向かう。
関所は通された…



4


エドアールにマジックギャルは会っていた。
「魔法つかいの女の子か…なんかバラの花と白骨死体を両方見せられている感じだ。年下だからかな」
「…」
「ラグナロク軍の駐屯地には野卑な男が多い。女の子の君を軍に入れるわけにいかんだろう。魔法が使える戦士は欲しいところだがな…」
(このひと…剣で守る代わりに従えっていってるみたいな気がする)

エドアールはエカルテ城にいってみろという。推薦状をしたためてもらった。
「オレは魔法を使えないけどな。クラーク王に会ってみたら面白い情報がつかめるかもしれない…」

お礼を言い、マジックギャルは帰った。
四つの円盤がくっついたコインメタトリーの世界。
マジックギャルのコインでの数週間は乗り物に揺られながらすぎていった。



5


グレートシティ

「はぁはぁはあ、苦しくなってきたし」
ヨナタンとGソルジャーがステファナに戦闘の訓練をたたきこまれている。
交換留学という形でグラウディウス帝国出身の二人がグレートシティにやってきていた。
「はあーっ、もう無理だ」

ステファナは考えた。
(どうする…自分のときの経験でも苦しくなるまでトレーニングするのが正解かどうか…
さすがにそこまで自分にはわからない。
最初は体が慣れるまでゆったり訓練したほうが正解のような気がする。ど根性の精神論はスポーツ科学の時代に合わないような。自分でもわかる。訓練の苦しさは。具合が悪くなるまで…
かといって苦痛を感じるほどの努力は確かに価値があると思うが。慣れると呼吸もなにもタフ担って堪えなくなる。坂道を急にして嫌悪とか絶望感を与えるより良い。坂の勾配がなだらかだからといって体が鍛えらさるまで時間が多くかかると決まったものでもないはずだ。
自分も…体力のある超人のように見られることもあれば、ひ弱な体力しか持ち合わせていないように思われるときもある。今でもだ。どうやってもできるわけのないようなことが、違う環境でゲームのように簡単にできたこともあった。
ただ苦しいだけは無駄な努力なことが多い気がする。建築ラッシュ。なんであんな超高層ビルをあっという間にあたり前に立てられるのかというとノウハウが整理整頓されつくしているからだ。できるわけのないような大作業もノウハウがきちんとしている組織だと簡単に車輪が回ることを経験してきた…反対に単純な仕事もノウハウがないと延々と終わらない蒸し風呂だ…)

「それじゃ休憩して、そのあとミーティング。それで今日は終わりにしましょう」
「ハァ…助かったし」
「偉大なる戦士の道は遠し」
「ハハッ、Gソルジャー君は名前は何と言うのですか?」
「このGソルジャーに名前などない。ニックネームが本名だ。ジャン!」
「そうか…」




6


マジックギャルはエカルテにはいった。
「ここがエカルテ王国かあ」

これで四カ国すべて回ったことになる。
牛頭人が襲ってきた。
棍棒をふりまわしていかにも凶暴そうだ。
「魔法の杖よ」
風が巻き起こり、牛頭人にふきつける。

184

牛頭人はよだれをたらしながら力づくで棍棒をふりまわしてきた。
「ぎゃあああ!?」
必死にかわす。
サンダーの術をつかったのでもないのにまぶしいスパークがおこった。

ポール

「大丈夫ですか」
「この国の警察!?」

ポールはライデンソードで牛頭人に斬りかかる。
ザク 467
マジックギャルはエクレアの魔法を使った。

エクレアというケーキは割れ目がギザギザで雷みたいなところからエクレア(フランス:エクレール:稲妻)という。他に中のクリームがもたもたしているとあふれ出るため、稲妻のような速さで食べなければないシュークリームだという話も聞いたことがある。

一瞬、見えないほど素早い電気がはしって牛頭人に流れおちた。

ツッ・ガーン!!
678!!

「え、ライトニングボルトに比べて素早い!?」
「ええい、今だ」
ポールの剣が牛頭人をとらえた。

「助かりました」
クラーク王に会いに来たという話をして推薦状をみせるとポールは城まで案内するといってくれた。




7



エカルテ城・王間

クラークがおどろいた。
「なるほど、推薦状は読んだ。エドアールか…」
マジックギャルが地球から来たことを話すとクラーク王は驚いた。
「え、本当か。じつは自分もそうなんだ。アメリカって知ってるよな」
「ええ、王様はアメリカ人だったんですか」
「そう、アメリカ。日本人か…」
「つい最近までね」
「まあ、何かあったらたずねてこい。なんでも戦闘能力でも戦力として役に立つとか」
「地球にいたころは普通の人間でした」
「でも、コインなんか剣と魔法の国にみえるだろうけどな。時空警察のグレートシティなんかいくと日本の都心部と変わらないと感じるはずだぜ」
「そうですか」
「まあ、そういうことだ」
「クラーク王は地球からコインに来て王様になって…この国をよくできましたか?」
「う…ん、まあ、まずまずだな。前任者のときより良くなったか?単純に比較できんわな。社会科の授業に近いだろうけどさ」
クラークは姿勢を崩した。
「私のいた日本と似ているけど違う世界の様です」
「そうか…はっきりいって自分に露骨に対立してくるやつは今ではわかっている。誰からも非難される住民だ。中間に立っているやつも賛否両論をいってくるけど、話がわかる範囲だな。向こうの言い分もわかる。どう思う。誰からもおかしいと思われるやつはどうしたらいい?悟りを教えても無理だぞ半数はな。最悪島流しみたいによその惑星(実はイカロスに強制移住が多かった)に行ってもらう市民もいるな。おもしろいのそういう層の市民をたたかないと、芝生をのばなしかって中間層にオレがたたかれる。叩くと、やりすぎだって非難が来るんだ。面白くないぞ」
「…日本も同じだと思います。故郷が嫌になったわけでもないけど…違う世界に生きて見たくて…」
「そうか…さがっていいぞ。またこい。な?」











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