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2013年8月28日水曜日

ガドプレバス戦








ガドプレバス








1


ガドプレバスはアリスタンダーの残留思念にあやつられていた。
アリスタンダーの怨念と執念が精神波のようになり、毒素をまいていた。


レイチェルモンドが戦闘機を運転している。
「あと少しでつきます。みてください影が見える」
「視界が悪いな」
吹雪が横殴りでしかも夜。紫色の霧と煙が充満し先が見えない狭いところに閉じ込められた気分にされる。

「このあたりはそういうのが多いですよ。ガスがながれている」
凍った二酸化炭素やら、なにやらのガスが殴りつける地帯だった。
いぜんクラークとアルフレットが戦闘した。
宇宙といえど真空だけではない。


ウルフ、カーター、アラン、アルセウス、ファジオが乗っている。

ガドプレバスがみえてきた。

レイチェルモンドがビームを打ち込む。
「ファイア―ガン発射」
「よし、迎撃しろ」パーカーも操縦室で見ている。

ドパパパパパッ!!

ガドプレバスは口からよだれを垂らしているがつららになっている。
氷漬けの竜という感じがする。

3510

戦闘機は旋回して敵の動きを見る。

「いいぞ…」

ガドプレバスはマグマの塊をはきだしてきた。

ゴゴゴゴゴ

間一髪かわす。

「危ないな」
「視界が悪いので、オートコントロールから手動に切り替えています。古い操縦を覚えているからできます」
レイチェルモンドは年寄りの引退した職業軍人だ。

高熱のマグマはあたりのドライアイスの霧と接触し、熱の流れがおきた。

じゅうううううああああ

蒸発したドライアイスが沸騰し、蒸気ガマのように膨張している。

「標的が煙に隠れている」
「よし、降りて戦うぞ」
「え?」

「レイチェルモンドは操縦しながら補佐。ウルフは船内に残る。のこりは宇宙に降りる!!」



2


「これをつけろ」
アイスホッケーのマスクのようなものを渡された。
ファジオは装着しながらいった。
「モビルスーツみたいなメカの鎧に入って戦うのかと思った」

顔につけるだけで体は私服の状態だ。
「気圧は体を鍛えているから大丈夫だ」
「そんな…酸素だけ?」

「これをつけろ、破れても何枚もある」
スペースユニフォームだった。
Tシャッの白を基調としてアルミホイルのテープが要所についている感じだ。
放射線、熱、などに耐性がある。
「なんか従業員という感じがするな」アランが喜んだ。


脱出用シェルターに整列する。

≪後ろのドアを完全にロックします。ご注意ください≫
アナウンスが流れる。マシンが自動にしゃべる。

ガシュ、シュウウウウ

≪シェルターが開きます。手すりにつかまり、ご準備下さい≫

パーカーがいった。
「まず、私が降りる。あとからづつけ」

脱出用ドアが開いた。
まぶしい光?はなかった。うす暗く、霧が立ち込めて紫色の火薬の煙の感じがする。

風がすごい。

「うおお、暴風だ」
パーカーは飛び降りた。

アランとアルセウスがつづく。

「ううう、上も下もない宇宙空間なのに、もうれつに高い所から落ちるみたいだ」
ファジオもいった。
「真っ暗で、そこの見えない巨大な渓谷にとびこむみたいな」

霧が視界を遮り、無重力なのに布団に浮かぶ気分にならなかった。
深淵に墜ちるかのような…

アラン、アルセウスも墜ちた。
ブラックホールに飲み込まれていくように見える。

ファジオは後ろを見た。
カーターがいる。
向き直ると飛び込んだ。



3


全員気を失っていたかもしれない。
夢の中で緊迫してはいないが違う景色を見てきた。
平穏なような、不気味な空気がないでもない、今が昔に感じる別場面。
図書館のような、書店なのか、高いビルの高いフロアにある。
大学?の研究図書館。
窓の向こうはビルがならんでるような、住宅街がメインのような都市田舎。

それはいい…
ガドプレバスとの戦闘を思い出した。


気がつくと空間に浮いていた。
だが、風に流される。

パーカーはマスクのラジオでしゃべった。
≪ガー§Λ…違う世界にいっていたぞ、いやファジオの能力を見る。ガー≫


≪了解。ガー≫

あたりの隕石の屑が舞っている。

ファジオはスポーツナイフを狙いを定めるように構えていた。
足で隕石を蹴る。
ゴウ

ZaSiイ…ィィィ 945

次は突いた。
ド! 451

アルセウス(なかなか…恐れていない)
アラン(スポーツナイフか…)
パーカー(二連撃…)
カーター(必ず自分が仕留めなければないという気迫がない。だが、落ち着いて打っている。動揺したりしない精神だ)


ガス 578

「うおおお?」
ユニフォームで防がれたが、ガドプレバスはガスをはきだした。

ファジオはそれを剣をふって防ごうとしたが無意味だった。

「く」

そのときマスクに女の声が響いた。

≪ファジオしっかり!地球から旅してきて最初の仕事だよ。≫

ファジオ(…エルダ)
パーカー(さすが、活を入れ慣れているというか、応援のさじかげんがうまい)
アルセウス(女性は応援というか背中を押すプロだ)
アラン(へたな女だったら嫌気がさすが、…さすがパーカーが雇ったソルジャーの妻?だ)


「コントロールマイクを勝手に…」レイチェルモンドは船内であわてた。「いけません。装置をいじっては」




4


パーカーがマスクのマイクを通していった。
≪ガッЁБそういえばさっきの夢の中で自分は小学56年だったぞ。書店の中は結構広くて古い本が多くあった。ラブレー全集とか。いや、それはいい、下手な女につかまると山姥に身ぐるみはがされるからアランとかはきをつけろ≫
≪なんで俺が≫

≪毛皮も全部はがされて持っていかれる≫

ファジオは腰からボーンランスを取り外した。
ガチャ、ジャキ

短めの槍をくるくる片手で回すとガドプレバスに向かって投げつけた。
半作用でファジオの体は後ろに飛ばされる。
トッ
と隕石で足を止める。慣性で動きが止まる。

ドシュ 874

アルセウス(やはり、それが限界か)
パーカー(いや、足場が悪い)

ガドプレバスはガスをふきだした。

ゾンビブレス 

ファジオは力んだ。
闘気の風がおこり、ゾンビブレスをはじきかえす。

341

カーター(アルフレットのオーラに似ている)
アルセウス(アラン…ゴールドエクスカリバーをファジオにわたせ…)

カーターが動いた。

レイチェルモンドはロケットボードをいくつかパッチから空間に流した。

ヒュンヒュンヒュン

ガドプレバスの紫色の皮膚はランスでえぐれて、イカリングのちょっとみたいにつながった肉輪が飛び散った。

カーターはボードにのるとライオンソードを連発した。

カッターが何発も入る。

245124345217


ガドプレバスアタック!

アランは剣で防ごうとしたが、突撃された。
「うご」

2145

アランは気を失った。

パーカーがエジオンソードをふかした。

ブリザードモード 3478

吹雪がドラゴンの体に直撃する。

アルセウスがファイティングカッターを握った。
(わたしも、違う武器を…)

刃が頑丈ででかく、切れ味がよさそうだが、刃が劣化するのもはやそうだ。
≪ファイティングカッター≫

ザシュウ 578

パーカーがいった。≪口に出していうと恥ずかしい、無言で文字で展示すると賢そうに見える≫

ペストの空気 

ごああああと口からはきだす。

アルセウス、カーターは毒気にやられた。

≪ごほごほ≫



5

ファジオがいった。
≪パーカーさん…この敵は強敵ですか?中ボスくらい!?≫

そういうと闘気をたかめ、ファイティングカッターを握った。
闘気をジェットのように噴射させガドプレバスに斬りかかる。

ファイティングオーラアタック  4571

(おおおっ!?)

ガドプレバスの肉が水面に岩石を落としたみたいに抉れてはじける。

ドッパァンン!!

グルウウウウウ

ガドプレバスは撤退して消えた。
アリスタンダーの残留思念がガドプレバスからでてきた。

アルセウスが叫んだ。
≪アリスタンダーだ!まちがいない、あの顔は…≫

ドライアイスの塵やら宇宙ガスの煙がなんとなく顔にみえるようにただよう。

アルセウスはライト正宗にもちかえてアルセウスクロスをうった。

ごあああああ

熱で手ごたえがある。

784

アルセウスは頭脳をコントロールされそうになった。
≪うううっ、マイナス思考に占領される、く、苦しい!≫

≪だいじょうぶか!?≫

カーターが半分見えるような見えないような思念にライオンソードのカッターを連射した。

ブモオオオオオオオ

やがて消えた…



6



カーターは地球に帰った。

宇宙ステーション、ジャイロダインは着々と造られている。

ファジオはエルダとエジオンの料理屋で夕食をとっていた。
魚介類店で魚料理がでた。

「なんだか、地球の魚とちがって味が養殖みたいな味がするな」
エジオンには海がないが、川ならある。

宇宙空間に水滴をこぼすように海だけの星をつくり魚を耕そうかという話もでている。

「酒を飲んでみるか?なんでもあるな」
ファジオはサケを注文した。徳利に入って出てくる。

料理屋はガヤガヤしている。
カウンターの席に二人で腰かけている。

「あんまり高級な作りのところなんか短い時間なら面白いけど、暮すとなると高山病みたいになるんだ。エジオンは高級というよりSFとか未来システムってかんじだな」

四人掛けテーブルなど、どこかの人がおしゃべりしながら会話していた。
自分たちは地球から二人だけきて、知らない人ばかりだが、現地の人は現地の人で集まりがあるのだろう。

エルダは酒を飲んで杯をおきいった。
「いえてる…落ち着かなくなるよね。地球以外の星に初めてきたけど、いろいろみてまわりたいよね」
「あっちにいったりエジオンに来たりするから、いつでもみてまわれるだろ」

自分たちは「よそもの」なのだ。知人が少なく、心細い代わりに新鮮でどんな人がいるのか楽しみでもあった。





7


翌日、ファジオは基地に出動した。

アルフレットがコインから到着していた。
アルセウスがからかうと、「なんだと!?来ちゃいけないのかオラ、オラ」とつっこまれていた。

パーカーがいった。
「アルフレット!?○おんながみえるぞ」
「なに!?」
「ホントだ」
「おんなの敵にダメージが半減だな」
「そんなのないよ、○メカとかだね」アルフレットはそういった。
「○マヒ/どくとかな」

ファジオを紹介された。

「よろしく」
「はじめまして」

アルフレットはいった。
「君はエジオンが向いている。時空警察なんか上からきっちり組織として管理される。上下関係が。エジオンはファイターの地位が高い。誰も任務につきたがらないからだ。これで人数が増えたりしたら、大企業みたいな縦割りの組織になって自由がきかなくなる。パーカーの友人という地位と軍人が共有しているのはここだけだ。ここでは特別扱いなんだ」

「なるほど…ベンチャー企業みたいに気楽な風土を感じました」
「軍事に金をかけなかったから経済が発展したとかいわれている」パーカーが口をはさんだ。
かつての日本みたいだ。

「エカルテ軍もだ。普通の組織みたいに管理される。ここにいるとなぁなぁで済むのがいいところだ」アルセウスがいった。
「だが、軍人の人数が少なくさみしい。敵が強いとしんどいしな」アランも補足する。

エジオンのソルジャーの自由な風土は人数が少なく統括者の友人という立場をとるためだった。

「人数が増えると法規で統率するしかなくなって自由じゃなくなるんだ」パーカーがたばこに火をつけいった。

アルフレットは今度はパーカーにいった。
「パーカーなんか直接、エジオンの民をさわれない。中間管理職みたいに平社員を直接指図したりしたらキレたり暴発したりするぞ」
「…」
「だから、俺たちNo.2がいるんだ。パーカーのメンタルに対して違わない」
「No.2?」
「腹心をつくってだんだん下に統率するってこと」

ウルフがいった。
「直接いちばん上と繋がるのはつらいですよ。自分なんかもへこたれますけどね」

大企業の社長が直に平社員に命令したりすると、最初はいうことを聞くが反感を買って逆らいだす。半分逆らわれてもいい中間管理職をとおして指示するしかない。


小人数の企業の集まりは精鋭の集団であることもある。

ジャイロダインはとりあえず、骨組だけ完成した。


おりたたみしきのオペラグラスでみると、星の大きいののように見える。