宇宙ワールド、ビーナス
1
ジャイロダイン
アルフはパーカーと通信していた。
≪そうか…そこまでにつまったのか、アルフレット。人数が少ないと…いや、私にも対策の用意がない。いっそ私自らジャイロダインに≫
「くるな!パーカー。社長が一般社員の働くフロアを見学したいといっているようなものだぞ。気持ちは分かるが、ジャイロダインの回転が正常に戻ってからにしろ」
≪…そうか、こっちでもあれこれ考える≫
「ああ…」
もう一つ問題があった。
外来…宇宙ステーション、ジャイロダインに停泊する宇宙船が少なすぎる。
これは死活問題だった。
ウルフもパーカーに司令室で応答した。
「パーカーさぁああん!!」
≪うーん。じつはアルフレットたちを見学に行かせようと思う。時空警察のエリアのほうに保護下にある宇宙ワールド・ビーナスという土地がある≫
「へー、ビーナス…美しいんでしょうね。はー」
≪よその世界を見学して仲良くする方法を見てくるのと、オリジナリティだ。カルチャーショックを感じるほど独特の文化がないとジャイロに旅行に来なくなる≫
「通信技術でエリアがつながっているから文化が均一になるんですよ。ニュースとかでいってますね」
≪田舎でもコンビニに雑誌が売っているから田舎者も都界もおなじファッションだみたいなだ。もっと文化に独自性を。そこでビーナスは独自の風土で運営されているエリアだという≫
2
アルフとアルセウスがビーナスに向かう。
レットはワトソンに病院の連中の看護をまかせて、ジャイロダインにもどってくるという。
もうすでにエジオンに向かう船に乗っている。
入れ違いにアルフはビーナスへ。
戻ったレットはアランとジャイロダインでがんばる予定だ。
ジャイロダインから直接宇宙船がでた。
ふんぱつして、運転手やクルーがのりこむ。
ビーナスはロット・⊿(デルタ)の斜め向こうらへんに位置している。
ウルフに見送られ、出発する。
宇宙船はじょじょに加速し、スタートした。
途中、ステーション・プレートニクス、エカルテのエアポート、ロットデルタによりながらビーナスに向かう。
長旅だ。
船の中でアルフは資料を見る。
「なんだと、ビーナス…白銀の都(街)といわれる街が中心になっている。運んできた創始者はもう死去していて、十人の月の乙女が交代で女王を務めるか。美術品を愛好し製造も好むがそれほど過熱していないか…」
ビーナスは原理が大前提として働いている。
それが物理法則あるいは骨格の数学のように法則となって独自の文化と住みやすさとなっていた。
第一原理:霊の存在を探求すること。霊の世界と通信してひらめき、創造といった作業が進行すると信じる。そのために瞑想や工夫を探求することが義務である。想像する風潮や色に個人的違いがあることから、霊はひとりひとり別々の世界とつながっている。霊の世界からこの世界に集中して人が集まっているらしいと考えている。ちょうどソーシャルネットに参加するように。でないと機械の体がなぜ意識を持つのか説明できない。さらに創造するということはこの世界になかったものをどこからら引っ張ってくるということである。つまり霊の世界と接続通信してデータを会得することであると考えている。そしてそれは仕事である。
第二原理:独自の経済手法。創造したものを販売し利益を得る。マネーのやりとり外部世界とマネーでやりとりし経済を賄う。霊の世界の通信の技術、心の正常化の方法、よく生きる、精神の病の治療など、開発探求をして経済活動をする。
あらゆる職業の人、階級が他の世界のようにいるが、全員共通の職業と二重に仕事をする。
そのための休暇と時間を分けて働いている。
第三原理:美を意識する。白銀の街にビーナスの像がある。人間となんとかわかる丸い像であるが、丸みを帯びた芸術作品である。この丸みに女性らしい優しさを感じる。専門的になった男性は威嚇する雰囲気をもってしまうので、この像が調和を保つ。無骨な作品も丸く刈り取り調和を意識してつくれよ、ということである。あと仲良く過ごすための調和をこの丸い像がしめしている。女性はこのように丸みを帯びた世界で神性とされるので、女性が体を売ることは論外とされている。
「なるほど…それでこのパワーアップしたアルフレットと対決するつもりか、この宇宙ワールド・ビーナスは!?」
アルセウスがいった。
「アルフレット…見学に行くのに最初から街を制圧しに行く気構えか…」
3
アルフとアルセウスは船内でシアターを観た。
ある企業が外注(アウトソーシング)をするが、その会社も外注している。さらにその会社も…
最後は国際テロリストにまでつながっているという映画だった。
パーカーから電話がかかってきた。
船に備え付けのテレフォンでうけとる。
「はい」
≪宇宙旅行はどうだ…?≫
「まあまあだ」
≪ニュースだ。そっちもTVでみたか?時空警察が宇宙ステーションを開発している≫
「TVなどチャンネルが多すぎて。極地TVか」
≪いや、かなり大々的に喧伝しているぞ。映画ばかりでニュースをみてなかったな。それで、巨大宇宙ステーションで新技術をもりこみ、巨大ショッピングモールやらなんでもつくるらしい。時空警察宇宙ステーション、コスモというそうだ≫
「コスモか…」
≪着工はまだだが企画をいじっているらしい≫
「…」
4
エカルテ・クラークの自宅
トテッチがたどたどとクラークを見た。
「お、おっとー!おっとー、だっこ!」
「ハハハ、だっこか」
クラークは担いで肩にのせた。
おしりをたたくかっこうだ。
しばらくして下ろした。
「おっとー、こんぶ!」
「ハハ、だっこにおんぶか」
持ち上げるとゆさゆさゆれる。
5
アルフ達の船はプレートニクスについた。
パイロットたちは「連絡船じゃないので都合がつくまでいつまでも停車してますけど」といった。
「おりるか、アルセウス君」
「…少しでいい」
クルーたちもおりた。
プレートを重ねて、船が入るようにしているステーションだ。
みると飾りものが簡単に飾られている。
「お?クリスマスみたいな」
店の店員にそれとなく聞いてみた。
「創業者の誕生日で…そのまま記念日に」
「そうか…」
することもそうないのでぼーっと立って見ていた。
みるとネオが歩いている。
時空警察の制服を着ている。
「おっ、君は…」
「あ、ハハッ、警備なんだ。イベントがあって人が多いから」
そのあと船に戻った。
エンジンがかかり、振動しだす。
ブオオオオオオンン
グオオオオオ
スローに駐車スペースからでる。
TVゲームのような自動で動くカラフルなしきり棒がガクーンとあがってGOサインをだす。
ゆるゆる発射しだした。
6
アルフはビーナスの解説がのっている雑誌を開いた。
白銀の街にはガウディのような塔のようなビルがストーンヘンジのように立ち並び、その最上階の少し下と真ん中に“サークルトレイン”という環状の道路がつくられ、列車のような乗り物が回っている。
「ふーん、ゴールド・ウィンもチューブの道路が建物に巻きついて車で建物から建物に移動できるけどね」
十人の月の乙女はムーンサークレイサーといわれる金色の輪っかを頭にはめている。
精神力により十人は離れていても極秘に会話できる。
スマートフォンのような装置である。
公園にイナゴ豆の木が生えている。
イナゴ豆は聖ヨハネが食べたパン(St.John's Bread)とされる果実のなる木。高さ約15mに生長する常緑樹で、果実はかたい莢(さや)の中に、あまい味のねばねばした果肉と、たくさんの種子がはいっている。食べることができる。種子は形と重さがきわめて均一で、宝石商や金細工師がつかう重さの基準であるカラットの起源であると考えられている。イナゴ豆は地中海地方原産で、温暖な地域で栽培されている
野生の蜜とも呼ばれる糖分50%の果実が食べられる。
「なるほど…だが、雑誌にのっているだけで現地に行くとどうかな」
アルフはその日ワインを飲んで酔っ払って寝てしまった。
十人の月の乙女を夢で見た。
あるいは芽生えつつある予知の力なのかもしれなかった。
重いカーテンが幾重にもかさなってしかれている。
その向こうに誰が…!?
神聖な霊力に満たされ、威圧する女性特有のオーラを感じる。
医者にかかるとき怖いので医師を思わず自分とは彼方にいる人物に見てしまうのに似ている。
カーテンが開いたとき自分の人生が解放されているかも。
そんな期待を覆いは感じさせる。
その一人が王座に座っている。
絶世の美女ながら片目がつぶれている。
(う…)さすがのアルフレットも威圧された。
だが、アリスタンダーを倒した戦士だけにまだ平静を保てた。
つぶれた片目でにっこりほほ笑む。
次に場面が変わった。
女ながら蛇や蝮やさそりを飼いならし、体にまとわしている。
霊力すさまじく、その労苦と修行の厳しさはみたとおりだった。
月の乙女のひとりだった。
頭に金色(こんじき)のヘアバンドを巻いている。
「ようこそ、アリスタンダーを倒した勇者よ。この白銀の都へ…」
また変わった。
日本の畳を積み重ね、敷物をしいたような台にあぐらをかき、両手を天に向けている。
アトラスさながら天を支える美少女は家族を守るため子を愛すため、その果てることのない修行に疲労していたが、その霊力は水甕から溢れるばかりに蓄積されていた。
「ビーナスの世界に足を踏み入れしものよ…」
アルフレットはいつの間にかこう返答していた。
「まだ走っていないものに走れというかもしれませんが…走り終えて疲れているものに誰も走れとは言わないでしょう」
「ありがとう。あなたの故郷にも禍の兆候があります。しっかり…」
そこでガバと目が覚めた。
7
学問や技術の最先端があまりに発達し、専門家でも分野が少し違うと見当もつかない。
今の時代、なにかの先端を行くには長い勉強が必要だ。
最先端までいかなくとも、ノーマルな技術を持つために学問を勉強しようとアルフは勉強を始めた。
コインメタトリーはもうすぐだ。
「農学だ」
アルセウスもいう。
「今の時代、文房具がいいからやりがいがある。わたしも兵士だけだと食えなくなるかもしれない」と勉強を開始した。
「語学を勉強する。つめこみすぎると頭ががんがんしだす。ほどほどからだ」
デジタルの教材を画面から端末に通信してコピーした。
「イヤーで学ぶ。耳学問だ」
いろんな教材が流れている。
そう簡単に習得はできないが、習得すると普通の人にはわからないできないことができるようになる。
二時間ほど勉強して休憩をとることにした。
「ふー、休憩だ。コーヒーを沸かしてくる」
ヘッドホンをはずしてソファからおきあがる。
ヘッドホンでサウンドテキストを聞いていただけだった。
ズズとコーヒーをすする。
室内にコーヒーの焙煎のにおいが充満する。
宇宙船はコインメタトリーの領域にさしかかっていた。
8
天界バビロン
アロンがポストクピドーとオリジナルのクピドーと話していた。
「一度だけ見たことがある。決して止まらないと思われた戦争だった。『下界で人が血を流している。争いで人殺しがおきている』大王の天幕から青白い光がブワーとこぼれだした、そのまま軍隊同士の辺り一帯を照らし、雲間の光のようにすぎさった。すると二つの軍隊はピタッといさかいをやめたのだ」
「アロン様にもできないのですか」
「わしにもできんな。サンラストブレイクすら使いこなせなくなってきた」
「…」
9
まどからコインがみえる。
「あっ、おいみろアルセウスあれだ!あれがコインだ」
「ホントだ。四つの円が見える。以外と窓から見たことがない」
気がつかないでステーションに入ってしまうことも多かった。
エカルテのエアポートについた。
「…」
「どこかでみたことがあるとおもったら…エカルテのポートだ…」
特にすることはなかった。
宇宙船は故障がないか検査している。
ふたりは黙って食堂でラーメンをすすった。
クラークに挨拶に行くのも大げさだった。
その辺をぷらぷら見るがたいしてみたいものもない。
戻ると点検は終了していた。
ロット・デルタにはよらないで直行することになった。
ロケットはジェットをふきだして、高速で向かった。
10
「退屈だぞ、アルセウス」
「たしかにな…」
二人は暇を持て余した。
「いままさに旅行の最中なのに退屈だ」
「そんなもんだ旅行なんて…」
TVをつけてみた。
エカルテのTV電波がキャッチできた。
「おっ、これだ。エカルテに住んでいたとき連載を見ていた」
「ドギーハウスか」
11
とうとう宇宙ワールド・ビーナスがみえてきた。
最初は球に見えた。
「やっぱりビーナスも惑星だ丸いな」
どんどん近づく。それとともに減速した。
あれやあれやいうまに、立体の出っ張りやなんかが球を覆って、山以上に凸凹してみえる。
「オブジェか機能があるのか」
エレベーターが急降下している感じだ。
滑走路のようなステーションに着陸する。
「たいして振動もないがもう着いた」
「なんか、だまされた気分だ」
乗組員がのったまま巨大倉庫のような駐車スペースに運ぶ。
「立体駐車場か」
徐行でとろとろすすむ。
「ゴンドラの格納庫みたいだ」
このあたりは結構殺風景だった。
ゴムが狭い通をを補佐してぶつかってもいいようにしている。
ガクン、ガゴン
アドレスPPCD4587に格納された。
人間用のゴンドラが通路に運ぶ。
あとは狭い通路からエレベーター移動、エスカレーターだ。
入国のパスを照合する。
パイロットやクルーは帰ろうとも考えたが、遠い距離なのでホテルに滞在することにした。
「おねがいします」
アルフはホテルにチェックインした。
みためは高級ホテルだ。
「そんな違わないな」
「うむ」
ホテルを出てみえるおしゃれなソードショップにはいってみた。
ビームサーベル
|
10000
|
元祖、ビームサーベル。エネルギーの出力はライト正宗より大きい
|
ビックガン
|
13000
|
どでかい銃。普通に玉を発射する
|
サイコキネシス銃
|
16000
|
相手をとらえて動けなくさせる。
|
ファッションリング
|
4500
|
ファッションのための装身具
|
デザートリング
|
3000
|
メインではなくデザートようの装身具
|
ジュリアスの指輪
|
15000
|
魔道師(イマーム)ジュリアスの魔力を秘めた指輪
|
ブライダル
|
30000
|
結婚式のパッケージ
|
ビーナスドリンク
|
4000
|
精神力を回復させる。効果がない時はあまりない
|
「あっ!ビームサーベルがあるぞ。元祖…」
「ほんとだ。ライト正宗より出力がでかい」
展示用のビームサーベルをふるってみた。
シュホン、ボッ
電子ライターのようにビームがふきだす。
「400~600程度か」アルフレットはいまさらのようにいった。
「これだとクロスをうっても1000にしかならないな」
「相乗効果で1500ってところだな」
「サイコキネシス銃…」
試しに撃って見た。
ウォーン、ホンホンフォン
半透明の電磁波のようなネットが出現しアルフをおそう。
「うむ。少し固まった」
ぐぐぐと動きだす。
アルセウスがいう。
「おまえのパワーだから動けるようだ。大概のモンスターの動きを封殺できそうだな」
「ファッションリング?なんでビームサーベルと一緒に売っているんだ?」
「さあ」
「ジュリアスの指輪…」
「たぶん魔法を会得できるようになるとかだろう」
「ブライダルパッケージ…なんでソードハウスに」
店員が話しかけてきた。
「エリア・ビーナスでは一式をそろえたパッケージにしてシステム販売を推奨しておりまして。さまざまな機能を持った組織を切り売りしたりしております」
「ふーん。例えば?」
「カスタマーサービスのパッケージですとか…」
「なるほど」
ふたりはビームサーベルを一本買ってきた。
「経費で落とせ。パーカーの護身用にいいだろう」
「エジオンソードと違って身軽にふるえるしな」
12
レストラン街にいって食事をした。
鍋ものを選んだ。
「すき焼き御前」
のれんをくぐる。
大型の鍋で二人で食べた。
ガスコンロでグツグツ煮る。
具が平皿にきれいに並べられている。
「アルセウスあまり食べないな」
「私はもう年だ。若者の君はたくさん食べるといい」
アルフは食べすぎた。
しらたき、焼き豆腐、ネギ、はくさい、牛肉、しいたけ、こんにゃく、うどん、生玉子をアルフは平らげた。
その夜、アルフは腹痛に襲われた。
「う、しびれるかのようだ。なにかが苦しい。霊的にくるしいぞ」
ヒーリングオーラをつかおうとしたがかき消された。
「くおう!」
アルセウスはフロントに電話した。
医者が往診にきた。
女医だった。
「腹痛でしょうか。すき焼きを食べた?」
手のひらをかざしてなにかつぶやいた。
ハンドパワーでアルフの痛みは引いた。
医師はすぐ帰っていった。
13
翌日、ビーナスの書店にいってみた。
「おおっ!?回転ドアのように回転しているぞ」
本棚がゆっくりベルトコンベアのように動いている。
円柱の書棚も回転している。
「回転寿司みたいだ」アルセウスもいった。
「マンガだ…」
「バトルマンガ」 1~10巻
「ABC喫茶」 1~4巻
「ドギーハウス」全6巻
「こっちは…?」
「エカルテ王国記」
「我がグレートシティ」
「ビーナスマップ」
「ペガサス牧場体験録」
歯車が回転するように本棚が目の前に来る。
「知的野蛮」
「精神分析学入門」
「物質が動く、速度をもつとはエントロピーが増加する、情報が欠如してゆく」
「ビームサーベルをつくった会社」
「なるほど…」
「目が回るな…」
14
次の日、もういちどソードショップに足を運んだ。
サンプルのビームサーベルやサイコキネシス銃をためしていると、他の客がどやどやはいってきた。
「結婚指輪を好きなものを選べよ。それともうひとつデザートにデザートリングを選んでいい」
「本当イリャーヘン!?」
「ああ」
リングは同じ値段だがデザインが角々異なる。
アルセウスがいった。
「デザートなんか、楽しみがメイン以外にあって、楽しいのが続くからいいのか」
アルフがいう。
「お子様ランチのおまけのおもちゃをおもいだす!デザートにババロアなんかいかがですか?おかわりをいえないお嬢様にも親切な紳士だっ」
「給仕だ。ウェイターをやってみたい」
「ああ、画家は絵の中にいいものをもりこむのが趣味だ。今日は楽しみを盛り込むぞ」
「ゆっくり選んでいいのね」
「新製品情報と同時にデザートにそのさきの予告があるみたいだ」
「時計なんか端末に対しデザートなんだ。食後に茶菓に水果やコーヒーやらアイスやら」
「確かに、主食(メイン)だけだされると『もう終わりか』となるもんな」
「新製品が見られないから、新世界まで来た」
「すみません、あと香水は?」
香水は別の店にあるという、通路で反対の店につながっていると案内されていた。
「動く書店といい、大して意味があるのか違う世界だ、たしかに」
「カフェテリアが斜め45度の通路のほうにございますが」
「ああそう」
店員が案内する。
「男性が疲労困憊して倒れないよう、敵度に休息をとりいれたデートプランのパッケージがございますが」
「…!!」
アルフ達は店を出た。
巨大な砂場をみつけた。
電磁石で砂が飛ばないよう出来ている。
砂鉄だ。
「巨大なバンカーみたいだ」