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2013年5月22日水曜日

グレートシティ到着


    ☁☁☁     
            
ィ到着
                        




1


船は発進した。
「まあ、あと少しでグレートシティだ…」オーブリーがいった。
「ビール飲む?買ってくる」アルフレットが立ち上がり買いにいった。
「自動販売機か…」エドアールがつかれたようにいった。
「たぶん有料」

アルフレットが買ってきた缶ビールを開けて三人は飲みだした。
「なにも考えたくないぞ―」オーブリーは半分眠るかのようにくつろいで、飲みたいときにビールを口に運ぶだけだった。
エドアールもアルフレットも押し黙って座っている。

なにもしていないのに、たいくつでなく、ジーンと心地よい。
酒で座って休んでいるだけで何も気にしなくていい状態だった。

そしてあくる日、グレートシティのプラッホームについた。

「ついたぞー」
2



柱時計がボーンボーンと鳴る。
畳の室内。
畳のほし草くささが鼻につく。
誰もいない。
死んでいるような静けさ。
ちゃぶ台、ラジオ、とってが鉄のタンス。

安心して落ち着く。
誰も襲ってこない、静けさ。
だが、長くいると苦しくなる。
刺激のなさで塩を抜いたように…

無人の柱時計。
留守の畳の部屋。

西洋の鐘の音も静けさを連想させる。
刺激が脳に入力されないと、それを補うかのように、
過去の記憶がよみがえる。

もしかすると西洋の埋葬の儀のとき、教会の鐘が沈黙を破るのは、
個人を追悼するため、亡くなった人の思い出をおこすためかもしれない。
体験した時は強烈すぎて逃げたかったような出来事。
それが薄れて、忘却でうすめられて、見事な映画のように懐かしい。


グレートシティにおりると、刺激が四方八方から押し寄せ、オーブリーもエドアールも目が回った。
ステーションにひととおり、いろんな店などがある。

「ゴールド・ウィンもはなやかだったっけ…」オーブリーは真上を見上げた。
「コラ!きょろきょろするな、この、おのぼりさん!」アルフレットも真夏の日光を浴びたように目が見えなくなった。

入国検査がある。

クラーク王とラグナクロク王の推薦状と身分証を提示した。
許可がおりた。

無人のコンピュータが審査しているようだった。あらかじめ事前にパスのOKを提出している。
詰め所に警備員や係の者がわずかに待機している。

赤外線でモバイルにデータを受信した。
【あらかじめ、インターネットで時空警察所を訪問する予約をとれ】とある。



3


「まず、チェックインだ」アルフレットがいった。
「わかっている」エドアールがいった。
ステーションから入国検査場をぬけると、大型の建物の中にいろんな施設や店舗が大型ショッピングモールのようにじかに続く。
要塞のようにいりくんでいる。

「すぐ近くのホテルでいい」
陸続きのホテルにはいった。

「一番安い部屋でいいんだ~」オーブリーがいった。
「どのくらい滞在するんだ?」エドアールもいった。
「4日でいいんだ。4日でことを終わらせろ。部屋に荷物を置いたら自由行動だ。武器を買い、情報をそれぞれ何がしかつかんで来い。チェックアウトのとき情報交換だ」アルフレットが興奮していった。
「OKいいよ」エドアールがいった。

オーブリーは職業柄、周囲の会話が集音機のように耳にはいる。

ロビーで観葉植物の陰になりよく見えない紳士が会話している。
あいてはやや中年の女性だ。
「インターネット企業なんて奪ってのっとればいいと思えるだろ」
「まあね。自分のものにしてしまえばいいのに、株とかみたいに金が転がってくる印刷物のページなんじゃないの?」
「ところが、自分でサイトを操縦できない。他人のサイトをのっとってもパイロットがいないんだ。作った人しか運転できないのさ」
「なるほどね。それじゃサイトを運転できるパイロットを育てるのが仕事の一つになるのね」
「さあ、そういうのもあるのかな」
そういってパイプをふかしている。
敵度にざわついている。


4


4人用ルームだった。
「ソファベットでいいんだー」オーブリーがいった。
よくみてみると、ツィンルーム二つをコネクトした部屋だった。

アルフレットたちは先にドアの外に出た。
オーブリーがでると、アルフレットが待っていた。
「おっ、じゃあいくか。エドアールがせっかくだからイイモノ食いたいっていうんだ」
「おいしいもの!?」
「いろり風の焼き肉の看板があった」エドアールがいう。
オーブリーがいった。「焼き肉かー」

ホテルの正面をでると陸続きでいろんな店がならぶ。
エスカレーターでひとつ上のフロアにのぼると、レストランなどがすぐにいくらでもある。
人出が多く、お出かけの格好をしているようにみえる。
あるいは仕事の用事のビジネスマンのような人にもみえる。

「ここでいい。どれも同じだ」
看板と正確に同じかわからなかったが入った。

中華風と近代風のまじったような焼き肉店だった。




5


次の日


エカルテ城

クラークがいった。
「ひさしぶりに通信してみるか。やつらもう着いたか?」
スフィンクスに命令すると、向こうの置きスマホに呼び出しをかけている。


グレートシティのホテル

エドアールがアルフレットの寝ぞうを見ていった。
「なんだ!?服を着たまま寝てんのか。おまけに靴も」
アルフレットはジーンズのポケットに手を突っ込んでけつを持ち上げて寝ている。
「ふご?」

オーブリーはもう朝食をすませ、出かける用意をしている。
帽子をポンポンはたいてかぶる。
「お寝坊さんか~ダメだろー」

置きスマホが鳴った。
BUUUUUUU!

「クラーク王だ」

スイッチを入れた。
≪おう、いまどこよ≫
「グレートシティにはついたけど…」
≪ふーん。ホテルか。なにかつかめたか≫
「いや、これから…」
≪そうか。なにかあるか?≫
「いや、別に」
≪ふーん。じゃあ、またな≫

オーブリーは探索にいった。

アルフレットが洗面し整えいった。
「エドアールいかないのか」
「まて、いや先に行け。俺はこの映画を見てからいく」
大型TVに映画が映っている。

【グレートシティの映画】
『検索エンジンが消えた日』
みんなリンクをたどって次のページにたどりついていく。
リンクを発見しないと次のページにいかない。
雑誌をコンビニで買ってくるといろんなホームページのULRがのっている。

アルフレットは先に出た。



6


オーブリーは歩きまわり、ガンショップを発見した。
「ここがよさそうだ」


ストロービーム銃
5000
銃。カラフルな虹色のビームで攻撃
ビックガン
13000
どでかい銃。普通に玉を発射する
レジスタンスガン
5000
二発しか玉がない。レジスタンスの隠し武器
ライトフレームランチャー
24000
カラフルな銃を連想させないデザイン。ノズルから火焔弾を撃つ
オーバーランス
19000
巨大すぎて扱うには特殊な力が必要な槍。サスペンダーがしこまれている
プロペライニングホーン
17000
プロペラのカッターが宙を舞い四方から斬りつける。機械槍
ヘルメットホワイトグラス
20000
補佐・通信、ゴーグルにデータが。ヘルメットによって頭部を保護


「銃かー。剣はもういいし、槍なんか今からって感じだ」
レジスタンスガンを買った。
「いざというときのために仕込んでおくか」
5000




7


アルフレットは時空警察の実店舗にはいった。
カウンターの受付でコインメタトリーからきたソルジャーだと名のった。
店長はジュールから別の人になっていた。
「おまちください」
受付のコンピュータをたたく。
「あす、午後200に時空警察のジュールをたずねてください」
プリントした地図をもらった。さらにアルフレットの端末にマップデータの切れ端が赤外線で移行された。
「ありがとう」
ついでなので店の中を見て回る。
目が回ってすぐ何も見えなくなった。
「腹八分目だ。もう頭にインプットされん!!」
いろんなア―トや飾り、音楽がいちどに頭を直撃し、人ごみの雑踏で感覚がマヒした。

「なんだ、このかごは、タオル…」
「お顔を洗面いたしますか?」
「顔?エステかなんかか!?」
アルフレットははじかれたように別のコーナーに向かった。
「お、新型武器が展示されているぞ」

オーバーランスが展示されているのが目についた。
いくつか型がある。
ジュールやオーブリーがみたのより、やや小ぶりだった。
「フム、いいかも知れん」
口もとに笑みを浮かべ、ながめた。

その日の夕方。

エドアールはまだ映画を見ていて外に出なかった。

【グレートシティの映画】

「若!こういうときはいかがなされます!?」
盤面に軍事か政治の何やらかを書いたものを差し向かいではさみ、二人で思案している。
「余なら、ここをもってくる。これなら同時にできる。両方兼ねるではないか爺い」
「なるほど」

※※※※

「ずっとホテルにいたのか…」
アルフレットがいった。
「しまった、こんな時間だ。明日探る」
「君用の武器を買ってきた、オーバーランスだ」
「なに!?なぜオレの武器を」
「そのかわりステンレスソードを貸せ」
オーブリーも戻ってきた。

つつみをあけると巨大な槍だ。
「いいな。だが高いだろう」
「気にするな。なつかしいな、地球にいたときステンレスソードでインスマスと対決したけどね」

共通費残高 19300コイン=1ジャム9300コイン
オーブリーのビックガンー5000


8


3日目


それぞれ街を探索に出た。

エドアールがホテルを出てみわたすと要塞のような建物にずらっと店が並ぶ。観葉植物店にいろいろな植物やサボテンが並び、きれいな鉢、ハイドロカルチャーのカラフルな石ころがつまったビンの植物。ハンキングバスケット。ガーデニンググッズがならび、パキラやらベゴニアやら有名なもの、みたこともない草花が並んでいた。
プランターの水気のせいなのか、涼しく、電波でもでているのかのようにひんやりした落ち着いた匂いがあたりを包んでいた。
土のにおいがする安心感かもしれなかった。
女性の店員と中年の女性が話していた。
「ええ、なんでもバイオテクノロジーで新型のデザインの観葉植物をアートするのが今後の流行らしいですよ」
「あら、新しい花を?絵を描くみたいに」
「本当にそうらしいです」
「でも、雑草みたいに種がとんで繁殖しないのかしら?生態系を壊すとか、ホラ…」
「繁殖力をわざと弱めているらしいですよ。勉強会できいてきただけですけど」

エドアールは思った。
(なるほど…)

香水販売店から香水の香いが漏れ出している。
食料品の匂いと混ざり、デパート地下の熱帯気流のような匂いが流れる。
だが、風通しが良いので、風向きが変わると新鮮な空気が肺を満たす。

ブティックやら、子供用おもちゃまでいろいろある。

イヤリングを売っている店があった。
(アルバリシアにおみやげを買うか…共通資金は使えない。ポケットマネーで…)
「名もない無名のデザイナーが設計してますから保障はできませんよ。自分でいいと思うのを選んで買ってください」
(無名のデザイナー!?)
ルアーのようなフライのようなトンボの翅のようなデザインのイヤリングを買った。羽が何枚も重なっている感じだ。
「これにします…」
「まいど…」



エドアールはコンビニをみつけ、ラグナクロクのアルバシリアに輸送してもらった。



9


オーブリーは時空警察にかけあっていた。
若手警察官のジムだ。

「ええ、アリスタンダーですか。データバンクによると惑星バルハルに侵入している形跡があると、そのくらいですね」
「はあ、それしかつかめていないのですか」
「このくらいですね」

同じころ別の部屋でアルフレットはジュールと面会していた。
「そうだよ。アリスタンダーを追うならバルハルが間違いない」
「根拠は?」
「自分でいって確かめた方がいいよ」
「…」
「バルハルにはウェラストーンという貴金属の岩石が大量にあるという」
「ウェラストーン?」
「強力な武器の原料金属になるので高値で売れる。もし発見したら高く買うよ。うちの国では」
「…ミスリル(トールキンの指輪物語に登場する)とかオリハルコン(プラトンによるとアトランティス帝国で使用されていたという)みたいな
…」
「その現代版だよ」
「ああ」
「僕もあたらしい必殺技の開発に余念がない。打倒アリスタンダーだよ」

エドアールが買ったイヤリングの小粒(羽の部分は違う)にはウェラストーンが使用されていた。ただし純度は低い。


夜。


ホテルの自分たちの部屋。
「バルハルとしかわからなかった」オーブリーがいった。
「あそこか。コインと近い」

アルフレットが入ってきた。
「買ってきた」
そういってシェイクとハンバーガーの紙袋をわたした」
「ああ、」
「ありがとう」
「バルハルに向けていくしかないらしい」アルフレットが脱力するようにいった。
「やはり、そっちもか」

明日、バルハル行きの船に乗ることになった。
エアポートはバルハルに一か所だけある。
ギズモンド帝国の下方…南という表現は間違いだろう。
東西南北は地球の基準だ。
コインから来た時と同じくらいかかる。
カーターのいるバルハルに…



10



朝、オーブリーとエドアールがホテルのTVでゲームをやっていた。
「おっ、動かされたぞ」

アルフレットがおきてきてふたりとTVをみた。
「ビデオゲーム…?」
「そうさ、ネットで奥につながってるんだ」
エドアールがいった。
「奥?」
「みよろ、ブロックが積み重なっている」
おもちゃのトイブロックがカラフルだけどありがちにくみ立っている。
「それで」
「このサイキネイス・グローブでいじるんだ」
オーブリーがボクサーのようなグローブをはめている。コードがTVに接続している。
「あれはコンピュータ画像のブロックじゃないんだ」
現実どこかのトイ施設にブロックがガラスケースの中にある。ロボットアームがリモコン操作で動かしている。
「グローブでさわれる」
その通り動く。そのビデオカメラ画像を撮影してネットで再度閲覧している。
「ほかのユーザーも勝手にいじるんだ。コラ、こわすな」
みてみると別のロボットのアームとハンドがブロックを勝手に壊している。
「あっちも映像を違う角度から見ている」
「…最初からコンピュータグラフックでいいとおもうけどね」
アルフレットが眠たそうにいった。
「それだと、ただのビデオゲームだぞ」

三人はグレートシティを出発した。
そして惑星バルハルに到着した。

共通資金残高  もろもろの経費、宿泊費、ロケット旅行費
を清算すると

10150 チン!

打倒アリスタンダーの旅へ





打倒アリスタンダーの旅へ







1


クラークがアルフレットにいった。
「編隊組んでアリスタンダーを倒す旅に出すといってもな、エドガーもアルセウスも入院してるし、おまえとオーブリーとエドガーの三人だけだな」
「イエス。3人組を二編成は不可能だな」
「人数いっぱいいた気がしてたけど、いざとなるといないな」
「うむ」
「送迎のとき、軍隊の楽隊に演奏させて見送るな」


ブロームインのザール王子から送り物が来た。
「なんだ?」
「開けてみよう」
メールが届いた。
スフィンクスに表示される。
≪アリスタンダーを倒す旅にでるときいて土産だ。ガラス玉に霊力を封じた霊玉(れいぎょく)だ。傷や体力を回復する。魔法殿で開発した。がんばれよ出発はいつだ?。ザール≫

霊玉は5たまはいっていた。
「いいぞ、水薬より効果がありそうだ」アルフレットがよろこんだ。
5日後に出発だ。それまでに準備してくれ」



2


次の日

ラグナクロクーコンビニビルー旅人が出会ったり再会したりするという、いわくのあるコンビニ。 

エドアールたちが夕方、食料品を買いにコンビニにはいってきた。
「出発はいよいよ4日後だ。キャラバン(隊商)みたいだ」エドアールがいう。
「虫よけスプレー買えよ」
「エドアールだけ隊長だからにしても給料が違うぜ」
「そうだぜ。おごれよ」
「バカ言え、家族がいるんだ」
「たいしてデートもしてないくせに彼女といえるのかよ」
「バカにするな。おまえらも年金をあてにするな」
「最前線のコンピュータも買えないぜ」

レジでは時空警察の婦人警官レイヤーがたっていた。任務が休暇であり、ラグナクロクにきていた。
「ええ、この支払いを」
「手数料がかかりますが」
「ええ、わかりました」
赴任先からメガロポリスやデカポリスの支払いを払うと手数料が加算されることがある。




3



四カ国の国庫からアリスタンダー討伐のための軍資金40000をもって三人は出発した。
比較的安い連絡宇宙船にのりこんだ。
まず、メガロポリスの首都グレートシティで武器を整える。時空警察に掛け合い、情報を得る。


「席はこれか」アルフレットがいった。
電車と同じような4人掛けの座席がある。
「ここだ」オーブリーがいった。
エドアールは背中に半柄の剣を背負い、肩らからショルダーのようにグッド・ソードのさやをかついでいる。さらにこしにステンレスソードを帯刀していた。
「タッ!その重装備は何だ。荷物がでかすぎる。ほかの乗客に迷惑だ。どこかの戦士みたいにバズーカー担いで刀握って、大荷物か!?」アルフレットがとがめた。
「剣をあずけられるか、棚にのせれば問題ない。自分だって二挺しこんでいるだろ」エドアールがいった。
オーブリーは腰にサムライのように二本差している。
「そんなフル装備だと旅の途中でばてるぞ」
「心配なく」
「いいから座れよ」オーブリーがなだめた。
「置きスマホ」エドアールが窓際に置いた。「クラーク王と連絡が取れる」つけると、ラジオのように喋り出した。
≪お、もう船の中か。共通資金のことでもめたらいってくれ。いつもでられるわけじゃないけどな≫
「クラーク君。留守番をよろしく」
3日でつくそうだ。3日間乗りっぱなしだ」オーブリーがいって座席を自分の背丈にずらした。
「旅をしているとスナフキンに似ているぞ」アルフレットがいった。「気をつけろ、変なやつがいたら絡まれる」
エドアールがいった。
「不良マンガじゃないんだ。どこに見知らぬ通行人(パサント)で本当にからんでくるやつがいるんだ」
オーブリーもいった。
「あたり前だぞ、ガオンじゃなんだ、知らない人が噛みついてきたりするもんか」
置きスマホからクラークの笑い声が聞こえた。
≪アハハハハッ。アルフレットだ、アルフレットがいると絡んできたり、もめごとおこすやつ寄ってくるんだ。昔から≫
「おいこら、なんだとクラーク!!」

アナウンスがかかった。
≪投機をご利用のお客様、時空警察、グレートシティいき直行便。No.フィフティーンファイブ。5分後に発車いたします。偏光シールドスタンバイ。なお離陸の際にはGがかかりますのでご注意を≫



4



以前、パーカーとクラークで旅した時はパーカーがいたため、それと慣れ親しんだ相手の旅だった。今回は適度に人みしりする者同士の旅なので緊張感で背筋が伸びた。

オーブリーはいつの間にか眠っていた。
窓の外は宇宙空間のため夜行列車のように暗い。
「…眠っていたか、どのくらい寝ていた」
「少しだ」エドアールがいった。
焚き火の見張り効果だ。見張りがいると安心して自分は居眠りできる。
なにかあったとき二人が対応してくれるとタカをくくれる。

少し見づらい離れた所にモニターが壁に埋め込まれいてる。

エドアールは時計を見る。タイムスケジュールがながれている。
めくると小型宇宙ステーションにつくのが2日の正午くらい。
到着は3日目の夜だ。
運搬宇宙船のサイトからスケジュールがダウンロードできる。
「まだ、3時間しか経ってない」
深夜のようにあたりはシーンとしていた。
客がまばらだ。

アルフレッドがいった。
「やはり今は昼だ。コインなら。TVを見ると昼の番組だ。この番組しっている」
「ビデオ(録画)かもしれないぞー」

直行便で客がまばらなのに宇宙船会社の採算が取れるのは大部分積み荷の運搬で稼いでいるからだ。人と人の行き来はそうなかった。
行きのチケットはクーポンでのったが帰りに資金が足りないと帰れなくなる。
「たまには豪華客船でいきたいぜ」アルフレットがいった。
「ハハハ…資金がすぐそこをつくさ」オーブリーがいった。



5



宇宙ステーションに予定どおりついた。
「ああ、外に出られる」アルフレットがいった。
≪ご乗車いただき誠にありがとうございます。到着いたしました。宇宙ステーションロット⊿(デルタ)…です。搭乗口がまもなくひらきます。ここには3hアウワー止まります。通路はゆっくりと歩き落ち着いて乗り降りしてください≫


宇宙ステーションロット・デルタ⊿は五つの円盤の中心に軸が貫いた構造をしている。
いちばん上と下の円盤の大地は狭い。
上から二番目の円盤大地が広いが、それでも頼りない大地で、なにもない空間に浮かび不安定なさみしい気持ちになる。

ブロックをならべたような円盤に店やいろんなものがある。
空気もある。
コインのような広い大地と違い、一番大きくて半径が200mしかない。
ここに長く暮らしている人もいる。

樹木が植えられている。
軸とともに螺旋階段で5つの円盤の大地を行き来できる。

「噴水もあるぞ」アルフレットがいった。
「公園だけ切り取ったような狭さだ。刺激的だけど不安になる」オーブリーがいった。
エドアールも、「一生ここにいろと言われたら怖いな」といった。

ベンチが円周にならべられているが、策がないため怖い。
「落ちても浮かびますよ。無重力だから」
通行人がいった。

「コインに比べて軽く体が浮くぞ」オーブリーがいった。「地球とコインは重さの違いなんて感じなかったなあ」
「いえてる」アルフレットがいった。「紙コップのコーヒーとポップコーンが売っているぞ」
「武器屋はないのか」エドアールがいった。
ポップコーン屋さんは青と白のチェックののれんで、ソフトクリームも販売している。「ないよ。メガロポリスまで行かないと」
「すてきな小世界だ」アルフレットがソフトクリームを買った。

プランターの植木に花が咲いている。すずらんのプランターもある。
「レンガの床か」
メルヘンのお家のような家もあり、きくと民家だという。
「暮してやがるぜ」

病院もあり、医者が赴任している。
星のかたちをしたライトが風船のように浮かんで明かりにしている。
「夜の公園の水銀灯みたいな暗さだ。敵度に夜だぜ」

「ふーん。下に降りるか」オーブリーが螺旋階段を降りようとした。

船は搭乗の橋があり横づけしている。

宝石でできた果物とランプのかざりがごちゃごちゃかざられている。
「アラジンと魔法のランプみたいだ。でも安ガラスかもしれないぞ」
周囲は真っ暗で星と月のような天体が見える。
距離が近くて泳ぐととどきそうだ。
「よく見ると月のクレーターがみえるぞ」
巨大な月は地球でいうと巨大な谷にみえる。
落ちたら死ぬが長い橋があればいけそうな。

「ばななチョコが売っている…」
さっきよりブロックの床の広さは狭い。リングの端には柵がない。
中央に大きい木が生えており、果物がなっている。
「オレンジとリンゴの中間みたいだぞ」オーブリーがさわろうとすると、婆さんが声をかけてきた。「もいで食べるなら50コインいただくよ」
「金を払うのか」オーブリーは金を払ってもいで食べた。「うまい。食べたことのない果実だ」

アルフレットはさらに下に降りた。
中央に囲炉裏があり、火がごうごう燃えている。
人が輪になって、肉を焼いている。
丸太を半分にして、やすりをかけたようなイスを並べて座っている。
串に刺した肉をあぶっていいにおいがする。
「食べたければバーベキュー一本80コインだよ」
「なるほど」

そのとき、四天王の一人ア―クトゥルスが現れた。
ゴゴゴゴゴオ
クエーサーのような巨大なジェットガスの渦のようなものが現れ回転している。
「おや、彼は…」
青白いガスが輝いて天界のようにきらめく。
≪四天王のひとりア―クトゥルス…きさまらの行く手を阻むのが使命≫
「戦う気か。よかろう、このステーションを汚したくない。あっちのでかい月で戦おうか!?」アルフレットはいった。



6


みるとオーロラの橋が月にかかった。
気流の流れのように風が吹いている。
「サービスだ」ア―クトゥルスがいった。
巨大なクマにまたがり、両手をバンザイのようにあげ、何か道具を握り締めている。

「どうも」アルフレットが乗るとエスカレーターのように流れて運ばれる。
淡いチラつくガスのオーロラに乗せられ、アルフレットは月に向かう。

「あっ!待て、剣をもってこないと」エドアールは船に走った。

もはや遠くからアルフレッドの声がきこえる。
「だから言ったろ…」
最後のほうは小さくなって聞こえなかった。

「虹の橋だ」オーブリーはあっけにとられている。


三人ともオーロラの気流の橋を流れて渡ると、橋は消えた。
こんどは月から宇宙ステーションがみえる。
小さい独楽のようなものが、かしがって浮いている。

緑が蝋か瀬戸物にみえる。

3人は構えた。
「いくぞ」

「正義の剣!グッド・ソード」
そう叫ぶと、空中に剣が戻った。キャッチして握ると、二刀流で攻撃した。
アルフレットの右手・左手
ザン3451
ザギ2541

「絶好のリングじゃないか…果てしなく広く、暴れてもびくともしない荒野が広がる球体」
アルフレットがいった。こんどはエドアールが剣を構えていった。
「近いからでかい月に見えたが、のっかると小規模の衛星だ」

エドアールは春雨をうつ!3421

オーブリーのイーグルフルーレ 1200

ア―クトゥルスの右手の道具が光る。

青い雷雨 

ガガアアアン!!ザザザ…

まっ黒い宇宙に天が裂けたかのように雷が鳴る。

「おお」 540
「ぐあ」 1340
「ぬああ」 451

楯や鎧では防げない。
「しまったぞ、マジカルリュックに鎧があるけど船の中だ」
「マクスウェルアーマーもここじゃむりだ」

アルフレットがいった。
「だらしないぞ、薬草を数枚ポケットにいれておいた」
エドアールがいう。
「釣り人みたいだ。水薬はおれもショルダーケースのなかだ」

ア―クトゥルスの左手の道具が光る。

ドライアイスの竜巻

「う」1540
「ごあああ」2410
「つ、冷たい」1450

エドアールがもはやうずくまりだした。
「ヒーリングのひまがない、薬草をかじってろ」
アルフレットが薬草を渡す。
「くそ、すまない」

「強いぞー」




7


月面で戦闘しているが、ときどきア―クトゥルスは星座のように宇宙に浮かんでいるように感じる。
星座相手に戦っている気になる。


「そろそろオーラで本気でいくか」
オーラ60% 

ブオオオオン

「なに」
アルフレットのオーラをすどおりした。
「ぼくのオーラがすりぬける!?」

敵は半透明のようにゆらゆら浮かぶ。
クマにまたがり鎧を着た細身の騎士。

エドアールが薬草をかじって少しは回復した。
「くそ、鉛筆みたいなブリキの木こりが!」

アルフレットパワー

グ00オンン!

怪力を入れてグッドソードをふるう。

ガッ! 5410
アルフレットは剣を眺めていった。
「コーティングがかけた。力を入れすぎたか」
「なに、グッド・ソードでもかけたりするか。やはり…」

大クマが吠えた。

ガウガウ 1400
アルフレットにかみついた。
さらに爪が襲う。
「ぐっ!素早い上に重い。ヒグマとの格闘か」
ヒーリングで回復にオーラをつかった。

オーブリーもあせった。
「…なんか強いぞー。いつもの調子が出ない」

キャロムゲーム 2100

そのとき時空警察のパトロールの宇宙船が気が付き、救助にきた。
メラネウスほか2名の時空警察官だった。
月面に着陸し、おりてかけつけた。
ひとりは船内に待機させた。

「すさまじいオーラをレーダーが感知しました。あ、ああ、あなたがたは…」
メラネウス達が戦闘に加わった。



8


エドアールは薬草をかじって苦い汁をすっている。

メラネウスがテクニカルウェポンを連射した。
「ありったけ弾丸をぶち込むのがいいですよ」

ガガン、ガアン、ガン、ガン、ガアアン!

304451784102451

警察隊の若者も攻撃した。
ゴールド・エクスカリバー 451

「うむ、やるな」アルフレットが攻撃した。

スカッ!

敵はみるみる星座となって後ろに下がる。
こうだいな月面の向こうに光る星々となる。

イーグルフルーレ 当たらない…
「だめだ」
「でも、これなら向こうも何もできないでしょう」メラネウスがいった。

ところが…

γ線…

無音の放射線が降り注ぐ

シャアアアアアアアアア

アルフレット 451 D
エドアール 312 D
オーブリー 120 D
メラネウス 234 D
時空警察隊員 345 D

みると実在化して目の前にア―クトゥルスがいる。
たしかにクマの足は月面に立っていた。

ビックガン 874
チュオーン!

時空警察隊員がビックガンで射撃した。
「実体化すると当たりますよ」

両手でにぎり力いっぱい叩きつける! 6748
ア―クトゥルスの鎧がくだけた。

ガガガガバギギギ
同時にアルフレットのグッド・ソードが勢いよく砕けた。

「しまった。もう壊れたか」

エドアールはしゃがんでいる。

スカラムーシュ! 3457

ヒューガッ!


メラネウスは跳躍し、ア―クトゥルスのクマめがけて、テクニカルウェポンのカッターで斬りつけた。

ザッシー 4578
「ガルウルウルウ!!」

ガウガウ 2347
「がっ!」油断したメラネウスの急所にクマが噛みついた。
時空警察隊員が水薬をわたした。
メラネウスは傷口にさっとかけると、残りを飲み干した。




8


アルフレットがオーラを80%にまで高めた。
「しょうがない。アウストロクロスで…」

ギュウウウウオオオオ

アウストロクロス 80% 8745
バオンバオンバオンゴゴゴゴン!!!!

ア―クトゥルスはいった。
「引き分けだ…」
そういって星座になってさがった。
「…」

さらには見えなくなった。

「これだけメンバーがいて引き分けか…」
オーブリーが脱力していった。
「グッド・ソードがくだけるとは…」
エドアールがそういって立ち上がった。

「よほど強敵ですな。なにか弱点を見つけないと」
メラネウスはそういって3人を自分たちのパトロール船にのせ、ステーション、ロットデルタ⊿に送った。

「それでは…ここに病院がありますから診察された方がいいですよ」
そういって時空警察の船はさっていった。

「病院ね」

「ふむ。薬だけでなんともないですな」
医者は薬を調合してくれた。
「調合してすぐじゃないと飲めない。ここで飲んでください」
エドアールとオーブリーが飲んだ。
「めずらしい水薬だ。レモンの風味がついている」

アルフレットはヒーリングで十分だと飲まなかった。
「持ち運べればいいのに」

診察・調合に1700とられた。


共通費残高 38300コイン=3ジャム8300コイン