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2013年12月6日金曜日

ドリトスバトル














1


エカルテ城

クラークはこういった。
「よし、エカルテの声明文こうしよう。〈ドリトスをエジオン軍が倒した後、エカルテが次の敵を相手にする。その間、エジオンの回復の時間を稼ぐ準備がある〉」
「うん」
「いいと思います」
「いいぜ。タイピングはまかせろ」

時空警察からのメッセージも来ていた。
〈敵のドリトスはキングダゴンに類似している〉
「海の敵か…」

オーブリーもいった。
「ゴールドウィンからゴルデンシールドを安く調達したと出ている」
「ゴールドウィンがやりそうだな」クラークがいった。

トムがいった。
「さすがに時空警察も動くぜ。時空警察のスペシャルソルジャー、ヴィクターが出陣するか」
「情報が動き出したぞ」オーブリーがいう。

さらに知らない情報がでてきた。
「帝国グラウディウスのアルカイオス氏とフォイエルバッハ氏も極めて危険な問題と認識している!?」
「帝国だって」
クラークが口を開けて放心している。だがすぐ口を開いた。
「グレートシティよりさらにあっちにでかい星があるな。まだ、やりとりが伝わってきてないんだな」
トムがいった。
「そんなのネットでわかるはずだぜ」
エドアールがいう。
「でも、ハポネスだとかイカルス、惑星ケンタウロスなんてほとんど知らないな。やりとりがない。こっちも興味がないからつながろうとしないんだ」
「無数にあるじゃろうな」エドガーがつないだ。
トムが叫んだ。
「あっちのサイトにややつながったぜ。おしゃれだけど普通に商用サイトって感じだ。閲覧に制限はなさそうだけど道が細いのか、すぐ出た」
「こっちのスペースサーバーに取り込んだウェブの画面がすくなんでは?」エドアールがいう。




2


アルフレットとファジオは宇宙船で突如現れた“ダイヤモンドの女王”の本拠地についていた。

「ここか…」ファジオはファイティングカッターとテレポートソード、こしにボーンランスを装備して軍事用リュックを背負っている。
サングラスをずらしてよく見ようとする。
変哲がないような鈍いまぶしさがあるような。
南極の視界のように奇跡にもみえなくもない雰囲気がある。
空気が冷たい。
だが、神聖な気分にもなる。

アルフレットがいった。
「たしかに邪気が感じられる…なのに殺気がない」
「どういうことですか!?」
「たとえて言うなら、金持ちの中年のおばさん、いや、貴婦人の肖像画なんかあんなひと…親切かもしれないが時代が違うのかメンタルが違って怖い。『ええ!?そんなものホントに食べるんですか』みたいな」
「エスカルゴとか…かたつむり」
「例えだ!薬だと言っておそろしく苦いもの飲ませそうで怖いみたいな。そんなバットなふんいきがあるな…」
「あなたで…」

ふたりは荷物をしょってなかにはいる。

ドリトスのフロアに簡単についた。
だが、…

ドリトスは眠っている…




3


荷物をドサッと床に置く。

「一気に行ってみるか…まどろっこしくしても意味がない」
ファジオがきく。「完全に回復したのですか!?長いこと眠っていましたが」ファジオは段々声を大きくして力んでいる自分に気がついた。
アルフレットのアウストロクロスの輝きがまばゆく、工事現場の電動機具の金物を切るような音がでかくて聞き取れなくて…

「タイムテレポートのつかいすぎだ。五分の力しか回復していない」
「え?」
アルフレットの声も聞きとりにくい。
アウストロクロス 89

スオオオオオオンン・ピカ!!!!


アルフレット 挿絵


              

4


ドリトスがハッとめざめた。
頭に小さな冠を乗せた大ダコ。
急に意地の悪そうな顔をした。

翡翠の王冠が光る。
銀の粒が周囲をガードする。

「アウストロクロス!!ふきとべ」

ぐううんんんん
アルフレットのアウストロクロスは大方の銀の玉をつきやぶった。
いくらか反射されもどってくる。
「ぐおあ!?」
ファジオは下がって伏せた。
だが、光撃を受けてダメージを受けた。
574

ドリトスに8745ダメージ

「クソ、全力の89%のオーラを使ったんだぞ。銀玉にはじかれたか」
「それでも焦げてる…

アウストロクロス100%だと全快したアルフレットのオーラで20回分蓄積がある。
消費するオーラの%でダメージは推し量れない。


ファジオがいった。
「あの王冠…おれだったらタコがかぶった王冠をかぶりたくない」
「ファジオ君…タコは食べ物だ。いじわるなやつが使っていましたと考えなくてよい」
「なるほど」
そういいながらファイティングカッターをかまえる。
いきなりサンラストブレイクをだす。

ダッシュしながら、左手で剣を放り投げる。やや、宙で右手でキャッチ!そのまま受け止めている。
着地と同時にしゃがんだ体制で、剣を撃ち落とした。

サンラストブレイク 4000
軟体の皮膚に食い込み剣は割れなかった。

ドリトスの顔色が変わった。
ブン!

重そうな触手が唸り声をあげファジオにおそう。
丸太が濁流の川で流されて飛び込んできたようだった。
「ぶっ!?」

フロアの端まで転げ飛ばされる。
「があは、はぁはぁ」

アルフレットがうしろに光るボールをうってきた。
「ハッ、?!なに」
ファジオは攻撃かとおどろいたが、喰らってわかった。
【ヒーリングボール】
ファジオは回復した。



5



「アウトセーバー…!!」

崖で岩石がくずれでズズズズとゆっくりずりさがってくるように一本の大剣が落ちてくる。

上に伸ばした手でアルフレットは受け取る。
「さて、いくか…」
精神力は半快だが、力は全開だ。

ぼおんぼおん!!

すぶりすると建物が揺れる。
オーラを手加減抜きで剣に走らせ、ドリトスにぶつける。
「いくぞ…」

ドドドバババババガォン

14781

地走りと雷鳴が鳴り、神殿全体がグラグラ揺れた。
ドリトスの腕の何本もが分断されていた。

「やった…ハハッ」ファジオは喜んだ。



6



ドリトスは銀の玉を無数に放出させてきた。
ぶぁあ
ぼああ

バラバラに分散してゆっくりとんでくる。
「数発喰らうのは覚悟しろ!!」
アルフレットはそう叫んだ。

ファジオはテレポートソードを抜いた。

アルフレットもアウストロガード60%でバリアをはった。

無数にある銀玉はガードをつきやぶる。
「くっ」

ドンドガンドンドゴン

874

ファジオは弾丸をよけるようにテレポートした。
ドリトスの真上。
ザシ・ザン・ザン・ザギ
3574

ドリトスは王座でかまえるようにどっしりと足を動かしカニが横歩きするように動く。
触手がスムースにおそう。
ビュン
消えた。

目の前にいる。
ズッバアアア

5471
敵の痛いところを切り開いた。
あぶくがふきだし、治癒してゆく。




7


【アイスオーシャン】

ドドンと海が割れたように、冷たい海水がファジオを襲いかかる。

よけきれない。

「ぶあっ」

そのまま流される。
何とか這いずりたすかった。


アルフレットはバリアでカバー

「スペースブレイクは撃てない。なら…」
オーラトレイン

ずんずんずん

何かが近付いてくる。

春の足音のようだ。

ごごごごご
揺れている。
大神殿がガード下の屋台のように。

エジオンやエカルテでは本当にかなうか幻のように待っている。
ドリトスの首をアルフレットがもってかえることに…

登りと降りの高速の列車。
オーラでできた霊体だが…

ずごおおおおお
ドリトスの巨体は列車に削り取られていく。
5124
4215
2345
3545



8


ぶぁっ!!
ドリトスは快力でオーラトレインをふきとばした。
「ちっ!」
グルォン!?

ドリトスは二本の太い触手でアルフレットをおさえこんだ。
「ぷおっ!?力比べか」
アルフレットも腕に力を入れて組あう。
ドルン

ファジオがテレポートソードでドリトスの腕を切ろうとする。
ドシ
硬く力んだ筋肉で通じない。
678ダメージ…

ゴゴゴゴ
あたりが揺れだす。



9


エカルテ城

クラークがイライラしながら報告を待っていた。
「情報の欠如だ。エンロトピーが増大しているんじゃないか」
「アパシーだ」エドアールが顔をなでる。
「確かに、他のニュースも激減しているぜ」トムがいった。
秘書猫がいう。
「連鎖ですよ、情報は刺激になってアクションの渦を作ってるんです」
「新説だな」クラークがいった。

ホワイトさんがはいってきた。
「また声明をだしてみては」



10


あたりは戦争がながびいてどちらも疲れ果て、最初の勢いがなくなり、しずまったかのようになっていた。

ドリトスもあまり動かない。
アルフレットもダメージをおっていた。

びゅん
ファジオがジャンプしボーンランスをつき立てた。
「とどめだ」
ドリトスはヒトデがモリで突き刺されてもがくように動いた。
体液と泡がふきだし、静かになった…

「たおした…」
「よし」
アルフレットは翡翠の王冠を拾うと自分の頭にのせた。
「いったん帰るぞ」

宇宙船が外で待機してくれている。

だが、神殿の入口をでたところに時空警察の剣、プレスローラーがひしゃげて曲がって捨てられている。
ゴミ捨て場にビニール傘が壊れて無残にころがるように…
さらに時空警察の制服の切れ端…
だが、死体はない。制服は焦げている。
「…これは、不気味な」
ファジオもいった。
「ドリトスとの闘いできがつかなかった…」

二人はエジオンに帰った。
船の中で通信してドリトス撃破のニュースは伝わった。
それと時空警察に、折れた剣のことも…



11

ジュールがいった。
「やられたよ…偵察の隊員が無残に殺された。最初、ステファノ隊員ではないかとさえ疑われた」
当のステファノがいった。
「イエス…限りなくその可能性があります。ヴィクター隊員も油断しないで」