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2013年3月29日金曜日

コインメカトリーズウォー





コインメカトリーズウォー






1


「ホントに半壊したな、城も」
「まったくだ」
壁に埋め込まれた巨大モニターも壊れた。
ノート型パソコンをネットにつないで軍事用にしている。
王座は死守した。

秘書猫がパソコンを見て「エジオンから、アラン戦士とアルセウス氏が援軍に来てくれるそうです。明日の夕方につきますと」
「そうか、援軍送ってたか、パーカー。すまん」
毛布を肩に掛けながら、四人で火を囲んだ。
七輪に固形燃料を燃やし網に魚介類を焼く。
潮のにおいが焼けて香ばしい。
酒はウォトカだ。
「アランとアルセウスか…」アルフレットは貝のバターでじゅうじゅう焼けているのを喰った。

「それと、ホワイトさんは国民に戦争の状況を説明する仕事をしています。エドガーさんは軍を警備にあたらせ、今は自宅に」
「わかった」
タコとかイカの焼けるにおいが広がる。
いかにもという感じのしょうゆだれがついて、お祭りのイカ焼きの匂いを濃くした感じだ。

「食事どころみたいだな」オーブリーが竹串に刺したイカを食べた。
「固形燃料燃え尽きたらまだあるからな」
「クラーク君、それにしても、模倣マリッドとカリッドの子獣であれだけ手ごわい」
「ああ」
オーブリーがいった「そうだぞ、へとへとになる。あれで本物なら…」
「たぶん、僕が本気を出して手こずる」
「…」
「酔ってきたな…強い酒だ」
アジの開きの脂が沸騰するように跳ねる。
「大将になると、一人で酒を飲まないと飲んだ気しないな。まわり気になるからな」
「クラーク君。僕でなければ、君はゲロをはいている」
「…いや、お前だから安心できないんだな」
「まあ、ぼくらは酔い潰れたら寝ればいいだけだから」オーブリーがいった。




2


パソコンで通信し、ザールが戦闘状況を聞いて驚いた。
「あの地震の時か。獣の息子で…実はこっちもダイヤモンドケルビムという輩が…」

エドガーが軍にいった。
「敵は相当に手ごわい、前代未聞の強さだ。これをこらえなければエカルテは滅びる。気を引き締めるように」

夕方、エアポートにアランとアルセウスが到着した。
「ひさびさの故郷だ」
「壊れてる…話は本当か、トレーニングエスカレータ―の成果を俺も」

クラークがいった。「いちいち紹介はしねーぞ。仲良くならなくていいから、戦って倒してけれ」
「…」
「僕はもう知ってるけど。ひさしぶり」


ザールとブロームイン王は相談し、時空警察の援軍を要請することを検討した。
「あさって、ニュートラルブリッジで会合を開きましょう」




3


クラークがはらばいになって軍事用コンピュータを操作している。
電話が鳴った。
「はい、はい、ああ、休まないと」
「ム、誰だクラーク」
アルセウスがいった。
「敵の襲撃ですかクラークさん」

「そうか、すまなけど、そうするか。ガス欠になったらな、ああ」
通話を切ると、クラークはいった。
「アルフレットすまないけど一日だけ家に帰宅するから、頼むな。すぐ電話してくれな」
「…いいけど」
「そうですか、休んでください」アルセウスがいった。
「一応アルフレットが代理人な。エドガーとかホワイトと相談して」
「え?…」

クラークは城の中だが自宅に帰った。

半壊した王間にはアルフレット、オーブリー、アルセウス、アランがいる。




ザールはオートコントロルカーにのって移動しているとき、輝くものが見えた。
「!やつか」
車をとめ、おりると輝く大地に人影が黒く映る。
「また攻撃しに来たのか?宣戦布告か!?それともメッセージか」
高楊しているような、頭がおかしい人のような、嬉しくて笑っているような、それでいて、無表情のような、天使とは人間にとって理解しがたい、想像しがたい精神の世界の住人で、それによる不可思議な表情は彼が自分たちとは別の世界の住人であることを無言で示していた。

「おまえの人智を超えた力見切らせてもらうぞ」
神剣 546
(なに?!ダメージがある…)

「赤熱した原子の力で崩れされ」

剣をもっていない方の手が真っ赤に焼けた。
(!高熱のダイヤモンド)
ダイヤモンドケルビムは燃える手でザールにつかみかかろうとする。

ジュアアアー
ザールはかわした。確かに触れなかったが、近づいただけで服が焦げた。
「くっ!」
神兜[ジントウ]が素早く学習し、早くも神剣が赤熱する。

フオーーーーー

赤熱した剣とケルビムの腕が近付く、
ザールは迷った。危険な水準の高熱が二つぶつかり合うと、最悪神剣が吹き飛ぶ、それどころか自分の腕もなくなっているかもしれない。

カッ!
触れ合う前にブレーカーがおちたようだった。

フオーーーーン・チュッ、ドーン!!!!

ザールは爆発の衝撃から気がついたとき、辺りは焼け野原だった。



4

「そうか、トテッチははやくも離乳食か」
「そうよ。それはいいけど、今度の戦争大丈夫なの?。ニュースでバンバンながれてるけど、コイン全体を巻き込むって」
「ああ、対策は練っている」
「そう。大変ね」
「地震で街も被害が出てるな。なにかあったら、警備の軍人すぐに呼べよ」
「そうするわ」


あくる朝、クラークが出勤するとエドガーがいった。
「おはよう。イイモノがゴールド・ウィンから送られてきた」
「イイモノ?アランとアルセウスは」
「あの二人には城の外で警備にあたってもらっている。戦力の分散じゃ」
「ああ、ここにいてもな」

届いたものはゴールドウィン製品の最新のスマートコンピュータだった。
「スフィンクスというコンピュータだそうです」
「スフィンクス?」

アルフレットが王座から立ち上がる。
「お早いお帰りで、早く包みを開いてくれ」

ホワイトさんと秘書猫が設置した。
オーブリーがいった。
「すごい。僕の時代にはコンピュータはまだなかった。女性の化粧鏡のようだ」
スフィンクスは鏡のような一枚の大型のモニターを、オーブリーがいうように化粧鏡のようにスフィンクス(人面ライオン)の彫刻の枠がついたデザインのコンピュータだった。
ホワイトさんが説明書を読む。
「えー、キーボードなどありませんが、」
「スフィンクスの立体彫刻でモニターの板はさんだみたいな格好だな」クラークがエドガーにいった。
「えー、周囲の声をコンピュータがスマートに理解し、イイ・ワルイやマッチしているなどを分析し、ネットの表示すべき情報をザッピングして表示してくれる。さらに」
「さらに。なにかな?」アルフレットも興味があった。
「伝説の神話、スフィンクスみたいに相談できるコンピュータである」
「そりゃ、白雪姫じゃ!?」オーブリーがいった。
≪ギリシアのスフィンクスは、謎謎を吹っかけますが、自分の知りえない叡智を理解する謎の獣というニュアンスです≫
「おう、うお、しゃべった」
「なるほど、敵でなく相談相手のスフィンクスというかんじだ」
≪自分で自動でネットの情報、ニュースを解析して伝えます。SFのマザーコンピュータみたいに≫
「中性的な女性の声だ。品がある。まさにスフィンクスだ」
「ああ、たよりになる」
エドガーも笑っていった。
「ハッハッハッ、芸術的なデザインで品格もある」
「そうなんだ、化粧鏡の美しさだ。いいなコンピュータか。僕の時代は張り紙だった」

大型画面にニュースのきれはし、統計データ、四国のスポット写真、動画データ、個人のつぶやきが細切れのように映る。

「自分でサイト切り替えなくていいからいいな」
「ハハハ…」


5

『スフィンクス』がしゃべった。
≪ゴールド・ウィン王からインスタントメールが一通≫

「やっぱりしゃべって返事するのか。つないでくれ」

『スフィンクス』のモニターにゴールド・ウィン王が映る。
≪やあ、クラークさん。どうですか?スフィンクスの具合は≫
「ああ、ありがとうございます。重宝してます」
≪ハハハ…そうでしたか。それで、明日会議を開くと議長が…私も発言したいことが多くありまして≫
「ニュートラルブリッジで、わかりました」
≪では、詳細は当日≫


秘書猫がやってきて、クラークにいった。
「なに!?キューピーさんが?」

クピドーが回復し、一緒に戦うという。

クラークの前に召喚された。
「だいじょうぶか、キューピーさん」
アルフレットもうなずいた。

「ああ、下界の人。助かったよ」
アルフレットがきいた。
「なんだって、あんな牢に入ってたんだ?それにどうやって鍵を」
「…実は、認めたくないけど、バビロンのある煙突と地下牢がつながっていた」
「ええ?」

オーブリーは無言で思案した。
(おっと、楽園と地獄に通り抜けられる煙突が…)

「すべりだい、みたいに落ちるとそこは…」
「なるほど、基礎工事をした人間がそう作ったのか」アルフレットはいった。

「大昔の人たちだよ。煙突につまって落ちないよりはましだったけど」
「それでか…」
「それと、アロン様が先日のお礼に」
「ああ、鳥肉美味しかったぞ。ちゃんとお礼言っといてくれ」
「ああ、いや、あの宝剣、高いそうだっていって、」
「あー、オートクチュールか、3クラウンだ。まだ借金無くなってないぞ」

オーブリーが小声でいった。
「それどころか、城がめちゃくちゃに…」

「それで、アロン様が収入の足しにしてくれって1クラウン」
クピドーが小声で魔法を唱えると、王冠があらわれた。

「そうか、バーラルレディ沈滅したの俺らだったもんな。サンキュー」
「今度の戦いは僕が借りを返すよ」
アルフレットがいった。「ああ、戦力は多い方がいい」



6


ニュートラルブリッジ 現役国王専用会議室


ブロームイン王がいう。
「えー、それでは今回の防衛戦争に関する会議を、まずブロームインの戦闘、かつ被害を報告します」
ザール王子が語った。
コインの四つの空飛ぶ円盤の中央に建築中の高い塔のような建物の最上フロア、展望会議室ではコーヒーが一杯ずつテーブルに出されていた。
クラークは背筋が伸びる気持ちだった。
(バルサン(殺虫薬)の煙の残りの匂い嗅いだとき、こんな引き締まったな)
ザールはおちついてみえた。

「私を襲った敵はダイヤモンドケルビム。マーク・トゥェインの『幸福の王子』の像みたいな感じで…」
「マーク・トゥエイン?『幸福の王子』は確かオスカー・ワイルドじゃなかったかな」ゴールド・ウィン王がいった。

「なに?!そうでしたか。とにかくダイヤの天使像みたいで…」
ザールは高熱の腕とダイヤの石化の力を説明した。

「それもまた、手ごわそうな敵だ」ラグナクロク国王がいった。
「ブロームインも襲撃を受けてたんだな」クラークがこぼした。

「こちらの報告は以上。次はラグナクロク国王なにかありますか?」
「うちにはメッセージというか挑戦状のようなものが届いた。要約すると、敵の狙いは戦闘能力のある戦士を一同あつめて、一気に倒したいそうで、そのためエカルテに集合させないかという。そのかわり、ラグナクロクには攻撃を今はしない。強者をつぶした後でゆっくり攻めることができる。そういう内容で」

「エカルテ…!」
「それで、うちの戦士をエカルテに派遣しようと考えておりますが」
「もし、はったりで、手薄なゴールド・ウィンを襲撃されたら?」ザール王子がいった。

「…」
「そのときは連絡ですぐ兵を移動して…それにそんなセコイ相手でないような」クラークがいった。
「確かに」
「私もそう考えてます。隊長のエドアードほか四名をエカルテに派遣します」
「ああ、よろしく」
「うちはそれだけです」
「では、エカルテのクラーク王」
「え?」
「何か報告や意見は…?」
「エカルテをおそっているのは巨大な獣で…」
クラークが説明した。

「なるほど」
ザールが叫んだ。
「それならまだこっちよりマシだ。ひたすらたたき続ければ倒せそうな相手だ」
クラークが答えた。
「…そっちは攻略の仕方がわからない相手だってか」
「まあ、どちらにせよ、マリットとカリットとかいう獣は二匹もいるし…」
「伝説ではカリットとマリットとなってる雄雌の準に」
「いや、やつらマリッドとカリッドとかいってたな。模倣したと」
「バイオテクノロジーで?」
「ラフムとラハムの常識自体わからないからな」
「わたしから、ミサイルの残量に限りがある。アルバートとかいう人型の敵。エネルギーの集合生命体だとかだそうで」
ゴールド・ウィンの王が発言した。
「ミサイルが尽きたらきつい。さらに訓練された軍隊が我が国にはいるが…最新鋭のスマートコントロールアクスとサイコシールドをつかえるファイターがいない。今から訓練しても遅い。それで各国の皆さん。戦闘に長けた戦士をアルバート討伐のために派遣していただけないか。そのかわり、武具をレンタルする」
「…」
「…」
「うちもテレポートソードをエドアードにもたせましょう。誰が使用するかはエカルテできめていただこう」
ザールの父が発言した。
「魔法殿のキャプテン、シールドを派遣しましょう。そのかわり、その最新鋭の武器とやらを」
「そうですか、たのみます。正直、助かる」
「彼は剣は何を帯刀していたかな」
ザールが答えた。
「まず、ライデンソードでしょう。わたしは神剣があるが、以前は同じものを帯刀していた。もう一本竜人刀があるが、彼に使えるのか」
「ならいい」



7

時空警察への援軍の要請について検討し、連絡した。すでに二名の戦士を送ったと返答された。


クラークがエカルテ城の王間にもどると、ソファにアルフレットが身を沈めていた。
「やあ、おかえり」
「誰だ、こんなところにソファひっぱりこんだのは」
「緊急事態さ。体を休めないと持久戦に勝てない」
「いいけどな」


秘書猫にクラークは
「電磁クラブの親父を呼んでくれ、新しい楯をつくってもらう」といった。

電磁クラブが“スフィンクス”の画面に映る。
「楯の名前は?」
「パワー・オブ・ザ・ガードにしてくれ」
「わかった。機能は?」
「サイコシールドってゴールド・ウィンの楯な太陽電池の要領で光撃を吸収して自分のエネルギーに貯蓄できるっていうんだ。あれいいな」
「わかった。ほかの機能はこっちで工夫する」
「ああ、お願いしました」

エドアード4名のラグナクロク戦士が到着した。

「頼むな。城下の警備にまわってくれ」
「ヘイ、バイトさせられに来たみたいだぜ」
エドアードがいった。
「オーブリー…君にテレポートソードを渡しに来たぞ。私にはグッド・ソードがある、君にふさわしいと思って」
「僕も買ったけど」
アルフレットは自分の剣を見せた。
「戦いが終わるまでラグナクロク王が貸し与えるといっている」
「…ぼくは剣なら、二挺しこんでいるが…あのテレポートソードをふるえるとは…光栄だ」
「すまないな」
「いや」
「エカルテ城に俺も入ったぜ。記念写真撮りたいぜ」

四人は下がった。



8


次の日の午前、地震が始まった。

「きた!」
エドガーが動いた。
「私は、城下町の軍を指揮する!あとはクラーク殿の判断に任せる!」

「やつはここにくる。オーブリーとアルフレットと俺の三人で王間をガードだ。のこりは外だ」
「ああ¨」
「きたか…」

秘書猫とホワイトは城の安全そうな部屋で通信しながら、作戦を考える。
「あっしはいってきます」ヘルメットをかぶり、秘書猫は移動する。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


王間をつきやぶり、巨大なモンスターが姿を現した。

模倣マリッド 1

同じく、城下町に巨大な獣が現れた。

模倣カリッド 1


「アラン、きたぞ」
「できるだけダメージを与えるのが仕事だ」

仲間が集合するまでカリッドは動かなかった。
やはり、予告どうり強者を一網打尽にするためだった。

エドガーがややおくれてきた。「やりやすいのか、待っていてくれる敵か。逆に知能が高そうだ」

エドアード達もたむろしていたが、地震で気がついた。
「みろ、エドアード!でかい獣だぜ。メガテリウムとかいうんだぜ、ありゃ」
「巨大な獅子?」



9


模倣マリッド

キバ
アルフレットがグッドソードを抜いた。

剣を楯に 0 キン

オーブリーがイーグルフルーレを撃った。
「力の限り攻撃し続ける」

スカラムーシュ!! ズッ、ガー  3451

「まずは小手調べ、原初の生き物か!?大神の世界にいそうな」

グッド・ショット 4561

「いいぞ、二人とも、俺は予備に温存するぞ」
「敵度にクラーク国王も動いてください」オーブリーがタイミングを計って撃つ!!

シャルルマーニュ 2457

マリッドファイア

オーブリー 「がああ」 1210
アルフレット 「ちっ」   450
クラーク 「おおお、やっぱり動いた方がいいな」 998


10



城下では全員がカリッドを取り囲んだ。

エドガーが号令をあげる。
「かかれ!」

エドガーの左にポール(エカルテ軍の兵士)、右にアルセウス、アランと並んでいた。

エドガーが手本に黄龍刀で一撃を喰らわせる。敵は見上げるようにでかくて高い。
一種の原始人のマンモス狩りのようだった。

エドガーの抜き打ち 741

ポールもライデンソードを走らせる。
「くらえ!」 234

アルセウスがライト正宗のスイッチをいれる。

ライト正宗 210

「アラン!力任せにゴールドエクスカリバーをたたきつけろ!疲れるまで続けろ!」
「おう!」

ゴールドエクスカリバー 312

カリッドは爪で兵士の一人をつらぬいた。
ピンピン
口に入れてかみ砕く。
「おおっ、どうする簡単に喰われたぞ」

アルセウスもいった。
「まずい一人一人確実に殺られる」
エドガーがいった。
「まずい、士気が下がる」

エドガーは士気を高めるため、ポケットから派手に爆発する爆薬をとりだすとカリッドに投げつけた。

ガガガアアアアアアパンパンボオボボボン 234

「かかれー、ひるむな」
「景気いいな」アランは力いっぱい剣をたたき込んだ。 312
(あれは音だけだ…)

エドアードがグッドソードを切りつける。
「体力のあるうちにできるだけ加勢する」

春雨 2888

「俺も、援軍だけど行くぜ、死ぬより攻撃だ」
ライデンソード 15
「よし」
ライデンソード 18
ロケットランス 180
ボウッ! ドシ!

ピン!
また爪で兵士が引き裂かれ喰われる。

「くそ!おそろしいぞ」

クピドーが撃つ。

獣の毒矢 1890

地震 ガーン 180

「うおお」
「ああ」
「危ないぞ」

アルセウスが斬り込む。
「命あるうちだ」
アルセウスクロス! 754

アランが両手で助走をつけ斬りつける。
ガ 145

「ダメだ。にわか剣術じゃ」
ストロービームをかかえた。
「いくぜ」
ガー 345
「俺も」
ガー 454

ブルーレイピアの精鋭が必死に攻撃する。

ブルーレイピア 147

カリッドは足で一人踏みつけた。

ドーン 

「…」
だんだん軍は怖気づいてきた。

ビームの歩兵も一斉に射撃した。

がー    451
トルルルル 341
ぴー    501
ガー・ジュ  457

エドガーはあせりだした。
「これだけ人数がいてか…」
水平斬 345

アランはもう疲れてきた。
「どうしたアランもう疲れたか」アルセウスが余計なことをいった。本当は自分が逃げたかった。

ジェットキック 123

「どうだ、手本を見せたぞ」
アランはポケットをまさぐって何かないか探った。
「ある」
獣人化ガムだった。
「あっ、ずるいぞ」
アランはガムを噛むと甘くて疲労が解けるようだった。
「うまい」

みるみる毛むくじゃらになり、獣人化した。
「うおーーー」

獣人パワーゴールドエクスカリバー 897
半回転アタック  999

「いいぞ、アラン!そのままいけ」



11

獣人パンチ 602
獣人キック  789

アルセウスは考えていた。
(あまり派手に動くとカリッドに目をつけられる…)

アルセウスクロス 665

エドアードもスタミナの限り攻撃する。

「うおおお、鉄兜」
鉄兜 2410

ストロービーム 451
「消防みたいだぜ」
「おおお」  370

アランが獣の限りゴールドエクスカリバーをたたき込む。

ドシ! 978

模倣カリッドがぎろりとアランに目を向ける。

直撃! 

ガキーン 2897

「アラン!」
「まずい!精鋭が」エドガーが焦る。


ゴールド・ウィンではアルバートが上空に現れる。

「ぼくはアルフレットにこたえるように造られたんだ!こいつらの相手は向いてない。だが…」

アルバートボール 連続

チューオオオオオン

ゴールドエクスカリバーの部隊が剣で打ち砕くが、何発か仕損じて、地面で爆発する。

ガオオオン!!

「ミサイルだ!」

高熱ミサイル 4510

「くそ、バリア…」



12


アランは半分獣が解けて、毛むくじゃらのような毛を刈られた獣のような格好で3m離れた位置で横に倒れた。

「ハッ…、ゼッ!…――――ハァッガーーーーν…」

「まずいぞ、アランの奴急激に呼吸してしばらく止まる」
「内臓がやられたのか」
アルセウスとエドガーは持ち場を離れて、アランを介抱する。
エドガーが水薬を口にふた口分流し込み、様子を見る。

「…」
「よし、呼吸がなだらかになった。よくやったアラン、あとは休んでろ」
エドガーはエカルテ原産の薬草を傷口に貼り付けると、持ち場に戻った。



城内

クラークは独楽のように回りだした。
「おおおお?」

目に見えるほどの電波がクラークに届いている。

トテッチコントロール!
クラークはジャンプしてマリッドに向かった。
「おおお、クラーク?!」
トテッチコントロール 斧! 8451
着地すると向きをかえ、モーニングスターを槍に変えた。
ジャコン、ガシ
トテッチコントロール 槍! 8736

さらに空中で棍に変化させた。
ガシァチャキチン!

トテッチコントロール 棍! 8136 

「おう!」
「すごい!」
「クラーク君…すさまじいぞ」

「おおお、すごい力だったぞ、今の」

外でクピドーが射った弓矢がカリッドの角にあたり、跳ね返って城の中に飛んできた。

ドス
ヴェヌスの矢 3451

マリッドの体表に突き刺さり、その周囲だけだが、肉が溶けてゼリーのように垂れた。

ヴェヌスの声が聞こえる。
≪縁者の男性をあきらめずに、信頼を失わない精神力…なかなかできぬ。見事な娘。並々ならぬ精神力見届けたぞよ…≫

「…」
(トテッチ…)



13

「次はぼくが…」
オーブリーがイーグルフルーレを鞘に収め、テレポートソードを抜いた。

アルフレットがクラークにいった。
「タイムアウトだクラーク君。水薬でも飲んで回復しよう」
「…」
クラークは軽くうなずくと、ソファで水薬を飲みだした。

「いくぞ」
マリッドが爪を研いで襲いかかる。

直撃! 
スカッ==

「消えた!」
視覚の反対にオーブリーはテレポートしていた。
テレポートソード 3145

直撃 ピン 
ブゥゥゥン 0

パッ、オーブリーが空中に現れ、剣を振りかぶる。
「よし、ベストポジションだ!!」
テレポートソード 3874

直撃 ! ゴオッ

スカアーー 0

「どうだ、当たらないぞ、お前の攻撃は」
テレポートソード 2487

「いいぞ、オーブリー」


城下では

「へい、疲れたぜ、エドアード休もうぜ」
「後ろのクーラーに飲み薬が冷えてる」
「やった」
「俺ものどが渇いた」
エドアードがいった。
「ふたりずつにしろ、休憩は!」
「ああ、わかってる」

二人は後ろの草原に腰を下ろし、クーラーをあけて水薬を飲みだした。
「はあ、いきかえるぜ」
「薬草もあるぞ」
「貸せよ、さっきすりむいだぜ」

エドガーが遠くから怒鳴る。
「こらー無駄に使うな!!節約せんかい」




14


アルフレットは足を組んでソファに深く腰掛け、オーブリーの戦闘を見ていた。水薬を飲んでは栓をしているが、二人とも息が荒い。

直撃!

マリッドの爪がオーブリーを襲う。
オーブリーがテレポートソードのボタンを押す。

スカァアア ==

マリッドの死角にテレポートした!!
剣で容赦なく斬りつける!!!

ヒュ ザク・ザシ・ザン・ドゥギャ!!!

3897

「はあ、疲れた」オーブリーはもういちどボタンを押した。

ヒュ

ソファで休んでいる二人の前に移動した。
クラークが立ち上がる。
「いい技思い出した。こいつに向いてる。オレがいく」


城下

「ん、だよ。あの爺、こっちは命がけで戦闘してるんだぜ」
「よし、休んだしいくか…」
エドアードがいった。「俺が代わりに休む。交代だ」

その間もカリッドは襲いかかる。

今度はポールが狙われた。
「くそ、なんで!?」

「守れ。ポール!!」アルセウスが叫ぶ。
ライデンソードでカリッドの後ろ脚の爪をしのぐ。

ビリビリビリ

ものすごいでかい、足のつめを受けたとたん、ライデンソードがまがった。

「う!おおおお、もし直撃していたら」
(死ぬな)アルセウスは思った。

ポールは取り乱し、ライデンソードに電撃をまとわせた!
「おおお、アルセウスキラー!!」
(む?なに…)

ライデンソードが光る。
すでにあるカリッドの体表の傷口に斬り込んだ。
エドガーがいった。
「いけ、最大元魔力を放て!!」

バリバリバリ!

アルセウスキラー 784

次の瞬間カリッドの直撃がポールをつらぬいていた。
!!

宙を舞うようにふき飛ばされ、そのまま地面に墜落し倒れる。

「アランに続いてポールまでも…ランウェアを装着しているとはいえわたしもあぶない」
エドガーが「応急手当てを…」そういって水薬を飲ませた。
「まずい…このままではやられていく!」

そのとき空からアウトソルジャーが飛んできた。
彼は何もない宇宙空間を横切ることができる。

「どけーアクアネスソードを俺が試し切りしてやる」