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2013年1月2日水曜日

ザール王子の魔法軍と魔法殿





殿






1



ザール王子は竜人刀を魔法殿に分析に出して解析させていた。
「なにかわかったか?」
「非常に複雑な魔法術でできて、解析はその一部にとどまっております」
「昔、勉強させられたな、コンピュータのプログラムみたいなやつか」
「そうでありまする」
「なんとしても、分析しろ」
「御意」


エリア85
ジュールはオーラを高め、グレイトソードに蓄積した。
「パーカーさんも肩で息をしている。ホントにただの気まぐれでこんな数の軍団をつれてこられるようじゃ、先が思いやられる」
「まったく、スペースインベーダーなみのしつこさです」
「わたしは、体力と自信がついたような気がする」

オーラ50%グレイトソード  4978

バトルロボはおおげさに爆発した。
ズガーン!!
「うっ」
「おお」
「危ないぞー」

爆発が引いて気がつくと、敵は消えていた。


ブロームイン城


ザールが会議をしていた。
「金属生産産業だが、ポートから人工衛星をつかって隕石を採取し、それを精製して、金属を生産し、販売や輸出していたが、ニュートラルの建築や近年の建築ラッシュ、武器製造などで、金属の生産が追いつかん。だが、この事業に肩入れすると、金属需要がのちに下がるだろう。人員を増やすとのちに余る」
「王子、ではどうするのですか」
「安く、加工用金属をうる運搬船をみつけた。そこから買い取って、転売しようと思う」
「もはや、コインメタトリーにポートは3つもあります。ほかの国もマネするのでは?」
「大丈夫だ。割のいい運搬船を見つけて契約を取るのも、仕事のうちだ。簡単そうで実はそうでもない」
「ザール王子がそういうなら。それではそれで仕事を」



2


ザール王子は城の自分用の書斎にはいった。

(女は自分に不都合な理屈やきまりごとを嫌がるものがいる。「そういうの全部なし」とよくいう。あと「みんななかよくやればいいんじゃない」だ。そういう女はなかよくできるどころか、欲にがっついて品性のない争いをする。なにが、なかよくだ。頭のいい女はそれが無理なことを知っている。だが、それでも女は女だ限界がある。ガーネシャなど、女にしてはあり得ないほど理を理解している。さすが、親父の妻だ。だが、不気味でもあるがな…)

そして、魔法書を開いてみたが、中身まで読まなかった。

(竜人刀か…神剣を任意でコントロールできるようになれば、神剣が手に入る前はライデンソードを帯刀していた)




エカルテ城


アルフレットがいう。
「それで、縁結びの神の居場所が分かった?」
「だめだ。わからねえ」

そのとき、秘書猫がはいってきて、客が来たという。
「誰だ?お天道様か?」
「パーカー氏と名乗ってますが」
「パーカーが!ひさしぶりだな、クラーク地球でぼろ負けしてから顔も見てなかったよ」

クラークは王座にいどうして、パーカーにあった。

「久しぶりだな。アルセウスも」
「クラーク!挨拶もいいが、コインは大丈夫か?ここらの銀河はきなくさいらしいぞ」
パーカーに時空警察でのトレーニングの話を聞いた。

「そんな…時空警察でも手をやく連中がいるのか。コインなんか四国なかよく、有能な人材がいて守りは完ぺきだと思ってたけどな。時空警察も助けてくれるだろうしなー」

「僕も大神の世界でえらいめをみてきたけど」
「モンスターなんかガオンがいいとこだとおもってたけどな」
アルフレットがクラークに忠告した。
「お宮参りはまたにしてもいいんじゃないか?」




3


ザールは三人でブロームインの牛馬牧場でとれた牛の焼き肉店に入った。
城下町にその焼き肉店はあった。

アサシンとしての訓練を受けた魔法軍の暗殺任務を担当する通称ダガー、彼は実名をあかさない。任務上、素性をさらけない。魔法軍の精鋭であり、統括を担うキャプテン、シールド。

丸い炬燵と囲炉裏をあわせたような、焼肉鉄板を囲んで、ビールを注文した。
ザールはいった。
「俺なんか親父が国王なのをみてるからわかるが、あれは汚れ仕事でもある。無責任なオレのほうが人にきついことを云いやすいくらいだ。矛盾する利権を争うふたりに折り合いをつけたりするんだ。両方から剣を向けられる。鈍い王などそれに気がつかないで人望を失っていく…自然にそうなる。いないほうがましな王だとなっていくんだ」

無言で乾杯して飲みだしたが、カルビとサガリが皿にのって運ばれてきた。
鉄板に乗せて肉を焼いた。

キャプテン・シールドがいった。
「まだ、わたしなど、お父上の国王がいるからあなたに話しやすい。あなたがトップになったら、わたしでも、話しにくくなるかもしれない」
「ああ、そうだろうな」

ダガーがいう。
「私など、たばこをやめて煙を吸い込むことがなくなりましたが、肉の焦げる匂いが懐かしく感じます」
「炭と生の木がすこしまじってるな?」
ダガーは煙の魔人のような修行をこなして、暗殺者としてアラビアの魔法使いのような能力を持つ。ランプから煙を出してなにかしそうな…

焼き野菜と塩タンが盛られて運ばれてきた。

「野盗の時代、初代国王なんか粗末な飯を食べる。バイキングみたいに野盗出身の王族だブロームインは。国を建て、初めて贅沢な食べ物を食べるようになるが、王子として生まれると、映画の真ん中から見始めたような、最初を見なくて損した気分になる。男は。女性は最後の落ちをみようとがっつく。推理小説など犯人が誰かから読んでしまうんだ。それが悪いところだ。肉料理なんて、苦労しなくても俺は食えた」
「ザール王子はそうでしょうな」




4


肉が焼けて、皿が空になり、新しい皿が運ばれてきて、空の皿がさげられた。
ビールもびんで3本届いた。

「最近スペースインターネットでコインの外の世界のニュースをひろっていると、コインが狙われているのではないかと不安になる」

キャプテンが自分のコップにビールを注ぎながらきいた。
「どのような記事ですか」
「そうきかれると困る。なんとなくなんだ。はっきりとはわからないが、戦闘のあるエリアや軍事行動の記事を読んでいると…だから憶測だが、不安になる」
「会議や国王とは…?」
「いや、それは大げさなんで…一人で悩んでいた。だが、運よく魔法軍のキャプテンを介し、とりくむことができる」

肉はもう入らなくなった。すぐにいっぱいになったのであとは酒だけだった。
手持ちぶたさだったが、注文しても何もはいらない。

ザールはいった。
「キャプテンシールド…知っての通り、私たちは自分の部下の妻に面会したりしない。あなたは、既婚だったか…!?」
「いえ、独身で」
「そうか…。私のような若輩で結婚相手を世話するのも、なんだかありがたくない話だ。自分が大丈夫かと勘繰られる。
私など自信家に見られなくともないようだが、実はそうではない。王子にうまれたから今の地位にあるが、実力はそんなでもないと図っている。おやじには死ぬまでかなうまい。だが、そこそこなら能力があるつもりだ」