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2013年6月17日月曜日

戦え勇者たち






戦え勇者た









1



エカルテ城

クラークはマクスウェルアーマーの開発と軍事予算の削減の検討の仕事をしていた。
「何を削ると、なに?アルフレットにやらせたいな。奴いないな」
猫がいった。「今日は朝からいませんよ」

スフィンクスにザールから電話がきた。

≪アリスタンダーの居場所が分かったぞ。やつは“きらめく水晶の宮殿”にいる≫
「ほんとか?どこなんだ」
≪このへんの宇宙に次元ホールがあって抜け道になっているらしい。さらには…やつは結界があって外の世界だと半分の力しかないが、水晶の宮殿の中だと完全なる力が出せるという≫
「なんと。また強くなるのか」

≪魔法エンジンの空飛ぶ船で戦隊を組んでアリスタンダーを討たんと旅にでることにした。TVのニュースにでるからみてろ≫
そういって電話はきれた。

スフィンクスが自動に会話した。
≪ニュース番組を確認してアラームを予約し、スケジュールに書き込みますか≫
クラークが帳簿をひろげながらいった。「卓上番じゃなくて、リビング版コンピュータだな。スフィンクスが壊れたら仕事中断してしまうな」


2


天界バビロン


アロンはカーターが会うと4mくらいの石像のような大きさだった。
「わしの修行を受けたいか。あいわかった」

大司祭アロンは老人の巨人から人間の背丈の若者に変身するといった。
「エクセレントソードの必殺技を授けよう。訓練場へ」

三人はテレポートした。

カーターはアロンに剣を返した。

「ふたつのこの剣の技…サンラストブレイク。もうひとつはスタースタートブレイク」
カーターがいった。「すごそうな技です。さすがご高齢の達人」
「太陽でも今日で最後となるほどの巨大な技。もう一つの由来は動いていない星でも、この技の衝突があれば軌道を回り始めるという意味だ」

クピドーがはたから、笑っていった。「惑星なら無理だけど衛星(月)なら始動しそうだよ」
「よく見ていろ!!かつて宿敵をこの技で粉砕した!!」

サンラストブレイク!!
7845
奇妙な立体の浮かぶ精神世界で抽象画のような山が崩れた。

「腕が落ちた。感覚がにぶい。わたしは今では古い勇者となった」
カーターが答えた。
「いや、さすがです。見たこともない破壊力だ」
「あなたが、この技を使いこなしたまえ」


クピドーが両目の前に手のひらをかざして、山を見た。
「現実空間でないといえ、あの黄色い絵画のような山がせっけんのようにまっぷたつだ。アロン様の若いころの宿敵って強敵だったんだなあ」




3


エカルテ

クラークは考えていた。
「ゴールド・ウィンの奴らいつも新製品を持ち歩いてうれしそうなんだ。このスフィンクスなんか発売しているし、新製品も開発中らしい。でも、うちにも自分たちで開発した新製品がある」

マクスウェルアーマーの開発研究、楯、パワーオブザガード。かつて制作したボーンランスも大量生産したい。

お昼を食べたあと、王座でお茶をのんでスフィンクスをTVモードにしてみていた。
アルフレットが入ってきた。
「体調はどうだい?クラーク君」
「あ、TVにザールでてるな」
「お、王子の仕事って何するのかと思ったら、小学校のときああいうの習ったな」
「うん。やったな。でも、あのときめんどくさがったけど、TVでああいうの見ると懐かしい+うらやましく感じるな」
「思えば、クラーク君。大方の任務を小学で体験しているぞ」
「なんかな」



4


時空警察 メガロポリス

ステファノがマンデンブルー大佐と面会している。
「大佐!なぜ、アリスタンダー討伐がランクCの仕事なんですか!?」
大佐はしばらく黙っていた。が、きりだした。
「災害の緊急度によって出動要請のランクを決める。アリスタンダーではランクCだ」
「レベルラハムではジュールが出動したというじゃないですか!?アリスタンダーははるか弱いと!?」
「ランクCで様子を見る。それで手に負えなければ、ランクB、さらにはAと」
「……」
「データの収集だ。統計情報がないと何も決められない。それにランクCは弱くないぞ。アリスタンダーに通じると考えている。打倒アリスタンダーを考えているのはわれわれ時空警察だけではない。コインのソルジャーが動き出している。援軍の勇者たちだ」
「……イエス、…了解しました…」



5


エドアールはラグナクロク軍の駐屯地でトレーニングをしていた。
駐屯地の外にグランドのように雑草の空き地がある。
「新しい技を開発したいな」ぶらぶら体操してストレッチしているエドアールがいう。
「へい、俺たちを練習台にするなよ」
「それより、カタログでみたビックガンを購入しろよ」
エドアールが腰をひねりながら答えた。
「バカ言え、予算があるか」
「へい、なら銃を剣でうける訓練するか!?銃の敵が来たとき余裕かませられるぜ」
「第二次アリスタンダー討伐軍の編成もうわさされている。体に銃痕をつくって負傷してもまずい」


クラークは塗りつぶしの背景にたて線一本入った絵をスフィンクスでみていた。

「俺の勘違いかもしれないけど、この絵描いた画家、一本どこに線入れるかに一日費やすんだな。いや、それどころか一週間考え続ける。たった一本の線のためにな。俺も仕事煩雑で、目回ったままサインしたり捺印してるな。今日一日のスケジュールたったひとつの尊い仕事に費やすと決めるか。今日決めるのはこれだけ。ほかの仕事は無視!たっぷり、考える時間があるぞ」

仕事用机に一枚の書類を乗せて、おやつを食べたり、スフィンクスでデータをみたりして、すごした。

「ああ、今日も終わる時間だな。さすがに締切だな。よし」
クラークは書類に返事を書いて提出した。



その日の夕方

軍の訓練を終えたエドアールはガウス研究所を訪れた。
「ひさしぶり、研究は進んだ?」
差し入れにコンビニで買った菓子と、マンガ雑誌とペットボトルのジュースをもっていった。

「ああ、コップを用意するよ」
ガウスは袋に何個も入った、紙コップをさしだした。
「なんで紙コップがあるんだ?」
「備品だよ」
エドアールは紙コップにスパークオレンジを注いでもらった。
「ありがと、国からなにか結果を求められないのか。業務記録とかさ」
「ああ、月末にレポートをかけっていわれてる。何とか書いてるよ、ホラ」
ガウスは高校生だ。
「学校の答案とレポートと3つ抱えてる。それに収穫はあるよ」
一冊の本を見せられた。
「Dr.pの科学研究所読本?」
「ドクターピー。時空警察の博士さ。この本に研究所の出来事が詰まっている。何をしたらいいのか参考になるさ」
「なるほど、大人が読む本だ」
「高校でもわかるさ」

エドアールはコップをテーブルに置き、ソファに腰掛け、本を読みだした。
「どれどれ」
「ああ、読むなよ」ガウスはそういって首をひねると、お菓子の袋を開けた。「晩飯が食えなくなるだろ」

「惑星ハポネスのトモナガが留学してきたか」

ハポネスは地球の日本だけを一つの惑星にしたような星だ。

「SNSみたいに遊んだ記事が多いだろ。天気が悪いと計算するんだ。ぼくからすると、3分の1が学校みたいに勉強、3分の1が憶測を並べて何をしたらいいかひねっている。あとののこりは本を読んだり、音楽を聴きにいっているよ」
「メガロポリス美術館か…音楽堂もある。いきそびれたな」
「トモナガの研究史もでてるよ」そういってもう一冊渡した。
「遊んでばかりだな。これも…」



6


ザール、シールド、ダガー、ほか数名の魔法騎士がアリスタンダー討伐のため宇宙船で旅だった。
ザールたちの宇宙船は宇宙ホールに突入した。

「あれだ、とびこめ」
「ザール王子!危険はありませんか」
「心配ない、この玉にとじこめたスピリットから情報をすべて得ている。アリスタンダーはあのホールから出入りしている」


ラグナクロクのコンビニビル

アルフレットがタイムテレポートでエカルテから来ていた。
「なんと旅費をはらわずワープできるぞ。今だに調子の悪いサイコ能力だが」

コンビニで昼飯のサンドイッチとコーヒーを買って公園で食べようとした。
レジで精算して外に出た。
ガー
「ありがとうございました」
「…」

角からふっと、オーブリーに似た服装の男性が横切った。
「んふふふふふ、警察官のアルフレット君?…」
(なんだ…!?こいつ)
思ったとたん軽い身のこなしで遠くに去っていった。


7


エカルテ

スフィンクスに連絡がきた。
≪コインのクラーク王だな。私はマハーラタ様の部下、ビューティナイト≫
「ああ」
≪我々がつかんだ情報では、アリスタンダーの四天王はすべて、本来の部下ではない。アリスタンダーが創造した敵のスネークナイトやマジカルサタン、首の長い竜とは違うということだ≫
「なんだと!?四天王がか」
≪そうだ≫
「とっつかまって手下にされたのか」
≪わからん。…だが、ガドプレパスは宇宙ではおとなしい竜だという。ヘビーウェアは神々が創造したロボット兵士だ。星座に封印されていたのをアリスタンダーが起動したと見える≫
「ア―クトゥルスとキルケーは?」
≪神々の子孫が暴れてアリスタンダーの配下になったらしい≫
「わかった」
≪それとマハーラタ様からの土産だ。魔法書のデータをデジタルで送る。記録装置で保存しろ≫
「なぜ、アリスタンダーの味方をしない!?」
「おまえたちにギリはないが、アリスタンダーがこれ以上自分たちの領域を広げると邪魔だ」

送られてきた魔法はアイステーブル。
魔法書によると氷の壁で敵の攻撃を防ぐとある。
クラークはオーブリーに渡した。


8


ザールたちは広いどうくつのような世界に不時着した。
「メーターなど機類に異常はありません」

おりると、冷やかな風の吹く鍾乳洞のようだった。
みると神殿が見える。
「あれだ、あそこにやつがいる」

すぐそこの距離だった。
だが半透明の分厚いリングのような結界が張られている。

「これが!」
「結界だな」
ザールは玉のスピリットに詰問した。
「くぐれるのか?」
スピリットを封じた玉は赤く光る。

「王子、なかの霊の力が強まっているようですが」シールドがいった。
「そうだな、敵の本拠地だ」

6名は結界にさわって見た。
「軽く抵抗を感じる…」ザールがいった。
「力まなければ通れる」ダガーが確かめながら通過した。
「これでアリスタンダーの力を弱めているのか」シールドも通過した。
「善神マリズアリスがはりめぐらしたという」

神殿の中はさっぱりしているというより、がらんどうにみえる。
だが、巨大だ。

「!」
ヘビーウェアがホールドされて動けないでいる。あきらかにアリスタンダーの術だ。

「あの魔人の騎士は!?」
「どうやら、四天王のヘビーウェアだ」

「そのとおりだ。神殿に簡単に来たと思ったら、ゆらめきのトンネルから来たのか…あそこは便利な半面、開閉が自在にいかない」

「結界のなかならお前は本当の力を出せるんだろう」
巨大な姿の魔王をまえにして、ザールはおじけつかなかった。

「フルパワーは出せる。だが、傷は長い年月をかけなければ癒えない。善神の結界のせいだ」
暗くてあたりがよく見えないが、魔王アリスタンダーの恐ろしさが周囲にあふれている。




9


ザールが神剣をぬく。
背中には竜人刀を背負っている。
「全員でかかれ!」

まずザールが神剣をふるった。
冷気の風がおこる。

「フン」
魔王のマントで防いだ。

ガラス玉の中のスピリットが魔王の魔力を受けて突き破って暴れ出した。

パワースピリット!
ザールが魔法騎士3名に命じた。
「そいつを三人がかりで倒せ」

魔法騎士はフレイムボムを連発した。
「余裕のあるうちに焼きつくせ!!」
「おおっ」
「燃えろ!」

「キャプテンとダガーはアリスタンダーだ!」
「おう」

シールドはエアアタックを唱えた。
風が魔王に吹きつける。
ガアアァ

ダガーはスリープダガーをかまえて、様子を見ている。
ザールが跳躍した。
「飛翔剣」
ガオン 2134
「やった、傷を負わせたぞ」

ヘビーウェアは横で腕と足をしばられている。

魔力で圧縮

ザールはヘビーウェアのようにうごけなくなった。
「くそ、半透明の力でガムテープだ」
シールドがスマートコントロールアクスで攻撃した。
「フリーハンド!筆任せに切り刻め」

幻術の楯

幻の楯にオノが連続して当たり、スカをつかんだ。
ボアアン!と楯が消えていく。

着地したシールドがいった。「くそっ、手ごたえがないのが余計不気味だ」

ダガーはうしろをふりむいた。
パワースピリットが巨大な青い火の塊の幽霊になって飛びまわる。

すでに2名の魔法騎士が倒れた。

「…く、上位兵で簡単に」




10


少し前


ヘビーウェアが次元ホールをとおって侵入してきた。

アリスタンダーに斬りつける。
巨大な剣 1400
ドス

「回路を狂わせたのに、正常に戻ったか」
「◆◇◆◇◆◇giiigggii」

巨体同士のぶつかりあいだった。さすがのアリスタンダーもヘビーウェアの重量で押され動じた。
ヘビーウェアの通気口から熱風が噴き出す。
「うぬぬぬぬ、バカ力の魔人めが」

魔王はジェットストリームの嵐をおこした。
ヘビーウェアの巨体でもガクンガクンゆれる。

自由な動きが取れないまま、ヘビーウェアは悪魔の火焔砲を連発した。

ドオン!ドオン!ドオン!
254412443547

「ぬううううう」
アリスタンダーは火焔弾につつまれる。

「◆◇◆◇◆◇◆◇GOGOGOGO」
集中砲火 7451!!!!!

bboonnbonnnbonnnbbbboonn!!

アリスタンダーは直撃を喰らいながらも、呪文を練っていた。

「圧縮した魔力でしばりつけてやる」

半透明の魔力がヘビーウェアを襲う。
腕を胴体ごと下向きに縛られ、足も閉じたまま縛られた。
アリスタンダーはヘビーウェアを縛りつけるために、かなりのダメージを負った。



11


ダガーがパワースピリットにスリープダガーできりつけた。
さらに体重を乗せた蹴りを撃つ。
「ハッ」

スピリットは青白い火傷のような凍傷のような息をはきつける。
ダガーは火傷にかまわなかった。
霊とはいえ、剣も蹴りもきいている。

スキに魔法騎士がフレイムボムの火炎でスピリットを焼く。
さらにライデンソードで突き刺した。


エカルテ

クラークは王座でうなっていた。
「だんだんわかってきたぞ。サインするの軽い書類の文面なんか効力弱くて仕方ないな。重大な文面の書類にサインするの決断が効力に比例して時間かかるんだ。なるほどな、毎度の書類、簡単に決裁決まるけどありきたりで効き目薄いんだな」

さらにクラークは思った。

権限乱用、悪用するとスタビライザーだ。
とりあつかう集団がでかいほど、そうなる。

多くの人に反感買うんだ。
金を働いて稼ぐ、その金で買う。
どこからか金がわきっぱなしなんておかしいんだ。
男はみんな知っている。
ところが女で致命的な勘違いしている奴がいるな。

損なしで徳できると思っている奴、見えない借金で得しているにすぎない。あとから高額請求来て首切り落とされるんだな。
「国民は富を平等に」、はったりだ。
稼いだ分しか使えない。
公の金なんか横暴をやると国民全体の怒りを買う。
しろうとに大きな権力の梶なんか危なくてな。
結局自分を永遠に失うさな。
役人も国王も怯えてなんぼだ。
不正はできないようになっているんだな。
知らないの素人の証だ。


PR:時空警察 特別防衛隊 ランクC V・キャノン 発足!隊長ジム

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