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2013年4月23日火曜日

帝国ギズモンド戦






帝国ンド戦









1


はるか太古の世界。


マハーラタに三人の求婚者がいた。
ひとりはラフム。
「私には世界がある。自分の世界の王であり、あるじである。食卓を豊かにする蓄えがある」

もう一人は家宝の楯をみせた。
「これは大神ジォヴェの楯である。大神より授かった神の楯。どんな武器でも貫けないという。それと私には強力な神軍がある。よってあなたを守りぬくことができるだろう」

もう一人はいった。
「私にはシリウス星の雨水をもっている。この宝は万病を癒し、酒に入れるとこの世のものとも思えぬ妙なる味わいを醸し出す。ほかにもサンゴの茶碗、見事な黒光の粒の砂庭など、宝がいくらでもある」

竹取物語のようだが、三人の求婚者のうち、よい返事をもらえたのはラフムだった。

ラフムとラハムの世界の創始者であり、世界の王あるいは神。

ラフムとマハーラタは妻夫(めおと)となり時を過ごした。
ラハムはラフムの妹で政治の実権をもっていた。
マハーラタにとってこの世界で目上と思しき女性はラフム以外にいなかった。

神通力や霊力、戦闘力ははかれなかった。
夫の妹だが、そう見えた。
レベルラハムとは自分の実力がラハムに追い付いたという意味を込めた名称である。




2


ラグナロク軍―駐屯地

「ああ、金欠のときは無料ダウンロードでうかせるぜ。結構いいのがある。エドアールはきっとかえってくるさ。あいつ組み手のとき気がついたが、俺の力で打っても痛くないんだぜ。ヤケに痛みに強いなこいつと思ったけど、ちがうんだ、筋肉が硬いから殴られても按摩にしかならないんだ。でも痛みに強いというのも間違いさ、足の小指を角にぶつけただけでものすごい痛がるんだ。普段組み手で痛いおもいしてないからこらえられないんだ。奴が簡単に殺されるかよ」

時空警察から電話がかかり、どうやら惑星バルハルにいるらしいとわかったという。

エドアール救出のため3人はロケットにのりこんだ。



3



オーブリーはバイオソード「マンティコア」を奪って逃げてきた。
アルバート3は消えていた。

三人はポートシップの近辺の海辺で野営を張ることにした。
「クラウドハウス」SFによくある立体ハウスをカプセルから開けるだけで出てくる家だ。
「アラジンと魔法のランプの御殿もこれだったのかもな」オーブリーが中に入りながらいった。
「オレたちの軍じゃ野営はテントだったぜ」エドアールがいった。
「野営といえんけどな」ライオンナイトは暖炉に火をおこし酒を飲みだした。
外からはクラウドハウスは見えなくすることができる。軍事タイプのものだが。

次の日、帝国ギズモンドの軍が近辺をうろついていた。
オーブリーが窓から見ていった。「囲まれてる。バイオソードを盗ってくるとき、足跡を残したからな」
エドアールはライオンナイトに気づかれないよういった。
「この戦闘にまぎれてお暇するか!?」
「それも考えていた…奴の戦闘力を読みつつ…」

クラウドハウスをでて一行は迎え撃つことにした。
ゾンビトロル数体に改造ゾンビ、フレッシュゾンビとゾンビだらけだ。
「やつら、死体の人造人間を大量に何をしているんだ!?」エドアールがいった。
「研究施設が城の地下にあった」オーブリーがいう。
ライオンナイトがいった。
「おおかた、戦力を増すための技術だ。死んだ兵士がまた戦力として使えるからな」

ライオンナイトはゴールドエクスカリバーをだすと、アルフレットとは違うオーラを剣に走らせた。
ガガガガガガー

「むううん」
ゾンビトロルにたたきつける。
オーブリーもマンティコアをつかった。
ザシ 987

エドアールも半柄の刀を抜き、斬り走る。




4


オーブリーはうなずいた。
「今だ!」

二人はライオンナイトに対し手のひらを返した。
「悪いな、オレたちは逃げ出すぜ!」
「くっ、混乱に乗じて!こしゃくな」ライオンナイトはゾンビ兵とエドアールたちふたりと戦うはめになった。


オーブリーはマンティコアでライオンナイトに斬りかかる。
腕をかする!
鮮血がほとばしる。その血をバイオソードのマンティコアは吸収した。

「むううん」ゴールドエクスカリバーをオーブリーにむける。
マンティコアは血を吸って剣が伸びた。
「植物みたいだ、キャロムゲーム!!」
ライオンナイトは楯をかざす。
ライオンの楯が吠え声をあげる。
後ろから改造ゾンビが襲う。ライオンナイトだけでなくオーブリー達も襲ってくる。
「三つ巴の争いだ!!」
エドアールはフレッシュゾンビに早蜘蛛で斬りつける。

「いいとこ、ダッシュで逃げるぜ」オーブリーは脇のゾンビをスヌーカーできりぬける。
「くそゾンビどもめ」ライオンナイトは冷静だった。怒りに任せるとオーブリー達を逃がす。感情に揺れず冷徹に判断を下さなければならなかった。

オーラをゴールドエクスカリバーにできるだけたたきこむ。
一気にあたりのゾンビに放った。

金剣一周消波斬!! 4510
「そう簡単に逃がすか。なんのために貴様らに労力を注いだのだ?貴様らには働いて、もらわなければない!」

周囲のゾンビのかなりが一瞬で吹き飛んだ。

「くそ!あれだけのダメージをこれだけの数に!」エドアールが叫んだ。
「もう用はすんだだろー」オーブリーは奥の手を使った。「そのライオンの楯の秘密は何だ!? Zの刻印!!
     
Z 
3451!!

自身の顔もライオンみたいな風采だったが、兜をかぶらない人間の男性の額にZの刻印が刻まれる。

「どうだ!?」




5


「ライオンの楯の力は貴様らに見せるのはまだ早い」額の傷をおさえながらライオンナイトはいった。
今度はエドアールが剣をかまえる。
「この刀とステンレスソードか…」
「エドアード…いい加減で逃げるぞ」

「早蜘蛛!?通じるか?」
いつのまにか、左に楯、右手にスパイクのほこをもっている。
オーラでガードしたがバリアはやや弱かった。

早蜘蛛 457
スパイクがエドアールをおそったとき、二人は走って逃げた。
「さよなら、軍人堅気のおっさん!くらいなダーツ!!」オーブリーは捨てゼリフとどうじにダーツを投げつけ走った。
「さらばだ、ライオンナイト!」エドアールも走った…。



6


エカルテ

クラークの家

「そうか、ザフラの故郷のブロームインか」
「今は大変でしょうけど、安定したらいってみる?案内するわよ」
「そういやザフラの父さんに挨拶一度もしてなかったな。挨拶に行かないとダメかな。でも気まずいな」
「別にいけど、もう会っているんじゃないの?」
「ええ?ああ、そうかブロームイン王!ザールの親父だもんな。会議で何度もあってる。あの人か、そうだったか…」

トテッチがはらばいになって籠の中で寝ている。
暖炉に火は燃えていないが、揺り椅子に揺られながらワインを飲んでいる。
エカルテ城も半壊した建物もどんどん復旧が進む。
ニュートラルブリッジの建築は一からやり直しだった。



7


ラグナクロク兵の3人組はポートシプスの近辺に宇宙船を着陸させ、探索していた。
みると人面ライオン(マンティコア)の大型車のようなのが走ってくる。
「なんだありゃあ」
「モンスターか?この地方のガオンみたいな」

口が開いてエドアールが顔を見せる。
「おまえら!?」
「エドアード!!救出に来たんだ!ロケットがあるぜ」
「なんだと!?帰れる!!?」
「それよりなんだいこれ」
「バイオソードだ。マンティコアが血を吸うと乗り物になる。乗れよ」
「口から乗るのか」
全員のると口を閉じ四本脚でマンティコアは走りだした。

ロケットまで走ると剣に戻った。
「ごくろう、マンティコア」オーブリはバイオソードをしまった。
「これでかえれるぜ」
「よく運転できたな」
「コインとバルハルはすぐ近くの惑星なんだ。完全自動でなんとかな」
五人は無事コインに帰郷した。




8

リニューアルして完成した王間にアルフレット、クラーク、オーブリー、エドアール、秘書猫、エドガーがいる。

会議だった。

「ライオンナイトに剣を向けて脱走したとき神仏を裏切っている気持がしたぜ」エドアールがいった。
「ジャックと豆の木でもよくある。正義の味方が金貨をぬすんで巨人の家から地上に落ちて逃げるんだ」オーブリーがいった。

アルフレットがエドアールにグッド・ソードをわたす。
「ほら、愛剣。忘れものだ」
「ああ、サンキュー」

クラークが王座に座りながらいう。
「新しい王座なかなか座りここちいいぞ。頭までささえられる」
「デザインも新しくなりましたよ。現代風に」秘書猫がいう。
「それでバルハルとかいう星から逃げてきたのか…」クラークは自分一人座っているので落ち着かなかった。
オーブリーがいった。
「でも、やつらなぜバルハルを狙っていたんだ?」
「わからないな」
アルフレットがいった。
「その神仏だ。大神の世界で宮殿を発見したことがある。巨人の館というかんじだったが、中に入れなかった」
「大神ジォヴェでも住んでるのか?」クラークがいう。
「いや、違う神だ。これから行ってあってこようと思っている」