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2012年11月29日木曜日

投げ出さずに戦う戦士たち





さず戦う戦士たち









1


クラークはさきの恐怖から、身を寄せ合った。
「ヘイ!仲間同士肩寄せ合おうな」
「でやすね。親分」
ホワイトさんがやってきた。

「クラーク王…どうですか」
「ああ、ポートに連絡船来るから、積み荷を確認にいこうと思ってる」
「そうですか…」

「そういや、海の魚喰ったことないよな」
「海ってSFにでてくるあれですか」
秘書猫がいう。

「空飛ぶ円盤ですからなここは」
「だろ、海がないよな。エジオンもそうだ。全部陸地の球だ」
「海でも作りますか」
「ははは…」


エアポート

クラークは伝票を横を見て確認した。
ペラペラめくる。

「よし、毎度どうもな輸出がこれで輸入がこれだな」


その夜、夢を見た。


「あれ?楯がないぞ」
猛烈な波動を感じた。

「僕の名前はアルバート。この夢は重要だセーブしたまえ」

なつかしい気を感じた。
双面の巨人が向こうに立っている。
「クラーク、わかるか、簡単な敵ではない」
「ああ、怯えるさ」

クラーク:ミノタウロスハンド:1100

「なかなかやるな。だが、僕のバリアは聖なる力も半減する」

ジォジェのしもべ:カッタースロット:1532

「時空警察の犬か…」
アルバート: ダブルツイスター : 2748

クラーク: ホワイトグラス弱点追跡 : 3698

「ぐふっ!時空警察に突き出すつもりか。面白い」

アルバート: シャドウライト : 5769

怒りの双身刀 : 2301

双面の巨人がいう。
「我々の世界をめちゃくちゃにした報い」
次元を突き破るほどの怒り : 6481

「がはっ!ゼンマイが切れだした!ぼくからのラストメールだ」

ラストメール 5630

アルバートのメールは自爆した。
アルフレットのアウストロクロスのようであった。

「おおおお」



2

朝、目が覚めるとクラークは筋肉痛のうえ、頭が重かった。
王座でホワイトさんを呼び、「エアポートの管理とニュートラルブリッチのようすみるの2週間くらい、まかせるからよろしく」
「2週間…わかりましたが、」
そういって仕事室にいそいで引き上げていった。
秘書猫には「さりげなく、エカルテの国のようすをみててくれ。これはという出来事あったら報告して」
エドガーには「軍事の管理を引き続き頼む」
そういった。



コロシアムにいき、鍛錬を積むことにした。
本当は体もすこし苦しかった。

ジォヴェの楯を腕に腕章のようにくっつけた。
これで、左手もつかえる。
「シールドってかんじだな」
青白のこてもつけて、ガードをかためた。

クラークは必殺技を磨いた。

クラークにメールがきていた。
ザールからで、これから約束の果たし合いに来るという。
≪ひまそうなころだとおもってな。お互い腕を磨いた方が無難だろう?≫

「ザールか…」

コロシアムで試合をはじめた。

「斧にはまってるから、斧でいくぞ」
「斧か…いざ」

フリーハンド 自由闊達! 

自在な動きで闊達に斧を走らせる。
「クッ!」
ザールは神剣で防御が精いっぱいだ。
(喰らいそうになったら…兜が制御するが、100%ではない)

クラークの腕がしびれだした。疲労でクラークが今度は守りに入る。
ザールはおもった。
(あれだけ、重い斧を繰り出した筋肉疲労は…)
「イの一行!」

ザアアアア

クラークは紙一重でかわす。

ピエロ!
左手で斧をすくい上げる。真上までふりあげると、右手に持ちかえ振り下ろす。

(クソ!腕の筋肉をあまり使わない動きで間髪入れずか)

聖斧殺!!
太陽の輝きを斧の刃に照らして輝かせた!
輝きは電場と磁場が聖なる共鳴をおこして敵に向かう。

ザールは目が一瞬見えなくなった。
さらに真夏の照り返しをくらったように熱で頭がやられた。

ザールは見えないままジャンプした。
クラークも跳躍!

斧と神剣がぶつかる。

とたん、神剣からさっきの聖なる波動がおこり、クラークを照らす。

「うおお?聖なる光が」
クラークは目を押さえて、宙で一回転した。

そこをザールが打ち込む。
ガッ!
こてにあたり、こてが壊れる!
が、クラークの腕は無事だった。

天罰の斧!
制御なしで斧状のモーニングスターをふりまわす!
ザールはぎりぎりかわしたが、ふっとんで勝負ありになった。
クラークは反動の斧を自分も喰らい、天罰を自他ともに味わった。

勝負あり!

3


ザールとクラークは室内で休んだ。

アブサン酒をコップに入れて出してやった。
「ホラ、酒だけだぞ」
「空酒か…すまない」
「腹すいたら、金払って食いにいけ」
「エカルテもそうだろ。経済の悪い波が来ている」
「なんとなく、あがりがわるいな。なにやっても効果薄いし」
「つかんだ情報だと、4国全部悪い」
「おまえ、政治に無関心な王子さまだとおもってたな。自由闊達に奔放して剣の腕磨いてる…」
「いや、全部やってる」
ふたりはアブサンをすすった。

部屋を薄暗くして、ひそひそ話した。

「どういう、いきさつで経済が悪いんだ」
クラークが訊いた。
「わからん…波だとおもう。こらえれば…」
「おまえの国…ブロームイン?は、どういう営業なんだ」
「ポートがある。だから外の星から船が来る。だが、着陸件数をおおかたゴールドウィンに取られる」


エジオンではパーカーに時空警察から連絡が来ていた。
「緊急事態だ!時空警察からよびだしがきた。アランはエジオンで待機して、警備してくれ。アルセウスは私の護衛だ。時空警察までいく」
4


エカルテ城

ラグナクロク国王からシークレットメールが届いた。
≪王である私の娘である姫、カロリーナがさらわれました。あなたもあったことのあるあの娘が、どうかエカルテ王である、あなたの手助けを期待したい≫

「あのお姫様がか…」

秘書猫もいった。
「どうします?こういうときは…」
「オーブリー・ウォーターを呼べ」


一時間後、オーブリーがきた。

「もしかして、お前の情報網で聴いているか?ラグナクロクのカロリーナ姫がさらわれた」
「小耳には、はさんでましたが…」
「そうか、判断や行動はすべて任せる。俺も自分で動くが、おまえは自由にやってくれ。ときどき、報告に来てくれ」
「わかりました」

オーブリーは城下町まできたとき、ひとりごとをつぶやいた。
「さて、カロリーナ姫がさらわれたなんて、知らなかったぞ…どうやって救出するか…」

時空警察のエリア

アルセウスがいった。
「これが、時空警察のエリアか。確かにこぎれいだが質素な感じだ」
「光のエスカレーターか…丸い輪が透明のチューブに時々光るだけだな」
「どこまで登るんだ?」
透明のチューブの外は比較的明るい宇宙空間だ。
「おれは、子供のころエレベーターや自動ドア、エスカレーターが怖かった。テレポートマシンに恐怖心があった」
「ドアにでもはさまれたかパーカー」
「きづいたが、女づれってだけで、やくざ者にみえることがある。私はそれは頭が悪そうに思われて嫌だ。なめられないのはいいが、相手は警察だ。やくざ者と思われてはまずい。ウィンドウズ8とか使ってないと頭が悪いと思われる。彼はOSで世界を支配した。しかたない。わたしも学生のころ、検定試験を受けたりした。彼にしたがわなければ、就職できない」



5


エジオン

アランは自分の剣を布でみがいていた。
イスにもたれ、普段吸わない煙草を吸っていた。
剣(ゴールドエクスカリバー)をすこしのばして、観葉植物のさきを切って遊んでいた。
BBBBBBB!
緊急ベルが鳴った。
モニターをくわえたばこでのぞくと、スーパーガオンが一体だけ空に浮かんでいる。
「アルセウスもいない。俺ひとりでガオン一体と勝負か…」


エカルテ 

オーブリーは困っていた。
「さてどうするかな。コーヒーハウスの奴ら何も知らないぞ。ラグナクロクにいってみるかあ…」

(問題はこの平和なコインメタトリーで誘拐だ。モンスターの襲撃でないなら…不穏分子なんているかな)


時空警察のエリア

光るルームに到着した。
「やあ、きたな。僕の名前はジュール。時空警察の警官だ」
未来の世界の鎧のようなスーツをきた、青年戦士といった若者が腕組みをして待っていた。

イスをすすめられ、コーヒーがだされた。

書類を数枚見せられた。
「ここ最近おきた、事件の報告書だ」

あかるいスタイリッシュだが、飾りが何もないともいえるアートハウスのような空間に三人しかいない。
「時空警察はもっと多人数かとおもっていたが…」
「他の空間にいるさ、君たちエジオンの相手は僕だけだが、何か不満でも?」
アルセウスが答えた。
「別に若者が担当でもいいが、ひとけがないから不思議に思っただけだ」
「そう…ああ、コーヒー冷めないうちにどうぞ…」

「いただく」
「いただきます」

「それで、データをみてもらえばわかる。20004000ダメージだぞ。君たちの武器で出せる数値か。つまり…」
「てごわい」
「そうだ。それで君たちにパワーアップの必要を説くのが僕の任務だ」

そういうと自分が来ているようなスーツを出した。
「筋肉の磁場を増幅して、光線攻撃、金属剣を防ぐ。ランウェアとメタルジャケット、リニアアーマーだ」

「アーマーガオンになった気分だな」
「ありがたい。またパワーアップした気分だ」

「それから、時空警察の訓練用のトレーニングを受けてもらう。さっきとおなじ、光のエスカレーターをのぼっていくと、仮想のモンスターが何体も出てくる。全部クリアすると、君たちの実力は格段に上がっているはずだ。ぼくも、このグレートソードで参加する……それと、女性がいなくなったら世界の広さが半分に減ると思うけど…アートな空間の体積は半分が女性が創る。女性が創る不思議なアートだ。インターネット空間も現実の国も。時空警察でさえ女性警官が多くなってきてるんだ。最近の傾向さ」




6



オーブリーはラグナクロクの城をたずねた。
「クラーク王からの特使ですが…」
「どうぞ」

ラグナクロク王は娘がいかにも二十歳くらいだという年齢にみえた。

「オーブリー・ウォーターです。力になれるか。どうぞよろしく」
「協力ありがとうございます。娘にはコンピュータでもなんでも、あまり専門的な技能を身に付けさせると、体に故障を起こして子供を安全に産めないんではないかと…電波とかですな。なんでも男性みたいなプロになるには体を傷めるほど苦労する。それより娘には楽しむ範囲でいろいろ体験させるのがいいという方針で育てました」
「ああ、アハアハ、それで怨恨の線なんて?」
「知っての通り、この世界は嫌なら別の星に移住する。あまり反対派とかきかないですな。なにしろモンスターが災いだが、悪者の役割を果たす。スケープゴートですな。それで恨みは彼らに行く」
「そうかあ…人間だと誘拐は不自然だなあ」


エジオン

アランはゴールドエクスカリバーをたたきつけた。
ゴウ!
「おうし!」

スーパーガオンは体で受け止めた。
だが、ダメージをうけて痣が残る。
「しあー!」
ガオンはアランに蹴りを埋め込んだ。
「うご…ミゾに入った」
アランはふらつきながらも、距離をとって安全を確保した。

「ハイヤ!」
スーパーガオンはおどりかかる。
「くそ!」
ソードをたてにかまえ、防ごうとする。



7


ジュールがいう。
「我が時空警察にはパソコンがあるだけで、ミサイルが一基もないと思われたら困る!」
そういってみせたのは、携帯用ミサイルだった。
「マンガかゲームのミサイルみたいだ」
「スケールモデルのミサイルだ」
「あなどるな。破壊力はゲーム並みだ。トレーニング用のエスカレータにのったら、およそ5カ月おりられない。だがもどると12時間しかすぎてない」
「わかった」
「では、いくぞ」


ラグナクロク

街の出店でリンゴを買ってみた。
「アハハ…おじちゃん、なんかかわったこととか?」
「ないよ。兄ちゃん」
オーブリーは手がかりがないまま歩いていた。
「転覆組織なんて別の星に行くからなさそうだ。するとガオンか…」

すると声がした。
「……女神が不吉を恐れるものか……」

「?」
「秘められたる口止めだからじゃ」
「代償が代償にうつりかわる、賃金のように……」
(!?なんだ)
「その流れを読むと先がみえるかもしれない」